ジョニーは戦場せんじょうへ行いったのレビュー・感想かんそう・評価ひょうか

…作品さくひん。
しかし今いまも戦争せんそうは起おきている。
人間にんげんって馬鹿ばかなんですかね。

戦争せんそう映画えいがってなんで作つくられるんだろう。
戦争せんそうの愚おろかさを知しらしめるためではないんだね、多分たぶん。

夢ゆめ？妄想もうそう？の中なかで父ちちや恋人こいびとや友達ともだちと会あうジョニー。
せつない…。

1973年ねん公開こうかい
何故なぜかパンフレットは持もっているのだが劇場げきじょうで見みたわけではない。
高こう一いちで本ほん作さくとなぜかリンクした北きた杜夫もりおの「夜よると霧きりの隅すみで」を
読よんだが難解なんかいすぎてさっぱり頭あたまに入はいらない。
閉所恐怖症きょうふしょうの拙つたなは胴体どうたいだけで生いきていく、なんて絶対ぜったい無理むり。
すぐに命いのちを絶たった方ほうが良よい。ありゃー腕うでがない。
飛とび降おりだー。あれー脚あしがない。
強烈きょうれつな一いち作さく。でも心しんが見みることを拒否きょひする。
もう死しを受うけ入いれなければならない年代ねんだいになればゆっくり
見みれるかな。
このように事実じじつに基もとづく表現ひょうげんなら戦争せんそう反対はんたい！もわかるが
おパヨは虚偽きょぎをまぶせて言いうことを聞きけ！だから
支持しじがないんだよね。
70点てん
テレビ初はつ鑑賞かんしょう　1975年ねん11月30日にち『日曜にちよう洋画ようが劇場げきじょう』

テーマが難むずかしい。反戦はんせんってこうなりたくなければ戦争せんそうに参加さんかしないってことのなの？
看護かんご婦ふのメリークリスマスのシーンは泣なきたくなるような何なにも言いえないような感傷かんしょうがこみ上あげてきた
慈悲じひ(なのかわからないが)も止とめられ、もがき苦くるしむ生いき地獄じごくとは
やっぱ生いきてるだけがし幸しあわせじゃないのか、尊厳そんげん死しという選択肢せんたくしはあった方ほうがいいのか、この辺あたりを考かんがえさせられる
というか現代げんだいでもジョーの状態じょうたいって事故じこや病気びょうきでなる可能かのう性せいがあるから怖こわい、、、

戦争せんそうの惨むごさ以上いじょうに、医療いりょう現場げんばの患者かんじゃ対応たいおうの粗あらさにモヤモヤを感かんじた。
おそらく当時とうじにも、本人ほんにんはもう何なにも感かんじない「だろう」という予想よそうのもとで劇げき中ちゅうのような扱あつかいを受うけていた人ひとはいただろうと思おもう。

ただ生いかされている状態じょうたいの中なかでも、ナースの優やさしさで陽ひの光ひかりを感かんじたり、会話かいわをしたりといった喜よろこびを感かんじられていたところでの、あのラスト…救すくいのなさ、絶望ぜつぼう感かんを感かんじてしまう。

軍人ぐんじんとして戦争せんそうに行いった段階だんかいから道具どうぐとして政府せいふに扱あつかわれているのかもしれないが、負傷ふしょうして多おおくを失うしなった状態じょうたいでも尚なおあのような扱あつかいを受うけるのは、自分じぶんだったらと想像そうぞうするととても苦くるしかった。

反戦はんせん映画えいがですから
重おもかろうとは思おもっていましたがここまでとは…。

戦争せんそうモノも色々いろいろありますが
凄惨せいさんなシーンとか非道ひどうな大だい虐殺ぎゃくさつとか、
もちろんそれらのシーンも慣なれてしまっては
本当ほんとうはいけないのでしょうけども
この映画えいがのキツさったら…。

実際じっさいにこういった状況じょうきょうになられた
兵士へいしも一人ひとり二に人にんではなかったのだろう。
そう思おもうとまた落おち込こむ。
息いきをすることに絶望ぜつぼうしか見出みだせない生なって。
遺言ゆいごんがあれって。

正直しょうじき観みたくなかった。
忘わすれたいくらいです。
駄作ださくともつまらないともおもわないが
あんまりにも心しんに傷きずを負おわす。
絶対ぜったいに戦争せんそうはいけないと胸むねに刻きざまれる。

