「おそらく若わかい人ひとにはピンと来こない作品さくひん」ラスト・ベガス　うそつきかもめさんの映画えいがレビュー（感想かんそう・評価ひょうか）

この顔かおぶれに、何なにも感かんじない人ひとは、見みてもつまらないかも。

私わたしにとっては、それぞれ主役しゅやく級きゅうの４人にんが、幼馴染おさななじみを演えんじ、プレイボーイのマイケル・ダグラスが独身どくしんにピリオドを打うつ記念きねんのバチェラーパーティに集あつまりひと騒動そうどう、なんて聞きいただけで、ワクワクしてご飯はん３杯はいはいけます。

渋しぶいクラブ歌手かしゅを演えんじるメアリー・スティンバーゲンも、とっても魅力みりょく的てきで、華はなを添そえています。彼女かのじょの歌唱かしょうする『オンリー・ユー』（プラターズの大だいヒット曲きょく）は独特どくとくの味付あじつけで、心しんにしみるアレンジ。

惜おしむらくは、キャラが立たちすぎていて、ビリーとパディの確執かくしつが、昔話むかしばなしとしてしか語かたられず、ストーリーに描えがかれていないこと。「あ、この二人ふたりが仲なか悪わるいのは、過去かこになんかあったんだ…」と想像そうぞうさせるにとどめ、それにしちゃ、へそを曲まげすぎじゃない？なんて考かんがえてしまいました。

いずれにしろ、実力じつりょく派は揃ぞろいの、堅実けんじつな作つくりで、期待きたいを裏切うらぎりません。それ以上いじょうでもありません。

余談よだんですが、『コクーン』とか『スペース・カウボーイ』とか、おじいちゃんしか出でてこない映画えいがって、若わかい時ときは何なににも感かんじなかったんですが、私わたしも、彼かれらに近ちかづいてきたのか、自分じぶんをダブらせてしまいます。こんな映画えいがも、あっていいなと思おもいました。