罪と罰とは (ツミトバツとは) [単語記事]

罪つみと罰ばっ（つみとばつ、露ろ： Преступление и наказание）とは、フョードル・ドストエフスキーによる1866年ねん連載れんさいの長編ちょうへん小説しょうせつである。

概要がいよう

貧まずしい大学生だいがくせいの主人公しゅじんこうラスコーリニコフが「自分じぶんはエリートであり、社会しゃかい道徳どうとくから外はずれた行為こういを行おこなう権利けんりがある」という己おのれの正義まさよし観かんを信しんじて高利貸こうりがしの老婆ろうばを殺ころせ害がいするが、その際さいに不本意ふほんいながら善人ぜんにんだった老婆ろうばの妹いもうとも殺ころせ害がいしてしまい、苦悩くのうするストーリー。
その哲学てつがく的てきな内容ないようから現代げんだいにおいても頻繁ひんぱんに創作そうさくの題材だいざいとなったり、論述ろんじゅつの引ひき合あいに出だされたりする。

難むずかしい小説しょうせつと思おもわれがちだが、『刑事けいじコロンボ』のように初はじめから犯人はんにんが分わかっているタイプの推理すいり小説しょうせつ的てきな面めんもあるので、比ひ較的読よみ易やすい部類ぶるいに入はいる。分量ぶんりょうは厚あつめの文庫本ぶんこぼん上下じょうげ巻まき程度ていどで少々しょうしょう長ながい。

ドストエフスキーの小説しょうせつを原案げんあんにしたもの、翻案ほんあんしたもの、タイトルのみ借用しゃくようしたものなど、様々さまざまな作品さくひんが存在そんざいする。特とくに書名しょめいでの引用いんようについては裁判さいばんや量刑りょうけいなどの刑事けいじ司つかさ法ほう制度せいどや、広ひろいレベルでの社会しゃかい倫理りんりに関かかわる問題もんだいをテーマにした作品さくひんが多おおい。