個人こじん的てきな好このみの問題もんだいです。
映画えいがにはこういう強つよいメッセージのものも
なきゃいけないとは思おもうけども好すきじゃない。
私わたしはどこかに娯楽ごらく性せいが欲ほしい派は。

戦争せんそうによって、自分じぶんで死しぬことも出来できないと言いう最悪さいあくの事態じたいになることもあるというアイロニー。

「反戦はんせんドラマ」という触ふれ込こみだが、ポイントがずれている気きがする。
そもそも「反戦はんせん」を謳うたうのなら、ジョニーはなぜ自みずから志願しがんして戦場せんじょうに行いったのか。
恋人こいびとの制止せいしを振ふり切きって。

　30年ねんほど前まえ、民放みんぽう深夜しんや放送ほうそうでたまたま観みたのだけれど、あまりにも悲惨ひさんで最後さいごまで観みることができなかった。その後ごずーと気きになっていたが、なかなかこの映画えいがに出会であえず、今回こんかいやっと出会であえた。
　大佐たいさは彼かれは感情かんじょうも思考しこうもない。ただ生いきているだけ。今後こんごの参考さんこうの為ための研究けんきゅう材料ざいりょうとして生いかしておくんだ。人間にんげんとして扱あつかうように。と伝つたえる。しかし暗くらい部屋へやで人目ひとめを避さけて窓まども開あけられずシーツも替かえられない。
　心こころある婦長ふちょうさんが来きて、シーツを替かえるように指示しじして窓まどを開あける。風かぜを感かんじ、明あかるさを感かんじるジョー。そう、彼かれは感かんじているし、感情かんじょうもある。自分じぶんに両手りょうて両足りょうあしがなく、目めもない。顎あごもないことも理解りかいできている。そして過去かこを思おもい出だし、何なん日にち過すぎたのかも考かんがえながら、どうしたら自分じぶんの思おもいを伝つたえることができるのか考かんがえてもいる。
　顎あごがないことが想像そうぞうすることもできないが、そんな状態じょうたいでも生いかされるジョーの辛つらさ。そんな状態じょうたいでも自分じぶんの生いきる術じゅつを考かんがえ外がいに出でたいと願ねがう。叶かなわないならいっそ殺ころしてほしい。必死ひっしに考かんがえ、モールス信号しんごうで自分じぶんの気持きもちを伝つたえる。モールス信号しんごうを理解りかいできる軍人ぐんじんが現あらわれるも、彼かれの願ねがいは叶かなえられない。外そとに出でることはもちろん叶かなわず、殺ころされることもない。優やさしかった看護かんご師しが彼かれの願ねがいを叶かなえようとしたが阻止そしされ、看護かんごも外はずされる。
　ジョーはそんな状態じょうたいでもサーカスの見みせ物ものになれば、自分じぶんの生いきる意味いみがあると考かんがえる。太陽たいようの光ひかりが当あたることで喜よろこびを感かんじる。五体ごたい満足まんぞくなのに些細ささいなことで弱音よわねをこぼす自分じぶんが情なさけなく思おもえる。
　実際じっさいに彼かれのような犠牲ぎせい者しゃがいたようで、戦後せんご15年ねん生いきたとのこと。やはり戦争せんそうはあってはならない。

肉にくの塊かたまりになっても、人間にんげんとしての『性せい』が無なくなっていない。残酷ざんこくな事ことだが、生いきている証拠しょうこ。それを手助てだすけする看護かんご師しの愛あいの力ちから。『無償むしょうの愛あい(アガペー)』だと思おもう。キリスト教きょう的てきであり、僕ぼく等とう日本人にっぽんじんには分わからない。
肉にくの塊かたまりだったが、徐々じょじょに人間にんげん性せいを取とり戻もどし、悪夢あくむを見みて、死しにたいと自我じがを持もつ。『我わが思おもう故ゆえに我があり』か？いずれにしろ、
それが『生せいへの讃歌さんか』だと僕ぼくは見みた。そして『人間にんげん死しぬときは誰だれでも一人ひとり』と避さけられない運命うんめいを解といている。『尊厳そんげん死しを肯定こうていする行為こうい』と『障害しょうがいへの恐怖きょうふ心しん』と間違まちがって解釈かいしゃくしてはいけないと感かんじた。この映画えいがでは、看護かんご師しの『究極きゅうきょくの選択せんたく』を否定ひていしている。僕ぼくはその点てんを評価ひょうかしている。この映画えいがを『悪夢あくむ』で終おわらさなければならない。そして、そうなりたくなければ『デモクラシーの為ために戦たたかわなければ良よい』のである。実じつに明解めいかいだ。反戦はんせん映画えいがとしても傑作けっさくだと思おもう。
筋金入すじがねいりの真しんのハリウッドテンだと思おもう。
『ミリオンダラー・ベイビー』と並なべて見みてはいけないと僕ぼくは思おもう。

