トランスアメリカのレビュー・感想かんそう・評価ひょうか

トランスジェンダーな父ちちと、ジャンキーで男娼だんしょうな息子むすこ。
息子むすこは継父けいふから性的せいてき虐待ぎゃくたいを受うけており、父ちちの両親りょうしんは女性じょせいになった息子むすこをなかなか受うけ入いれられない。

なかなか理解りかいされづらい問題もんだいとか、アメリカの暗部あんぶがこれでもかってくらい詰つまってるのに、明あかるい。温あたたかい。

人間にんげんみんな、人ひとには隠かくしておきたいことの1つや2つある。
それでも、自分じぶんに正直しょうじきに生いき、その自分じぶんを丸まるごと受うけ入いれてくれる人ひとが1人ひとりでもいれば、きっと大丈夫だいじょうぶなんだと思おもう。

それにしても、トランスジェンダーな男性だんせいを女優じょゆうにやらせたキャスティング担当たんとう者しゃ、えらい！
本人ほんにん女性じょせいなのに、「女性じょせいになろうとしている男性だんせい」に見みえるフェリシティ・ハフマンすごい。
お化粧けしょうもよく研究けんきゅうしてて、口紅くちべにのひき方かたとか感心かんしんしたけど、すっぴんになるとやっぱり女おんなの人ひとなのが惜おしい(笑)かっこわらい。

旅たびの最中さいちゅう、徐々じょじょに息子むすこに対たいする母性ぼせいが溢あふれ出だしているような父親ちちおや！？

両親りょうしんが意外いがいと理解りかいを示しめす辺あたりは、物語ものがたりの進すすみを気持きもち良よくしてくれる。

ラストは、微妙びみょうな関係かんけいを持続じぞくさせている親子おやこのまま、ありがちなハッピーエンドにしない所ところに好感こうかんが持もてる。

あの役やくを女優じょゆうさんが演えんじていたのにはビックリだし、観みている最中さいちゅうは男性だんせいそのものと、気き付つきもしなかった！？

フェリシティ・ハフマン １発はつでファンになりました。

人種じんしゅ差別さべつもままならない人類じんるいが、LGBTはもうなどと言いうさらに難むずかしい問題もんだいを解決かいけつなどできるはずはない
認みとめる人ひとは多々たたいるでしょうがそれが自分じぶんの子供こどもや親おやだとしたらどうだろうか
本人ほんにんはとてつもなく悩なやみ苦くるしみもがいているのに、もういい加減かげんマイノリティとかって言葉ことばもなくしませんか？
細こまかいことを言いえば人ひとはみんな何処どこかが違ちがうんだからさ
みんな違ちがってみんないい、ですよね

性せい転換てんかん手術しゅじゅつを間近まぢかに控ひかえた主人公しゅじんこう。昔むかしまだ自分じぶんが男おとこだった頃ころの彼女かのじょとの間あいだに生うまれた息子むすこがNYで警察けいさつに捕つかまったと電話でんわで知しらされ愕然がくぜんとするが身分みぶんを隠かくして息子むすこを引ひき取とり、すったもんだのあげく車しゃでＬＡに向むかうことになる。まだ見みぬ父ちちに会あいたいと願ねがう息子むすこは隣となりで運転うんてんしているおばさんが自分じぶんの父ちちだとは当然とうぜん知しる由よしもなく・・・。

主演しゅえんのフェリシティ・ハフマンの演技えんぎが壮絶そうぜつ。れっきとした女性じょせいがこれを演えんじ切きるとは・・・。決けっしてハッピーとはいえないエンディングがなぜか爽さわやかで泣なけます。製作せいさく総そう指揮しきはウィリアム・Ｈ・メイシー、フェリシティの実みのご主人しゅじん。夫婦ふうふでどエライ映画えいがを作つくったなと感動かんどうしました。

何なん度ど観みたかわからないくらい大好だいすきな作品さくひん。
性せい同一どういつ性せい障害しょうがいの葛藤かっとうを優やさしく温あたたかくホロリと描えがいている。
フェリシティ・ハフマンの演技えんぎに酔よい、ケヴィン・ゼガーズの魅力みりょくに酔よいます。

この映画えいがで初はじめて見みたのでブリーの人ひとは女優じょゆうと思おもわないで観みていました。出でだしからすごい面白おもしろくて、ほっこりもあって最後さいごまで楽たのしい。
エキセントリックなブリーママでてくる実家じっかのシーンとかはほんと笑わらう。
ラストも良よいかんじに締しめくくっていたので良よかった。

トランスジェンダーの主人公しゅじんこうが自分じぶんの知しらない所ところで生うまれ育そだっていた息子むすことの旅たびの中なか空白くうはくになっていた十じゅう数すう年間ねんかんを埋うめ、性別せいべつだけじゃなく愛あいや絆きずな、偽物にせものを本物ほんものにしてゆく物語ものがたり。大分だいぶ重おもいブラックユーモアを混まぜつつもどこか心温こころあたたまるストーリーは胸むねに刺ささりつつも面白おもしろかった。

フェリシティ・ハフマンがここまでやるか！？と思おもわせる作品さくひん。たのしくて、切せつないストーリー。
ケヴィン・ゼガーズの美少年びしょうねんっぷりも最高さいこう！

「え？性せい同一どういつ性せい障害しょうがいの話はなし？」と思おもって見みるのをためらわないで。この映画えいがが描えがいているのは性せい同一どういつ性せい障害しょうがいがどうだとかではなく、愛あいすることについて。キャラクターたち（特とくに、主演しゅえんフェリシティ・ハフマン、ケヴィン・ゼガーズ）が魅力みりょくに溢あふれてて、脚本きゃくほんもよくて、心温こころあたたまる映画えいが。
なんだか、心しんが軽かるくなるというか解放かいほうされる。本当ほんとうに好すきで何なん度どもリピートしてます。とにかく、観みてください。

重苦おもくるしいテーマだけど
終始しゅうしコメディで
見みやすかった。
私わたしもトランスジェンダーだから
家族かぞくのシーンは最初さいしょ辛からかったです。

ロードムービーです。
ロードムービーが好すきな私わたしにとっては、この映画えいがもツボに入はいりました。

主人公しゅじんこうと、その息子むすこはとてもコアなタイプの人間にんげんですが
個人こじん的てきにはそんなところも含ふくめて良よかったです。

お気きに入いり映画えいがの一ひとつです。

なお、主人公しゅじんこうを演えんじる俳優はいゆうさんはリアルは女性じょせいです