追想ついそうジャーニー　リエナクト

星ほし新一しんいちの名前なまえをあげていらっしゃる方ほうがいたがなるほど。
日常にちじょうから地続じつづきになっている少すこし不思議ふしぎなお話はなし。
パッとしない平凡へいぼんな舞台ぶたい脚本きゃくほん家かが、過去かこに遡さかのぼって自分じぶんを変かえようと退行たいこう睡眠すいみんで過去かこの自分じぶんに会あいに行いく。
自分じぶんが選えらばなかった選択肢せんたくしを選えらんだ自分じぶんの並行へいこう世界せかいを見みる事ことができるが、面白おもしろいのがそれを舞台ぶたい上じょうで表現ひょうげんされていること。
脚本きゃくほん家かで頭あたまの中なかにいつも舞台ぶたいがあるからなのでしょう。

自分じぶんの才能さいのうを認みとめてくれていた友ともとの果はたせぬ約束やくそく。
過すぎ去さった青春せいしゅん時代じだい。
心しんの隅すみへと追おいやっていた心残こころのこりを解消かいしょうできた時とき、確実かくじつに何なにかが変かわった。
映画えいがを見み終おわったあとほんのり苦にがく、でも爽さわやかな気持きもちになれた。

渡辺わたなべいっけいさんの冴さえないおじさんっぷりさすがの演技えんぎ。
松田まつだ凌りょうさんも実力じつりょくのある方ほうで、悩なやめる青年せいねん役やくなので舞台ぶたい上じょうのような華はなやかさはあえて抑おさえているようだけど、それでも美うつくしいと感かんじる瞬間しゅんかんが何なん度どもあって繊細せんさいで素敵すてきだった。
福松ふくまつさんは静しずかな存在そんざい感かんがあって親友しんゆう役やくの樋口ひぐちさんは、セクシーさ漂ただようイケメンでした（語彙ごい力ちからなくてすみません）

完成かんせい披露ひろう上映じょうえい会かいにて鑑賞かんしょうしました。
1時じ間あいだ5分ふんという上映じょうえい時間じかんの中なかでシーンがテンポ良よく切きり替かわり、未来みらいの主人公しゅじんこうが過去かこの自分じぶんに投なげかける言葉ことばが絶妙ぜつみょうに矛盾むじゅんしていて、それこそが人生じんせいなのではと全すべてに深ふかく頷うなづけました。
映像えいぞうも音楽おんがくや照明しょうめいなどの演出えんしゅつも美うつくしく、ファンタジーの要素ようそもしっかりとありながら、登場とうじょう人物じんぶつの関係かんけい性せいがリアルだったりするので、とても見応みごたえがありました。
渡辺わたなべいっけいさんの表あらわす喜怒哀楽きどあいらくなどの幅広はばひろいお芝居しばいに、松田まつだ凌りょうさんや樋口ひぐち幸平こうへいさんをはじめとする若わかい役者やくしゃの方々かたがたが、全身全霊ぜんしんぜんれいでぶつかっているように目めに映うつり、どの登場とうじょう人物じんぶつも魅力みりょく的てきで感情かんじょう移入いにゅうすることができました。
個人こじん的てきには、過去かこに戻もどってやり直なおすかどうかを1番ばんのポイントにしてはいないのではないかと感かんじました。
それだけ観みる側がわの受うけとり方かたがいろいろと楽たのしめる映画えいがだと思おもいます。

試写ししゃ会かいに参加さんかさせていただきました。シンプルなセットで繰くり広ひろげられる物語ものがたりです。役者やくしゃさんの演技えんぎが素晴すばらしかったです。渡辺わたなべいっけいさんのいい意味いみで大袈裟おおげさな演技えんぎ。松田まつだ凌りょうさんの繊細せんさいな演技えんぎ。樋口ひぐち幸平こうへいさんの迫真はくしんの演技えんぎ。ある場面ばめんでは涙なみだが止とまらなくなってしまいました。しかしクスッと笑わらえるところもあり。公開こうかいする場所ばしょが限かぎられていますが本当ほんとうにみてもらいたい映画えいがです。主題歌しゅだいかもとても盛もり上あげてくれます。

試写ししゃ会かい参加さんかしました。
鑑賞かんしょう前まえはすごくファンタジックなお話はなしなのかなと思おもっていましたが、
過去かこの自分じぶんへの後悔こうかいや葛藤かっとう、焦燥しょうそう感かん、
日常にちじょう誰だれしも抱かかえている感情かんじょうを揺ゆさぶられる作品さくひんでした。
いっけいさんの渋しぶいお芝居しばいを観みるもよし、
イケメンくんたちを愛めでるもよし、
物語ものがたりの世界せかい観かんに浸ひたるもよし。
オススメです。