【4Kリマスター版ばん公開こうかい記念きねん】「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」OVA版ばんの声優せいゆうキャスティング、クラシック音楽おんがく使用しようの秘話ひわ

2022年ねん12月30日にち 23:00

OVA版の音響監督を務め、4Kリマスター版の音響にも携わっている明田川進が秘話を語る！ — OVA版ばんの音響おんきょう監督かんとくを務つとめ、4Kリマスター版ばんの音響おんきょうにも携たずさわっている明あきら田川たがわ進すすむが秘話ひわを語かたる！

12月30日にちから「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ　わが征せいくは星ほしの大海たいかい」、2023年ねん1月がつ13日にちから「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ　新あらたなる戦たたかいの序曲じょきょく（オーヴァチュア）」の4Kリマスター版ばんが、それぞれ2週間しゅうかん限定げんていで上映じょうえいされます。

田中たなか芳樹よしき氏しによる名作めいさくSF小説しょうせつ「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」の刊行かんこう40周年しゅうねんを記念きねんしての上映じょうえいで、映像えいぞうは35ミリの原盤げんばんフィルムをスキャニングして高画質こうがしつ化かが施ほどこされ、音響おんきょうも5.1ch サラウンドにアップデートされています。

全ぜん4期きをかけて小説しょうせつ本編ほんぺんすべてを映像えいぞう化かしたOVA版ばん「銀ぎん英えい伝でん」は、総勢そうぜい約やく610人にんものキャラクターを一人ひとり一役ひとやくで配役はいやくしたことから、当時とうじ「銀河ぎんが“声優せいゆう”伝説でんせつ」と呼よばれるほど多おおくの豪華ごうか声優せいゆう陣じんが出演しゅつえんしていました。主おもな出演しゅつえん者しゃは以下いかの方々かたがたです。

堀川ほりかわりょう、富山とみやま敬たかし、広中ひろなか雅志まさし、井上いのうえ和彦かずひこ、若本わかもと規夫のりお、森もり功至かつじ、塩沢しおざわ兼人かねと、潘はん恵子けいこ、田中たなか秀幸ひでゆき、小山こやま茉美まみ、佐々木ささき望のぞむ、羽佐間はざま道夫みちお、古川ふるかわ登志夫としお、キきートン山田とんやまだ、速水はやみ奨すすむ、納谷なや悟朗ごろう、古谷ふるや徹とおる、柴田しばた秀勝ひでかつ、銀河万丈ぎんがばんじょう、屋良やら有作ゆうさく、神谷かみや明あきら、玄田げんだ哲章てっしょう、水島みずしま裕ひろし、石丸いしまる博也ひろや、大塚おおつか明夫あきお、小林こばやし清志きよし、内海うつみ賢二けんじ、野田のだ圭一けいいち、土師はじ孝也たかや、堀内ほりうち賢雄けんゆう、菊池きくち正美まさみ、郷田ごうだほづみ

アニメハックでは、OVA版ばんの音響おんきょう監督かんとくを務つとめ、今回こんかいの4Kリマスター版ばんの音響おんきょうにも携たずさわっている明あきら田川たがわ進すすむさんによるコラムを連載れんさい中ちゅうです。コラムのなかから、OVA「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のキャスティングとクラシック音楽おんがくを使用しようしたきっかけについて話はなしていただいた回かいをご紹介しょうかいします。

■“銀河ぎんが声優せいゆう伝説でんせつ”と呼よばれたOVA「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のキャスティング（コラム第だい5回かいより）

※本ほんコラムでは、「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」終盤しゅうばんの展開てんかいについて触ふれています。

