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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ : 作品情報 - 映画.com

ホールドオーバーズ いてけぼりのホリディ

劇場げきじょう公開こうかい

解説かいせつ

「ファミリー・ツリー」「ネブラスカ ふたつのしんをつなぐたび」の名匠めいしょうアレクサンダー・ペイン監督かんとくが、「サイドウェイ」でもタッグをんだポール・ジアマッティを主演しゅえんむかえてえがいたドラマ。

物語ものがたり舞台ぶたいは、1970年代ねんだいのマサチューセッツしゅうにある全寮ぜんりょうせい寄宿きしゅく学校がっこう生真面目きまじめ皮肉ひにく学生がくせい同僚どうりょうからもきらわれている教師きょうしポールは、クリスマス休暇きゅうかいえかえれない学生がくせいたちの監督かんとくやくつとめることに。そんなポールと、母親ははおや再婚さいこんしたために休暇きゅうかあいだ寄宿舎きしゅくしゃ居残いのこることになった学生がくせいアンガス、寄宿舎きしゅくしゃ食堂しょくどう料理りょうりちょうとして学生がくせいたちの面倒めんどう一方いっぽうで、自分じぶん息子むすこをベトナム戦争せんそうくしたメアリーという、それぞれ立場たちばことなり、一見いっけんすると共通きょうつうてんのない3にんが、2週間しゅうかんのクリスマス休暇きゅうか疑似ぎじ家族かぞくのようにごすことになる。

ポール・ジアマッティが教師きょうしポールやくつとめ、メアリーやくを「ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ」「ラスティン ワシントンの『あの』をつくったおとこ」のダバイン・ジョイ・ランドルフ、アンガスやく新人しんじんのドミニク・セッサが担当たんとう脚本きゃくほんはテレビシリーズ「23ごうしつしょう悪魔あくま」「ママとこいちるまで」などにたずさわってきたデビッド・ヘミングソン。だい96かいアカデミーしょうでは作品さくひんしょう脚本きゃくほんしょう主演しゅえん男優だんゆうしょう助演じょえん女優じょゆうしょう編集へんしゅうしょうの5部門ぶもんにノミネートされ、ダバイン・ジョイ・ランドルフが助演じょえん女優じょゆうしょう受賞じゅしょうした。

2023ねん製作せいさく/133ふん/PG12/アメリカ
原題げんだいまたはえいだい:The Holdovers
配給はいきゅう:ビターズ・エンド
劇場げきじょう公開こうかい:2024ねん6がつ21にち

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞じゅしょうれき

だい96かい アカデミーしょう(2024ねん

受賞じゅしょう

助演じょえん女優じょゆうしょう ダバイン・ジョイ・ランドルフ

ノミネート

作品さくひんしょう  
主演しゅえん男優だんゆうしょう ポール・ジアマッティ
脚本きゃくほんしょう デビッド・ヘミングソン
編集へんしゅうしょう ケビン・テント

だい81かい ゴールデングローブしょう(2024ねん

受賞じゅしょう

最優秀さいゆうしゅう主演しゅえん男優だんゆうしょう(ミュージカル/コメディ) ポール・ジアマッティ
最優秀さいゆうしゅう助演じょえん女優じょゆうしょう ダバイン・ジョイ・ランドルフ

ノミネート

最優秀さいゆうしゅう作品さくひんしょう(ミュージカル/コメディ)  
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Seacia Pavao / (C) 2023 FOCUS FEATURES LLC.

映画えいがレビュー

4.5世代せだい立場たちばえたたましいいからまれる希望きぼう

2024ねん6がつ22にち
iPhoneアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう映画えいがかん
ネタバレ! クリックして本文ほんぶん
コメントする 4けん
共感きょうかんした! 52けん
ニコ

4.5前向まえむきなノスタルジーの成果せいか

2024ねん6がつ30にち
PCから投稿とうこう

1970年代ねんだいというのは、映画えいがでもポップ・ミュージックでもあるしゅ黄金おうごん時代じだいであり、ノスタルジックな憧憬どうけい対象たいしょうつづけている。ソダーバーグ、リンクレーターあたりに顕著けんちょだとおもうが、アレクサンダー・ペインが70年代ねんだい趣味しゅみ全開ぜんかいにしてきたのがこの作品さくひん音楽おんがくのチョイス、映像えいぞう編集へんしゅうのスタイルなど、かたちかられ!とばかりに、もう70年代ねんだいにできた映画えいがですとわれてもしんじそうになるくらい、細部さいぶまで時代じだいせい表現ひょうげんしている。デジタル撮影さつえいなのに、35mmフィルムの上映じょうえいようプリントまでつくったのも、監督かんとくつよいこだわりのあらわれだろうう。

