不治ふじの病やまい単語たんご

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不治ふじの病やまいとは、小説しょうせつ・漫画まんがなどにおける表現ひょうげんの一ひとつである。

概要がいよう

さまざまな疾患しっかんのうち、「治療ちりょう薬くすりおよび治療ちりょう法ほうが存在そんざいせず治なおることがない病気びょうき」の表現ひょうげんである。ただし「治癒ちゆすることが期待きたいしがたい」ものでも「外傷がいしょうの後遺症こういしょう」（例たとえば「顔かおに消きえない傷きずを負おった」「四肢ししのどこかを失うしなった」など）をこう表現ひょうげんすることは少すくなく、専もっぱら内因ないいん性せい疾患しっかんについて使つかわれることが多おおい。

漫画まんがや小説しょうせつ・自伝じでんなどの表現ひょうげんでは、なんだかよくわからない近ちかくの悪魔あくまなどの呪のろいと決きめつけられたあげく、平ひらた穏に過すごしていた悪魔あくまがなぜか襲撃しゅうげきを受うけそれを倒たおしても治なおらず、よくわからない薬くすり草くさをとりに生いかされたり、なぜかその薬くすり草くさを育そだて(農業のうぎょう)て幸しあわせに暮くらしている竜りゅうと戦たたかわなければいけないなど、ストーリーのネタの一ひとつになることもある。

現実げんじつにおいては、過去かこに「不治ふじの病やまい」とされたものでも、医学いがく・薬学やくがくなどの発展はってんなどにおいて治療ちりょう法ほうが確立かくりつされることもある。特とくに感染かんせん症しょうにはそういった例れいが多おおく「結核けっかく」「ハンセン氏し病びょう」などが好例こうれいだろう。よって2022年ねん現在げんざいでは、現実げんじつの疾患しっかんについて「不治ふじの病やまい」と表現ひょうげんされることは少すくなくなってきている。ただしもちろん「将来しょうらいはともかく、現時点げんじてんではまだ治療ちりょう法ほうが確立かくりつされていない」疾患しっかんは多数たすう存在そんざいするため、そういった疾患しっかんはこの言葉ことばで表現ひょうげんされることもある。

「不治ふじの病やまい」という表現ひょうげんでは「短期たんきで悲劇ひげき的てきな展開てんかいを迎むかえる」疾患しっかんというイメージを持もつかもしれないが、実際じっさいには「根本こんぽん的てきな治療ちりょう法ほうは確立かくりつしていない。完かん治ちは期待きたいしがたい」疾患しっかんの中なかには「進行しんこうは遅おそい」「普通ふつうの生活せいかつや普通ふつうの行動こうどうにおいてさほどの支障ししょうはない」「生命せいめい予よ後ごには影かげ響ひびきしない」ような疾患しっかんもある（例れい：Andr og enetic Alo pe cia、略りゃくしてAGA、日本語にほんごで言いうと男性だんせい型かた脱毛だつもう症しょう）。もちろん逆ぎゃくに「急速きゅうそくに進行しんこうする」「生活せいかつの質しつを大おおきく落おとす」「致命ちめい的てきな転帰てんきに至いたる」ような疾患しっかんも数多かずおおくあるが。

そういった「患者かんじゃにとっての不利益ふりえきが大おおきく」「根本こんぽん的てきな治療ちりょう法ほうも確立かくりつしていない」疾患しっかんが「難病なんびょう」と表現ひょうげんされることもある（日常にちじょう会話かいわでいう「難病なんびょう」が全すべてそういった疾患しっかんとは限かぎらない）。日本にっぽんには、そういった根本こんぽん的てきな治療ちりょうが困難こんなんで患者かんじゃの不利益ふりえきも大おおきい「難病なんびょう」を認定にんていして支援しえんする制度せいども存在そんざいしている。