OVA版ばん「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のキャストを決きめるさい、プロデューサーの田原たはら（正せい聖ひじり。現げん・正利まさとし）氏しから、ダブルキャストはなしで、「このキャラクターはこの声優せいゆうさん」とのかたちでいきたいという話はなしがまずありました。そのうえで、オーディションをしたり、サンプル音声おんせいからキャラクターにあっている人ひとをこちらがピックアップしたりして、田原たはら氏しと総そう監督かんとくの石黒いしぐろ（昇のぼり）監督かんとくがいる検討けんとう会かいで絞しぼりこむことが多おおかったです。メインのヤン（※富山とみやま敬たかし）とラインハルト（※堀川ほりかわりょう）は、はじめからスムーズに決きまったと記憶きおくしています。

もともと僕ぼくは、「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」の原作げんさくを全すべて読よんでいたわけではなく、あんなにもキャラクターがたくさん出でて、どんどん殺ころされたり新あたらしい人ひとがでてきたりする長ながい物語ものがたりだとは思おもっていなかったんですよ。なので、キャスティングの候補こうほだしも、最初さいしょの頃ころはわりと豪華ごうかにだしていたんです。そうしたら、あとのほうになって、「このキャラクターは、すでにキャスティングしたあの人ひとにお願ねがいしておけば……」となり、さらに何なん期きも続つづけていくなかで、声優せいゆうさんの中なかで、これだと思おもう人じんがいなくなってもいきました。なにしろ、当時とうじの男性だんせい声優せいゆうの方ほうは、新人しんじんをのぞいて、ほとんど出演しゅつえんされたんじゃないかというぐらいのキャラクター数すうですからね。当時とうじ、“銀河ぎんが声優せいゆう伝説でんせつ”と言いわれていたぐらいです。

そんななか、劇団げきだん出身しゅっしんの人ひとに声こえをかけるようになっていきました。劇団げきだんからキャリアをはじめて、外そと画が系けいで主役しゅやくをやっている人ひとがわりと多おおくて、当時とうじはまだそうした人ひとたちがアニメにはあまり入はいっていなかった時期じきだったんです。また、「銀ぎん英えい伝でん」の魅力みりょくのひとつは会話かいわ劇げきじゃないですか。キャラクター同士どうしがきちっと会話かいわをしていないと、お話はなしがなりたたないですから、芝居しばいをやっている人ひとはうってつけではないかとも考かんがえました。テープオーディションをするとき、「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」では、「●●事務所じむしょの●●です」という前置まえおきを入いれずに、セリフだけを入いれたものを田原たはら氏しや石黒いしぐろ監督かんとくに聴きいてもらっていたのですが、そうすると劇団げきだん出身しゅっしんの人ひとのほうがいいと言いわれることが多おおかったです。ちゃんと芝居しばいをしているのが、すぐ分わかるのでしょうね。すべてというわけではありませんが、当時とうじ、声優せいゆう専せん門もんのプロダクションに所属しょぞくしているなかには、滑すべり舌したはしっかりしていて声こえもいいけれど、なかなか会話かいわがうまくいかない人ひとも多おおかったんです。アニメは、短みじかい尺しゃくのなかでポンポンポンと短みじかいセリフを言いうケースが多おおいため、それだけで育そだっていると相手あいてとじっくり会話かいわをする機会きかいがありませんから、仕方しかたない部分ぶぶんもあるのですけれど。芝居しばいの人ひとたちは、普段ふだんから相手あいて役やくがいて、相手あいてがこうくるんだったらこう返かえすという絡がらみをずっと勉強べんきょうしてきている人ひとたちですからね。

ただ、声こえや芝居しばいがいいからと選えらんだ劇団げきだんの人ひとのなかには、アニメーションの絵えにあわせるのが苦手にがてだという人ひともでてきました。今いまならば、多少たしょうのズレは「Pro Tools」（※音響おんきょう業界ぎょうかい標準ひょうじゅんのソフトウェア）を使つかえば簡単かんたんに調整ちょうせいできるのですが、当時とうじはテープで編集へんしゅうしていたので、絵えにあわせて声こえを長ながくするなんてことは基本きほん的てきに難むずかしい。セリフの間あいだ（ま）を伸のばしたりして、どうにかこうにかやっていました。また、プロデューサーの田原たはら氏しは、原作げんさくに対たいするこだわりが非常ひじょうにある方ほうで、原作げんさくのセリフのい回いまわしをアニメ用ように脚色きゃくしょくはせず、「原作げんさくのとおりに言いう」スタイルを徹底てっていしていました。そうすると、編集へんしゅうした映像えいぞうにセリフがどうしても入はいらないことがあって、何なん回かいかはセリフにあわせて絵えのほうを直なおしてもらうこともありました。

