ストーリー
孤児院で成長したサリー・グリーンはダンスが大好きでブロードウェイの花形となることを夢みていた。彼女が或るカフェーの給仕をしている時家柄が自慢のファーカー家の息子ブレーアに懸想された。しかしブレーアの父は富豪テン・ブロック家の令嬢マーシアを嫁にする縁談を運んでいた。或時ダンサー周旋業者と称するオティス・フーパーが此のカフェーに来た時サリーは過ってフーパーの着物を汚した為馘になった。彼女は次ぎに或る料理店の皿洗いになった。そこにはコニーと呼ぶ給仕がいたが彼はロシアのダンサーと驅落ちをして落魄した大公爵で、此の料理店の主人ポップスは大公爵の家来だった男である。ブレーアは漸くサリーの勤め先を突止めて来て、ポップスにサリーを店で踊らせるように勧めた。コニーはサリーと仲良しになり彼女を励ました。サリーが始めて踊る晩ブレーアはマーシアと其の母親のお供をして芝居見物に行き、隙を見てサリーの踊りを見に来たが踊りの終らない前に劇場へ戻らなければならなかった。サリーの踊りは大喝采を受けたがブレーアが彼女を見棄てたと思い込んで落胆してしまった。マーシアの母が園遊会を催すことになった時舊知の仲だったコニーの大公は招待された。ロシア・ダンサーを余興に出すと契約していたフーパーは肝腎の踊子が道行をして失踪したので困却した揚句、サリーの踊りを見て彼女をロシア人に仕立てて園遊会で踊らせた。ダンスは成功だった。大公も社交的手腕を発揮して来客中の花形となりサリーに正式に紹介された。ところがサリーの本当の素性が暴露され、彼女は辱かしめられて立去った。ブレーアが引留めようとしたが彼がマーシアと婚約した事を知ったサリーは肯じなかった。数カ月後サリーはフーパーの世話でブロードウェイの舞台に立ち大成功をしたが失恋した彼女の心は悲しかった。しかしサリーの仲良しのコニーがブレーアを連れて彼女の楽屋に訪れ月下氷人の役を勤めた。
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