監督かんとくのダルトン・トランボ氏しは、約やく一いちか月げつ前まえの9月がつ10日とおかにハリウッドの自宅じたくで心臓しんぞう発作ほっさにより亡なくなった。赤狩あかがりによる弾圧だんあつに様々さまざまな困難こんなんを強しいられた脚本きゃくほん家かとして有名ゆうめいであり、代表だいひょう作さくに「栄光えいこうへの脱出だっしゅつ」「いそしぎ」「パピヨン」などがある。監督かんとく作品さくひんを他たに聞きかないので、今回こんかいが初はつの監督かんとく進出しんしゅつではないかと思おもわれる。それも長年ながねん温あたためてきた自作じさくの小説しょうせつ『Johnny Got His Gun』1939の漸ようやく念願ねんがん叶かなっての映像えいぞう化かである。30年ねん以上いじょうの波瀾万丈はらんばんじょうの時ときを経へて処女しょじょ小説しょうせつを監督かんとくする、作家さっか生命せいめいの集大成しゅうたいせいとして感無量かんむりょうにあったと思おもわれる。テーマの反戦はんせん主義しゅぎは、この作家さっかトランボの執念しゅうねんの想おもいが乗のり移うつったような圧倒的あっとうてきなメッセージを持もつと共ともに、広ひろくは人間にんげんの生命せいめいの尊厳そんげんについて直接的ちょくせつてきに問とい掛かける。これは、観みる側がわも覚悟かくごをしなければならない。
素直すなおに感動かんどうするシーンもある。生命せいめい維持いじだけの植物しょくぶつ人間にんげんとされたジョーが、暗くらい病室びょうしつで光ひかりを浴あびて、その温ぬくもりに反応はんのうする場面ばめんや、看護かんご師しが彼かれの胸むねに指ゆびで優やさしくメリークリスマスとなぞり、初はじめて意思いしの疎通そつうをする場面ばめんなど。これら、戦場せんじょうで一塊ひとかたまりの肉体にくたいになった病院びょういん内ないの現在げんざい進行しんこう場面ばめんは、モノクロ映像えいぞうで撮とられている。出兵しゅっぺい前まえの恋人こいびととのエピソードの冒頭ぼうとうシーンと、少年しょうねんの日々ひびを追憶ついおくするエピソード集しゅうや幻想げんそうシーンは、カラー映像えいぞうで対比たいひされているのだが、演出えんしゅつの観点かんてんから言いえばこれが凡庸ぼんようであった。映像えいぞうの特質とくしつとしてカラー映像えいぞうの演出えんしゅつは、モノクロ映像えいぞうより難むずかしい。色彩しきさい設計せっけいから、光ひかりの配分はいぶん、情報じょうほう過多かたの絞しぼり込こみなど、演出えんしゅつの意図いとを構図こうずに落おとし込こむのがモノクロ映像えいぞうより求もとめられるものが多おおい。結果けっか論ろんではあるが、全編ぜんぺんモノクロ映像えいぞうであった方ほうが良よかったのではないかと思おもった。

それでも、ひとりの作家さっかがほぼ半生はんせいを懸かけて映画えいがを制作せいさくした事実じじつ、それも戦争せんそうをテーマにした作品さくひんで人生じんせいが激変げきへんした歴史れきし、そこにあるひとりの人間にんげんの生いき方かたを知しれば、この作品さくひんが描えがきたかった本質ほんしつに少すこしは辿たどり着つけるのではないかと思おもう。映画えいが演出えんしゅつの評価ひょうかを離はなれて、ダルトン・トランボ氏しの作家さっか証明しょうめいになる畢生ひっせいの“映画えいが”であることに、尊敬そんけいと称賛しょうさんを惜おしむことはない。

