コラム：田幸たこう知ち有ゆう紗しゃのハリウッドスター紳士録しんしろく - 第だい13回かい

第だい13回かい：非ひの打うちどころがない韓かん流りゅうスターの完かんぺきな立たち居振いふる舞まいに仰天ぎょうてん

今回こんかいは大好だいすきな韓かん流りゅうスターに注目ちゅうもくします。

韓国かんこく映画えいが界かいで、最もっとも人気にんきと実力じつりょくを誇ほこる俳優はいゆうのひとりであるチョン・ウソンです。CMモデルとしてデビューした2年ねん後ごに銀幕ぎんまくデビューを果はたし、さらに10年ねん後ごには日本にっぽんでも広ひろく知しれわたり韓国かんこく映画えいが界かいのスターとして不動ふどうの地位ちいをき上ずきあげました。

ブレイクのきっかけがドラマという韓かん流りゅうスターは多おおいのですが、ウソンは幼おさないころからの夢ゆめであった“映画えいが俳優はいゆう”にこだわりを持もち活動かつどうをしてきました。ウソンがアルツハイマーの妻つまを見守みまもる夫役ぶやくを熱演ねつえんした「私わたしの頭あたまの中なかの消けしゴム」（2005）は、私わたしが今いままで見みた映画えいがの中なかで１番ばん泣ないた作品さくひんです。あんなだんな様さまにあこがれます……。

インタビューをしたのは「グッド・バッド・ウィアード」（09）のプロモーションで来日らいにちのとき。

ウソンは186センチという長身ちょうしんなので、156センチの私わたしはヒールの高たかい靴くつをはいても見上みあげるほど。さわやかなほほ笑えみで迎むかえてくれました。自然体しぜんたい、澄すんだキラキラとしたまなざし、そして冷静れいせいな口調くちょうで日本語にほんごも交まじえながら話はなしてくれ、品しながあるのに決けっして固かたくないのです。まさに紳士しんしという言葉ことばにぴったりで、私わたしを含ふくむ周囲しゅういの女性じょせいスタッフは、大人おとなの男性だんせいの魅力みりょくにメロメロになってしまいました。

作品さくひんは、ウソン（役やく：良よいやつ）、イ・ビョンホン（悪わるいやつ）、ソン・ガンホ（変へんなやつ）の人気にんき俳優はいゆう3人にんが主演しゅえんを務つとめた迫力はくりょくある韓国かんこくウエスタン。かなり激はげしいアクションもスタントを使つかわずに演えんじたことも話題わだいを呼よびました。

良よいやつを演えんじたウソンに、役やくどころと実際じっさいの自分じぶんについて聞きいてみると「良よいやつを演えんじられて良よかったです。印象いんしょうもいいですしね(笑)かっこわらい。脚本きゃくほんを最初さいしょに読よんだときから、良よいやつの人物じんぶつ像ぞうを気きに入いっていました。自分じぶん自身じしんは良よいやつだと思おもいますよ。物事ものごとを良よい方ほうに考かんがえる傾向けいこうがありますね」と自己じこ分析ぶんせき。また、「西部せいぶ劇げきのようなウエスタンの格好かっこうが、東洋とうよう人じんの私わたしに着きこなせるかというのもチャレンジでした。結果けっか的てきにアジアならではのウエスタンを楽たのしんでもらえるようになったと思おもう」と胸むねを張はっていました。

撮影さつえい時じに手首てくびを骨折こっせつしながらも、衣装いしょうのそでからギプスが見みえてしまうのを避さけて何なにも付つけずにアクションシーンを続行ぞっこうしたというエピソードには、並々なみなみならぬ俳優はいゆう魂たましいを感かんじます。

インタビュー中ちゅう、ディレクターが手持てもちで撮とっていたサブカメラにも意識いしきを向むけ、こちらがリクエストしなくてもベストなタイミングで目線めせんをくれたり手てを振ふってくれたりと、周囲しゅういへの配慮はいりょも完かんぺき。そんなウソンは映画えいが監督かんとくを志望しぼうしているそうで、「主演しゅえんは自分じぶんで、大勢おおぜいの女性じょせいの中なかに男おとこひとりというストーリーもいいよね」とやんちゃな笑顔えがおを垣間見かいまみさせた。

これからも新あらたな経験けいけんを積つむべく、韓国かんこく以外いがいの映画えいがにも出演しゅつえんしたいそう。今後こんごも韓国かんこく映画えいが界かいの絶対ぜったい的てきな存在そんざいでありつつ、グローバルな活躍かつやくをしていくことでしょう！

紳士しんし度ど☆☆☆。