悪魔あくまのいけにえ

1975年ねん公開こうかい
ここだけの話はなし、怖こわいからずーっと観みてないねん。
40周年しゅうねん版ばんでしか観みられへんかってん。
そらね演出えんしゅつはそうやけど
力業ちからわざでグイグイ引ひっ張ぱる。
顔かおが見みえんから表情ひょうじょうわからん。
せっかく逃にげたのにまた戻もどされて。
夜よるのシーンもガンガン責せめられるようだったが、
朝日あさひとともにチェーンソー振ふり回まわされた日ひにゃあ。
もうテキサスには行いかんとこ（と思おもった映画えいがは
多おおかったが）
70点てん

huluで『(字じ)悪魔あくまのいけにえ 公開こうかい40周年しゅうねん記念きねん版ばん』（本編ほんぺん83分ふん）を視聴しちょう。
1973年ねんが舞台ぶたいなので、パンタロンやワゴン車しゃがノスタルジー。
登場とうじょう人物じんぶつは少すくなく、カメラワークから鑑かんがみて低てい予算よさん映画えいがかな。
構図こうず、アングルなどセンスの良よさを感かんじる。
なんとか逃にげ切きって終おわるので、あとは警察けいさつが犯人はんにんたちを逮捕たいほしてくれたらいいなあ。
惨劇さんげきの原因げんいんを追究ついきゅうして自分じぶんの人生じんせいに活いかしたい。

今いま、半はん笑わらいでこのレビューを書かき始はじめましたが、これは百ひゃく回かいぐらい鑑賞かんしょうしてようやくたどり着つける境地きょうちであり、初はつ見みだと死しぬほど怖こわいです。
私わたしの文章ぶんしょうでネタバレしてしまうのはもったいないので、未見みけんかつホラーがお好すきであれば、まずは鑑賞かんしょうをオススメします。

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お昼ひるは誰だれも死しなないという、ホラーの安全あんぜん地帯ちたいをぶち壊こわした映画えいがです。
時間じかんに関係かんけいなく、目めが合あえば追おってきますし、捕つかまれば高こう確かく率りつで死しにます。

若者わかもの5人にんからすると、殺人鬼さつじんき一家いっかのお留守番るすばんがレザーフェイスというのも、実じつに間あいだが悪わるかったと思おもいます。（もしかしたら、ニートでいつも自宅じたくにいるのかもしれませんが）

ただ、レザーフェイスの立場たちばに立たてば、留守番るすばんをしていたら次々つぎつぎと知しらない人ひとが入はいってくるわけで、頑張がんばって殺ころしながらも『なんなんだよぉ～』と慌あわてる様子ようすは、どこか可愛かわいいです。
殺人鬼さつじんき一家いっかの正体しょうたいにしても、意外いがいに賑にぎやかで、ちょっとはケンカもするけど基本きほんはハッピー。若者わかもの5人にんが訪おとずれた日ひ以外いがいの日常にちじょうを想像そうぞうできる余白よはくが、ちゃんと用意よういされています。

そして、このクセ強きょう家族かぞくが揃そろう夕食ゆうしょくの場面ばめんからは、画面がめんから摂取せっしゅできる狂気きょうきがカンストして面白おもしろくなってきます。久々ひさびさの獲物えものに有頂天うちょうてんになる3人にんはなんとも嬉うれしそうで、思おもわずほっこりしそうになりますが、若者わかもの側がわの生いき残のこりであるサリーがお誕生たんじょう日び席せきに座すわらされているのは、久々ひさびさのお客きゃくさんだからではなく、これから屠ほふられる『ごちそう』だからという、怖こわい要素ようそもちゃんとあります。

最後さいごは、殺人鬼さつじんき一家いっかと過すごした夕食ゆうしょくの時間じかんが恋こいしくなるぐらいに、ハードコアなホラーに逆戻ぎゃくもどりしますが、サリーとレザーフェイスがいよいよ対決たいけつするのかと思おもいきや、何なにも起おきません。
いやマジで、逃にげるだけで精しらげ一いち杯はいです。
結局けっきょく、地道じみちにスコアを決きめてきたレザーフェイスのひとり勝がち。画面がめんがブラックアウトする瞬間しゅんかんに恐怖きょうふの頂点ちょうてんを据すえてくるのも、凄すごい演出えんしゅつです。

世界せかいのどこかには、知しらずに足あしを止とめたら高こう確かく率りつで命いのちを落おとす道みちがある。

強烈きょうれつな余韻よいんを残のこす、名作めいさくです。