　　1976年ねん　10月がつ20日はつか　　高田馬場たかだのばばパール座ざ

史上しじょう最高さいこうの後味あとあじ悪わるさを誇ほこる映画えいがとして有名ゆうめいなので敬遠けいえんしてましたが、一応いちおう名作めいさくなので観みてみました。確たしかに後味あとあじ悪わるいですが、直接的ちょくせつてきな映像えいぞうはないので思おもったほどではありません、ただ、設定せっていが絶望ぜつぼう的てきに暗くらいので感受性かんじゅせいの高たかい人ひとはうなされるでしょうね。
後味あとあじの悪わるさでは双璧そうへきのエレファントマンなら、話はなしに抑揚よくようがあって映像えいぞうも凝こっているのでおもしろいですが、こっちは３００％テーマ映画えいがなのでお話はなし的てきな盛もり上あがりもないし、映像えいぞうも平凡へいぼんだし退屈たいくつです。
まあ、普通ふつうの人ひとにおすすめできる映画えいがでないことは保証ほしょうします。

　主人公しゅじんこうは「ジョー」と呼よばれていて、ジョニーは出でてこないけど、ジョニーはジョーのことでいいのだろうか。イギリスではどっちも大差たいさないのだろうか。大脳だいのうを失うしなっていながら、意識いしきがあって、モールス信号しんごうへの返事へんじで激はげしく首くびを振ふっているのが痛々いたいたしい。そんな主人公しゅじんこうの回想かいそうと現在げんざいを行いき来きする構成こうせいで、見みていると眠ねむくなり何なん度ども寝ね落おちして見み終おわるのに苦労くろうした。

METALLICAの『ONE』のモチーフとなった映画えいがと聞きいて、本ほん作品さくひんを観賞かんしょうしました。
この映画えいがの訴うったえる反戦はんせんの激情げきじょうと、ジョーの底そこ知しれぬ絶望ぜつぼう感かんは圧倒的あっとうてきです。
観賞かんしょう後ごも、ジョーのSOSが脳裏のうりを離はなれませんでした

悪夢あくむの表現ひょうげんがものすごく斬新ざんしんだった。村上むらかみ春樹はるきの小説しょうせつのようなテイストで、画面がめんは佐々木ささきマキの漫画まんがのようなシュールさがある。こんなに芸術げいじゅつ的てきというか、感覚かんかく的てきな作品さくひんをよくこの年代ねんだいに作つくったな、と思おもう。
悪夢あくむが妙みょうに現実げんじつ的てきなところがよくできている。反戦はんせんが大おおきなテーマだが、安楽あんらく死しや父子ふし関係かんけいなど、色いろんな要素ようそが混まざりあっていて何なん度どかみる価値かちがあると思おもう。

恐おそらくこれを超こえる反戦はんせん映画えいがは作つくれないだろうと思おもえる映画えいがだ
ベトナム戦争せんそうたけなわの時代じだいの公開こうかいだ、米国べいこくでは戦死せんし者しゃ、傷病しょうびょう者しゃ、手足てあし切断せつだんの帰還きかん兵へいを身近みぢかに感かんじたはずだ
ベトナムの戦地せんちでの悲惨ひさんな実情じつじょうが映像えいぞうとしてテレビで毎日まいにち伝つたえられているその最中さいちゅうに、本ほん作さくの公開こうかいだから、大おおきな反響はんきょうとなりベトナム反戦はんせん運動うんどうが盛もり上あがるひとつの大おおきな力ちからになったのは間違まちがいない

強烈きょうれつなメッセージ性せいを放はなつ
若者わかものだけが戦場せんじょうに送おくられ悲惨ひさんな目めに遭あうのだ、戦争せんそうの大義たいぎを叫さけび鼓舞こぶする大人おとなは戦場せんじょうには行いかないのだ、大人おとなの言いうことなんか聞きくな、徴兵ちょうへい忌避きひしろ、逃にげろと、人ひとを殺ころすなと
現在げんざいは白黒しろくろ、記憶きおくの中なかの過去かこ、夢ゆめの中なかの幻影げんえいはカラーで表現ひょうげんして互たがいに関係かんけいしあいながら物語ものがたりは進行しんこうする
陰惨いんさんな物語ものがたりを目めを背そむけさせず最後さいごまで牽引けんいんする監督かんとくの力量りきりょうはものすごい
実力じつりょくナンバーワンの脚本きゃくほん家か上あがりらしい見事みごとな構成こうせいの脚本きゃくほんと演出えんしゅつだ