劇団げきだん出身しゅっしんで印象いんしょう的てきだった人ひとのひとりに、津嘉山つかざん正種まさたねさんがいます。津嘉山つかざんさんが演えんじるアイゼナッハは「沈黙ちんもく提督ていとく」という二ふたつ名めいがあって、セリフはたったひとつ「チェックメイト」だけ。そのセリフを録ろくって「お疲つかれ様さまでした」と言いったら、「え、これだけでいいの？」と驚おどろかれました。舞台ぶたいでは主役しゅやくをやっている方ほうに、ひとことだけのためにでていただくなんてと恐縮きょうしゅくしましたが、それだけの価値かちがあったと思おもいます。石塚いしづか運はこぶ昇のぼりさんには、ヨブ・トリューニヒトをやってもらいました。石塚いしづかさんは劇団げきだんシェイクスピアシアターでずっとやられてきた方ほうで、トリューニヒトの演説えんぜつは、シェイクスピアの語かたりにピッタリだと思おもったんです。青年せいねん座ざ（※現げん・アプトプロ）の土師はじ孝也たかやさん（※エルネスト・メックリンガー役やく）、のちに私わたしの会社かいしゃで音響おんきょうをやった「ヒートガイジェイ」のジェイ役やくも印象いんしょう的てきだった文学ぶんがく座ざ（※現げん・フクダ＆Co.）の菅生すごう隆之たかゆきさん（※ファン・チューリン役やく）も思おもい出深でぶかいです。劇団げきだん方面ほうめんでも人じんがいなくなってきたら、今度こんどは役者やくしゃさんに声こえをかけていきました。風間かざま杜夫もりおさん（※ブルース・アッシュビー役やく）は、映画えいが「蒲田かまた行進曲こうしんきょく」で彼かれが演えんじた銀ぎん四よん郎ろうのい回いまわしがキャラクターにピッタリだと思おもい、お話はなしをしたらでていただけることになりました。

長ながいシリーズのなかで唯一ゆいいつ皆勤かいきん賞しょうだったのは、ナレーションの屋良やら有作ゆうさくさんで、屋良やらさんには、キャラクターも何人なんにんかやっていただいています（※OVA版ばん1話わ、エルラッハなど）。最初さいしょにお話はなししたとおり、本来ほんらいは役やくをダブってやるのはよしとしないのですが、他たの演者えんじゃさんも何人なんにんかダブってやっていただいている方ほうがいます。

ヤン・ウェンリー役やくの富山とみやま敬たかしさんが亡なくなられて、代かわりの方ほうを見みつけるまでのことも思おもい出深でぶかいです。ヤン・ウェンリーが第だい3部ぶで亡なくなったのと同どう時期じきに富山とみやまさんが亡なくなられて、原作げんさくではその後ごも回想かいそうとしてでてくるわけですから、どうしようかと、みんなでいろいろ考かんがえました。最初さいしょはすべてユリアンの回想かいそうにして、ユリアンがナレーションで語かたるスタイルも考かんがえましたが、それではすべてを表現ひょうげんできないからと新あたらしい人ひとを探さがすためにオーディションをやったのですが、何なん回かいやっても合あう人ひとが見みつからない。そんななか、マンガ版ばんを描えがいた道みち原はらかつみさんのキャラクターで短編たんぺんの映画えいが（※「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ外伝がいでん　黄金おうごんの翼つばさ」）をつくることになって、そのときは文学ぶんがく座ざの原はら（康かん義よし）さんにやっていただいたこともありました。その後ごも、なかなか決きまらなくて困こまっていたときに、郷田ごうだほづみさんの名前なまえをだしたら、「オーディションをやってみたい」との話はなしになり、たまたま「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のダビングをしていたアオイスタジオの側がわにきているとの話はなしがあって連絡れんらくをしたら来きていただけることになり、それがきっかけで、ほづみさんにやってもらうことになりました。その後ご、一般いっぱんの方ほうに作品さくひんを見みてもらって、ほづみさんがヤンをやることにOKという反応はんのうをいただけたときには、本当ほんとうにホッとしました。

