本作は、原案・雨宮まみ氏、作画・おかざき真里氏の同名コミックを「おいしい家族」「君が世界のはじまり」のふくだももこ監督がメガホンをとり、実写映画化。女優としても活躍の幅を広げる田中が主人公・まみに扮し、やりがいある仕事や暮らしに充足感を得ながらも、周囲の雑音に揺れる30代の独身女性を等身大で演じる。
10年前に執筆したエッセイで一躍有名作家となった、36歳・独身の本田まみ。女性の幸せの価値を赤裸々につづって読者の支持を得たが、それに次ぐヒット作を書けずにいた。作家として迷走する一方、周囲は事あるごとに「ずっと独身でいるつもり?」とまみを心配。年下の恋人と結婚に向けて交際を続けていたが、価値観の違いから不安と怒りが募っていく。
本予告は、まみが「この年になると、ずっと一人で生きるのも、しんどいなぁって」とこぼすシーンから始まる。稲葉友扮する彼氏から「結婚しよっか?」とプロポーズされるまみだが、それが自分にとっての幸せなのか自信がもてない。そして、まみと同じように、自分にとっての「幸せ」を探す3人の女性たちの姿が映し出される。
“幸せは人それぞれでしょ?”と思いながらも「結婚」という明確なゴールを捨てきれない30代独身の由紀乃(市川実和子)。“可愛ければ、人生、余裕っしょ?”と、ギャラ飲みやパパ活をする美穂(松村沙友理)。結婚して子供にも恵まれ、一見幸せな人生を送っているように見える彩佳(徳永えり)も、夫への共有できない思いが蓄積していた。現代を生きる女性の“私たちには、敵が多すぎる”という心の叫びがあふれ出す。
主題歌アーティスト・にしなは、「映画を観て、登場する女性たちの、嫌なことを言われても、賢く麗しく、笑って乗り越えていく姿に共感しました」とコメント。そして「もっとしたたかに、嘘をついてでもいいから、それを包み込んで花を咲かせたい……そう思って「儚く枯れ落ちる 刺のある花より密やかに 毒にまみれた春になりたい」という歌詞を書きました」と語る。
まみが彼氏に涙目で「うるせえよ」と本音をこぼすシーンや、由紀乃が自転車に乗りながら「結婚したら寂しさは消えるんじゃねーのかよ」と叫ぶシーンでは、力強いサビが使われ、一歩ずつ前進する彼女たちの背中を押す。
「ずっと独身でいるつもり?」は、11月19日に全国公開。にしなのコメント全文は以下の通り。
【にしな】
映画を観て、登場する女性たちの、嫌なことを言われても、賢く麗しく、笑って乗り越えていく姿に共感しました。
何かを言われたときに、それに対して自分が思っていることをまっすぐ伝える正義もあるけど、戦い方はそれだけじゃない。
もっとしたたかに、嘘をついてでもいいから、それを包み込んで花を咲かせたい……そう思って「儚く枯れ落ちる 刺のある花より密やかに 毒にまみれた春になりたい」という歌詞を書きました。
エンドロールで曲が流れてきたときに、それまで自分が楽曲に対して感じていたものと、違う側面も感じる事ができ、世界が広がった様で嬉しかったです。