じゃあ、ただの形式けいしき主義しゅぎかというとそうではなく、70年代ねんだいてきなルックが、とく新味しんみがあるわけではないけれど、繊細せんさいみる物語ものがたりにピッタリあっている。というのも、ペインが参照さんしょうしている70年代ねんだいが、しっとり、かつ飄々ひょうひょうとした70年代ねんだいヒューマンドラマだから。アルトマンみたいにとがっているわけでもニューシネマみたいにあらがっているのでもない。ハル・アシュビーとか『ペーパー・チェイス』とか『ヤング・ゼネレーション』とか、いまでは滅多めったられなくなった地味じみだけどあいすべきタイプの映画えいがが、この時代じだいにも価値かちつとしんじているからこその、前向まえむきなノスタルジーの成果せいかなのではないだろうか。

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村山章

4.5いい映画えいがた、と幸福こうふく溜息ためいき

2024ねん6がつ30にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう試写ししゃかい

ほんさく序盤じょばん寄宿きしゅく学校がっこうらす人々ひとびと関係かんけいせい不協和音ふきょうわおんちかいほどギクシャクしている。なかなか素直すなおになれない。まわりのすべてに反発はんぱつする。あえて他者たしゃ距離きょりをおく。自分じぶんきらわれしゃだとこうくくっている・・・などなど理由りゆう様々さまざまかれらは家庭かていがとびきりのぬくもりにつつまれるクリスマスシーズンにも帰省きせいできないひとたちなので、よっぽどの事情じじょうがあるのはあきらかだ。そんな「ワケありさん」たちが、だれもいなくなった学校がっこうで、まるで擬似ぎじ家族かぞくにでもなったかのようにごす数日すうじつあいだ最初さいしょはしょうがなく、しかし途中とちゅうからは本心ほんしんで、苦笑にがわらいをかべながらもぎこちなく、ありったけのしんはじめる姿すがたがなんともむねつ。自分じぶんのことだけでしらげいちはい意識いしきにふと「他者たしゃのために」という気持きもちが芽生めばえるときひとだれもがルビコンかわいどむカエサルになりうるのだろう。そうやって人生じんせいひらかれていく。監督かんとくによるジアマッティの演出えんしゅつ相変あいかわらずわたった至福しふくいちさくである。

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牛津厚信

5.0だれもがどこかでかんじている"いてけぼりかん"

2024ねん6がつ23にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう試写ししゃかい

ける

わらえる

かなしい

人生じんせいのレールから逸脱いつだつした人々ひとびとにもひとかけらのプライドがあることをえがかせて、いまのハリウッド映画えいがではみぎものがいないアレクサンダー・ペイン。その最新さいしんさく期待きたいどおり、皮肉ひにくやさしさとユーモアにちた作品さくひんになっている。

そのきびしすぎる性格せいかくから生徒せいとからも同僚どうりょうからもうとんじられている教師きょうしと、母親ははおや見捨みすてられた男子だんし学生がくせいと、息子むすこをベトナム戦争せんそうくした料理りょうりちょう以上いじょう、3にん主要しゅようキャラにはおな寄宿きしゅく学校がっこう住人じゅうにんという以外いがいなん共通きょうつうてんもないのだが、たまたま、クリスマス休暇きゅうかだれもいなくなったキャンパスでともごすうちに、たがいのしん奥底おくそこおなきずかくしていることにづいていく。でも、ペインはかれらがきずいやはなしにはせず、絶妙ぜつみょうかたくち矛盾むじゅんだらけの人生じんせいきることのかなしさと可笑おかしさを同等どうとう配分はいぶんして、あたたかみのある後味あとあじのこしてくれる。こんな贅沢ぜいたく時間じかん滅多めったにない。

ポール・ジアマッティ、ドミニク・セッサ、ダバイン・ジョイ・ランドルフがかもすケミストリーも芳醇ほうじゅんだ。"いてけぼりのホリディ"という日本にっぽんオリジナルの副題ふくだいが、だれもがどこかでかんじているいてけぼりかんをいいあてていて、なんかこう、いま日本人にっぽんじんにピッタリの映画えいがであり、副題ふくだいだとおもう。

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共感きょうかんした! 21けん
清藤秀人

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