若わかい時ときにこれを見みせられたら確実かくじつに洗脳せんのうされるだろう、ひとたまりもない
自分じぶんも高校こうこうの文化ぶんか祭さいで見みせられたものだ
だか大人おとなになった自分じぶんがまた本ほん作さくを観みたときに感かんじたものは違ちがっていた
この映画えいがの主張しゅちょうするところや、悲惨ひさんな運命うんめいへの哀あわれみに共感きょうかんするのは今いまも変かわらない
しかし、ベトナム以降いこうも我々われわれはあまりにもたくさんの現実げんじつを見みてきた
冷戦れいせんの激化げきかとソ連それんの崩壊ほうかい、湾岸わんがん戦争せんそう、911とテロ戦争せんそう、アフガン戦争せんそう、イラク戦争せんそう、天安門てんあんもん事件じけんで戦車せんしゃに轢ひかれる人々ひとびと、チベットやウイグルの民族みんぞく浄化じょうかと迫害はくがい、東シナ海ひがししなかいや南シナ海みなみしなかいの現状げんじょう、核兵器かくへいきとミサイルで恫喝どうかつする隣国りんごく
大人おとなになった自分じぶんは、本ほん作さくを利用りようするさらに汚きたない大人おとなの手口てぐちを感かんじてしまうのだ
それは繁華はんか街がいで「戦争せんそうするくらいなら、殺ころされよう」と歌うたいビラを配くばる団塊だんかい左翼さよく老人ろうじんの姿すがたと重かさなるのだ

それが21世紀せいきに生いきる我々われわれの視線しせんだ
団塊だんかい左翼さよく老人ろうじん達たちの主義しゅぎ主張しゅちょうや理想りそうに連つれて行いかれた先さきの若者わかものたちや、子供こどもたち、まだ生うまれていないその我々われわれの子孫しそんたちの運命うんめいを考かんがえるのだ
それは団塊だんかい左翼さよく老人ろうじん達たちの夢想むそうの為ために若者わかものや次つぎの世代せだいを犠牲ぎせいにしようとする利己りこ主義しゅぎなのだ

本ほん作さくを彼かれらが利用りようする洗脳せんのうの道具どうぐにしてはならないと強つよく思おもう
本ほん作さくの真しんの価値かちは洗脳せんのうの道具どうぐではないところにある

この作品さくひん、反戦はんせん映画えいがなのですが、私わたしの中なかでは恐怖きょうふ映画えいがです。本当ほんとうにこんなことがありそうで、いやあったのかもしれないと思おもうとその恐怖きょうふに身震みぶるいします。ただの肉にく塊かたまりと化かした人間にんげん、意識いしきだけはある。これ以上いじょうの恐怖きょうふがあるでしょうか。

カラーのシーンが回想かいそう、現実げんじつは白黒しろくろで描えがいているのも秀逸しゅういつ。最初さいしょはわかりやすいのだが、物語ものがたりが進すすむにつれ、回想かいそうがもはや単たんなる回想かいそうでなくなっていくところがこれまた恐怖きょうふ。

そしてエンディング。

この映画えいがには絶望ぜつぼうしかない。

死しぬときは死しのう。

両手りょうて両足りょうあしもなくして
目めも耳みみも口くちも顎あごも額がくの下したからえぐれているらしい
こんな負傷ふしょう兵へいの気持きもちを想像そうぞうできる人ひとはいるのだろうか

下調したしらべせずに見みたので　最初さいしょ「なになに？」と思おもったけど
思考しこう回路かいろはしっかりしているジョニーの回想かいそうだったり夢ゆめだったり

実在じつざいの物語ものがたりを小説しょうせつにしたものが原作げんさく
監督かんとくは今こん話題わだいの「トランポ　ハリウッドに最もっとも嫌きらわれた男おとこ」の彼かれだ・・・

毎回まいかいだけど町山まちやまさんの説明せつめいの方ほうが怖こわいのはなぜなんでしょうか。
ジョニーの頭あたまの中なかの世界せかいはわりとコミカルに表現ひょうげんされていて怖こわさを強調きょうちょうするというより戦争せんそうに対たいして皮肉ひにくな印象いんしょうが残のこった。