フクロウと子猫こねこチャン

解説かいせつ

品しなの悪わるい娼婦しょうふと、まったく芽めの出でない作家さっか志望しぼうの中なか年男としおとこが知しり合あうが、環境かんきょうも言葉ことばも違ちがいすぎ、チグハグで話はなしが通つうぜず、そのうえ嘘うそをつき合あって、ますますこんがらがってくるというコメディー。製作せいさくは「ファニー・ガール」のレイ・スターク、監督かんとくは「チップス先生せんせいさようなら」のハーバート・ロス、脚本きゃくほんはバック・ヘンリー、原作げんさくはビル・マンホフの舞台劇ぶたいげきである。撮影さつえいはハリー・ストラドリング、彼かれの死後しご、アンドリュー・ラズロがひきついだ。また、音楽おんがくはリチャード・ハリガン、演奏えんそうはブラッド・スウェット＆ティアーズが担当たんとう。主演しゅえんは「晴はれた日ひに永遠えいえんが見みえる」のバーブラ・ストライサンド、「レマゲン鉄橋てっきょう」のジョージ・シーガル。他たにロバート・クレイン、アレン・ガーフィールド、ジャック・サンダルスク、ロズ・ゲリーなど。イーストマンカラー、パナビジョン。1970年ねん作品さくひん。

1970年ねん製作せいさく／アメリカ
原題げんだいまたは英えい題だい：The Owl and the Pussycat
配給はいきゅう：コロンビア
劇場げきじょう公開こうかい日び：1971年ねん10月がつ16日にち

ストーリー

マンハッタンの安やすアパートに住すむ作家さっか志望しぼうのフェリクス（ジョージ・シーガル）は、毎晩まいばんタイプをたたくので隣となり近所きんじょから苦情くじょうが絶たえない。ある晩ばん、同おなじアパートに住すむドリス（バーブラ・ストライサンド）が男おとこと寝ねているのを目撃もくげき、双眼鏡そうがんきょうで覗のぞいていると、突然とつぜんドリスはテレビのボリュームをいっぱいにあげた。そのあまりの大おおきさに、フェリクスは点数てんすう稼かせぎにと大家たいかに報告ほうこくした。アパートを追おい出だされたドリスはフェリクスの部屋へやに怒鳴どなり込こみ、今晩こんばん泊とめろという。ところが、眠ねむろうとするドリスのシャックリが止とまらず、フェリクスまで眠ねむれなくなってしまった。一計いっけいを案あんじたフェリクスは、がいこつの衣装いしょうを着きて驚おどろかしてシャックリを止とめようとするが、ドリスはびっくりしてギャーギャーわめき、おかげで2人ふたりともアパートから追おい出だされるはめになった。やむをえずフェリクスの働はたらいている本屋ほんやのマネージャー、バーニー（ロバート・クレイン）のアパートにころがりこんだ2人ふたりは、ここでも騒動そうどうを起おこし、バーニーは頭あたまにきて外そとへ出でてしまう。ドリスはフェリクスをベッドに誘さそい、2人ふたりは結局けっきょく寝ねてしまう。翌日よくじつ別わかれてからも気きにかかるフェリクスは、ゴーゴー・バーでドリスを見みつけ出だし、連つれ出だした。ここでフェリクスは見栄みえを張はって学者がくしゃ風ふうな言葉ことばで喋しゃべりまくり、ドリスはびっくりして、一生懸命いっしょうけんめい素性すじょうを隠かくそうとするが、本職ほんしょくの娼婦しょうふ言葉ことばがつい出でてしまうのだった。だが、フェリクスにとっては無邪気むじゃきで可愛かわいい子猫こねこだった。どこへでも連つれていき、婚約こんやく者しゃの家いえまで訪問ほうもんして、もちろん婚約こんやくはパァー。行いくあてのなくなった2人ふたりは、セントラル・パークを歩あるきながら互たがいに顔かおを見合みあわせた。もう嘘うそをつき合あうのはやめよう－－。お互たがいに理解りかいし合あった2人ふたりは手てをつないで歩あるき出だした。（コロンビア配給はいきゅう＊1時じ間あいだ37分ふん）

受賞じゅしょう歴れき