はくちょう座ざ単語たんご

ハクチョウザ

1.7千せん文字もじの記事きじ

はくちょう座ざ Cygnus
略りゃく符ふ	Cyg
象ぞう徴ちょう	the Swan the Northern Cross
起おこり源みなもと	古代こだい　プトレマイオス
概略がいりゃく位置いち	赤あか経けい：21 赤あか緯ぬき：+42
正ただし中日ちゅうにち時とき	9月がつ10日とおか 21時じ
広ひろさ	804平ひらた方かた度ど(16位くらい)
3.0等とう以上いじょうの恒星こうせい数かず	6
最さい輝てる星ほし	デネブ(1.25等ひとし)
メシエ天てん体からだ数すう	2
隣接りんせつする星座せいざ	ケフェウス座ざりゅう座ざこと座ざこぎつね座ざペガスス座ざとかげ座ざ

はくちょう座ざとは、トレミーの48星座せいざの一ひとつ。

北きた天てんに位置いちする、夏なつを代表だいひょうする星座せいざである。

概要がいよう

天あまの川がわの上うえに翼つばさを広ひろげ、北きたから南みなみへ飛とんでいる姿すがたに見みえる。
中心ちゅうしん部ぶの形状けいじょうから北きた十じゅう字じ星ほしやノーザンクロスとも呼よばれ、南十字星みなみじゅうじせい(みなみじゅうじ座ざ)と対たいをなす。

はくちょう座ざのαあるふぁ星ほしは1等とう星ほしのデネブ。非常ひじょうに大おおきくて明あかるい白色はくしょく超ちょう巨きょ星ほしである。
デネブ、こと座ざのベガ、わし座ざのアルタイルの3つの1等とう星ほしは夏なつの大だい三角形さんかっけいを形成けいせいする。

名称めいしょう		視み等級とうきゅう	絶対ぜったい等級とうきゅう	距離きょり(光年こうねん)	スペクトル型がた	変光星へんこうせい型かた	変へん光ひかり幅はば	備考びこう
αあるふぁ	デネブ	1.25	-6.932	1411.26	A2Iae	脈動みゃくどう変光星へんこうせいはくちょう座ざαあるふぁ型かた	1.21～1.29	白色はくしょく超ちょう巨きょ星ほし
γがんま	サドル	2.237	-6.511	1831.46	F8Iab	脈動みゃくどう変光星へんこうせい	ごく僅わずか	黄色おうしょく超ちょう巨きょ星ほし
εいぷしろん	ギェナー	2.480	0.739	72.67	K0III
δでるた	ルク	2.86	-0.74	171	B9.5III			3連れん星ぼし準じゅん巨きょ星ほし
βべーた	アルビレオ	3.085	-2.537	434.09	K3 II+	変光星へんこうせい		分ぶん光ひかり連れん星ぼし
ζぜーた	はくちょう座ざζぜーた星ほし	3.21	-0.12	151	G8II SB			多重たじゅう星ほし
ιいおた	はくちょう座ざιいおた星ほし	3.76	0.89	122	A5Vn
κかっぱ	はくちょう座ざκかっぱ星ほし	3.80	0.91	123	K0III	変光星へんこうせい
ηいーた	はくちょう座ざηいーた星ほし	3.89	0.74	139	K0IIIvar			多重たじゅう星ほし

天あまの川がわにある星座せいざなので、多おおくの星ほし団だんと星ほし雲くもが存在そんざいする。

NGC7000 散ち光ひかり星ほし雲くも
- デネブのすぐそばにあり、北きたアメリカ大陸あめりかたいりくのような形かたちから「北きたアメリカ星ほし雲くも」と呼よばれる。
IC5067～5070 散ち光ひかり星ほし雲くも
- こちらもデネブの近ちかくにある散ち光ひかり星ほし雲くも。形かたちがペリカンに似にているため「ペリカン星ほし雲くも」の名ながある。
  実際じっさいには、ペリカン星ほし雲くもと北きたアメリカ星ほし雲くもは同一どういつの星ほし間あいだ雲くもの一部いちぶである。
NGC 6992-5、NGC 6960 散ち光ひかり星ほし雲くも
- 数すう万まん年ねん前まえに爆発ばくはつした超新星ちょうしんせい残骸ざんがいのガスが毎まい秒びょう 100kmで広ひろがっている。
  「網状もうじょう星ほし雲くも」の名なの通とおり、網状もうじょうのガスが半はん弧状こじょうに向むかい合あっている。

また、デネブからサドルにかけて大だい規模きぼな暗黒あんこく星ぼし雲くもが存在そんざいしており、みなみじゅうじ座ざの「コールサック(石炭せきたん袋ぶくろ)」になぞらえて「北きたの石炭せきたん袋ぶくろ(ノーザン・コールサック)」とも呼よばれる。

はくちょう座ざX-1
- 太陽系たいようけいから約やく6000光年こうねんの距離きょりにある連れん星ぼし系けいで、強つよ力ちからなX線せん源みなもと。
  主あるじ星ほしのO型がた青色あおいろ超ちょう巨きょ星ほしのガス成分せいぶんが周囲しゅういに流出りゅうしゅつし、きわめて強つよいX線せんを出だしながら近ちかくの何なにものかに吸すい込こまれている。このため、はくちょう座ざX-1はブラックホールの最さい有ゆう力ちから候こう補ほとなっている。

いくつか伝つたわる神話しんわの中なかで最もっとも有名ゆうめいなのは、大神おおがみゼウスが白鳥しらとりに化ばけた姿すがたというものである。
ゼウスはスパルタ王妃おうひレーダーに恋こいし、白鳥しらとりに化ばけて接近せっきんした。白鳥しらとりが去さったあと、レーダーは2つの卵たまごを産うみ落おとした。これがふたご座ざの兄弟きょうだいポリュデウケースとカストールとなった。

別べつの説せつでは、太陽たいようの馬うま車くるまを持もち出だしたパエトーンがゼウスの怒いかりにふれてエリダヌス川かわ(エリダヌス座ざ)に落おちたとき、彼かれの姿すがたを探さがし回まわる友人ゆうじんキュクノスを、パエトーンの父ちちアポローン(へーリオスとも)が天てんにあげてはくちょう座ざにしたという。