馬鹿とは (バカとは) [単語記事]

馬鹿ばかとは

相手あいての愚おろかさ・間あいだ抜ぬけさ・滑稽こっけいさを侮蔑ぶべつするため、
日本語にほんごで相手あいてをからかったりするときに広ひろく使つかわれる俗語ぞくごである。
自称じしょう（謙遜けんそん）や自虐じぎゃくに使つかわれる場合ばあいもある。

本ほん項こう目めでは漢字かんじで表記ひょうきされているが
気軽きがるさからか、バカと片仮名かたかなで書かかれる場合ばあいも多おおい。ヴァカも同義どうぎ語ご。

また一ひとつの分野ぶんやに打うち込こみすぎる人ひとも親おやしみを込こめて『（ジャンル）馬鹿ばか』と呼よばれることもある。

概要がいよう

由来ゆらいは諸説しょせつあるが、司馬しば遷『史記しき』の宦官かんがん・趙ちょう高だかによる「鹿しかをさして馬うまとなす」説せつ。これが最もっとも普及ふきゅうしている説せつだが根拠こんきょは薄うすい。自みずからの権けん力ちからを誇示こじするため皇帝こうていの前まえで鹿しかであるにもかかわらず「馬うまでございます」と献上けんじょう。これに反発はんぱつした臣下しんかを後あとで暗殺あんさつしたというエピソード。

「ばーか！あーほ！まぬけ！おまえのｶｰﾁｬﾝデーベーソー！」は、古ふるくからある罵倒ばとうコンボとして有名ゆうめい。

関西かんさいの人ひとは「馬鹿ばか」と言いわれると非常ひじょうに見下みくだされたと感かんじる場合ばあいが多おおいので使用しようしてはいけない。

動物どうぶつや妖怪ようかいに馬鹿ばかげが実在じつざいするが、この場合ばあいは「ばか」ではなく、それぞれ「ばろく」「むましか」と呼よぶ。

必かならずしも罵ののしるだけとは限かぎらない。いわゆる『ツンデレ』がテンパると「バカ」を多用たようしてしまう。「バカ！バカ！」と繰くり返かえす人間にんげんが居いたらそれは87%（←要よう出典しゅってん）の確かく率りつでツンデレである。しかしそれが通つうじるのは二に次元じげんだけで、リアル（特とくに公おおやけ衆しゅうの面前めんぜん）でバカと言いわれた場合ばあいは好意こうい的てきな意味いみでの馬鹿ばかととらえる事ことはまずない。

歴史れきしに名なを遺のこす偉人いじんも幼少ようしょう時じは奇人きじん・変人へんじんだったり、馬鹿ばかと呼よばれていた事ことも珍ちんしくなかったりする。
もちろん才ざい能のうもなく、何なにもしなければただの馬鹿ばかになり、頭あたまのいい奴やつや悪人あくにんに利用りようされる危険きけん性せいが高たかい。
少すこしは勉強べんきょうしておこう！騙だまされるなよ！

詳くわしくはバカの項こう目めも参照さんしょう。

慣用かんよう句く・ことわざなど

馬鹿ばかにできない…　コストや被害ひがいなどが軽視けいしできない。
馬鹿ばかのひとつ覚おぼえ…　一ひとつのことだけを覚おぼえて得意とくいげ、自慢じまんげな様子ようす。
馬鹿ばかにつける薬くすりはない…　馬鹿ばかを直なおす方法ほうほうはない。救すくいようがない。
馬鹿ばかは死しななきゃ治なおらない…　本当ほんとうの馬鹿ばかは死しんでも治なおらないのでは。
馬鹿ばかと鋏やっとこは使つかいよう…　使つかい方かた次第しだいで何なにとかなる。（昔むかしの鋏やっとこは今いまほど精度せいどが良よくなかったため）
馬鹿ばかと天才てんさいは紙一重かみひとえ…　（項こう目め参照さんしょう）
馬鹿ばかを見みる…　酷ひどい目めにあう様子ようす。
馬鹿ばかがあればこそ利口りこうが引ひき立たつ…　馬鹿ばかがいると賢かしこい人ひとが相対そうたい的てきに際立きわだつ。いわゆる相対そうたい評価ひょうか。
馬鹿ばかと煙けむりは高たかい所ところへ上のぼる…
「お調子ちょうし者もの」「目め立たちたがり」の比ひ喩たとえ。
おだてると調子ちょうしに乗のって危険きけんや後先あとさき考かんがえず行動こうどうする、目め立たつ高たかい場所ばしょへ登のぼろうとする様子ようすから。
親おや馬鹿ばか…
わが子こを可か愛あいさのあまり実み力ちから以上いじょうの高こう評価ひょうかをしたり、愚おろかな行動こうどうをすること。
上位じょうい互換ごかんになるとモンスターペアレントとなり、学校がっこうや就職しゅうしょく先さきに怒鳴どなり込こんでくる。（実話じつわ）