■OVA「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のBGMにクラシック音楽おんがくを使つかった意外いがいなきっかけ（コラム第だい6回かいより）

OVA版ばんの「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」をやるとき、音楽おんがくはクラシックでやりたいという話はなしが最初さいしょにでました。というのも、たまたま徳間とくまさん（※編へん注ちゅう：OVA版ばんの製作せいさく元もとの1社しゃである、徳間書店とくましょてんの音楽おんがく部門ぶもん・徳間とくまジャパンのこと。同社どうしゃは現在げんざい、徳間とくまグループをはなれている）が、その時期じきに東ひがしドイツから「シャルプラッテン」というクラシックのレーベルを買かったんですよ。もともと徳間とくまさんは、クラシックのレーベルをもっていないレコード会社かいしゃだったのですが、相当そうとう安やすく買かえたようで、「こういうレコードがあるので、これをBGMとして使つかえないか」という話はなしがあって、まずはその音源おんげんのリストを見みせてもらいました。そのなかからピックアップした音源おんげんを聴きいてみると、教会きょうかいで録音ろくおんされているため、いろいろなかたちでノイズが入はいっているものがけっこうあったのを覚おぼえています。選曲せんきょくのさいには、200～300枚まいあったなかから聴きいて、途中とちゅうからは作曲さっきょく家かごとにどんな音源おんげんがあるのか選えらんでいきました。最初さいしょの選曲せんきょくは5日にちぐらいかけたと思おもいます。

音楽おんがくをクラシックの楽曲がっきょくにするにあたり、総そう監督かんとくの石黒いしぐろ監督かんとくと話はなしたのは、音楽おんがくを編集へんしゅうするのはやめようということでした。普通ふつうの楽曲がっきょくを使つかって選曲せんきょくをする場合ばあい、映像えいぞうにあわせて音楽おんがくを切きったり繋つないだりするわけですが、クラシックの場合ばあい、曲きょくの流ながれをみんなが知しっていますし、作曲さっきょく家かに対たいする配慮はいりょもふくめ、そうした編集へんしゅうは基本きほんせずに、まるまる使つかうようにしています。

石黒いしぐろ監督かんとくはクラシックに強つよい方ほうでしたが、選曲せんきょくについてはほとんどお任まかせいただいていました。プロデューサーの田原たはら氏しはこだわりがありましたので、最初さいしょの頃ころはA、B、Cと3案あんぐらい選曲せんきょくプランをつくって、そのなかから田原たはら氏しが決きめ込こんで石黒いしぐろ監督かんとくに「どうですかね」と聞きき、石黒いしぐろ監督かんとくがOKをだすというケースが多おおかったです。後半こうはんは、どんな風ふうにやっていくのか、ある程度ていど確立かくりつできたので、わりと任まかせてもらえました。選曲せんきょくしていくなかで、キャラクターごとに作曲さっきょく家かをわりあてるスタイルができていったんですよ。「この曲きょくは、このキャラクターのテーマソングにできるな」というのができてくるんですよね。そうして話はなし数すうをかさねていくと、作品さくひんを見みていた若わかい人ひとのなかには、「この曲きょくは、ヤン・ウェンリーのテーマ曲きょくですよね」と、クラシックの曲きょくだと思おもわずオリジナルの楽曲がっきょくだと思おもう人ひともでてきました。その後ご、徳間とくまさんが「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」の名前なまえを冠かんして、シリーズで使つかったクラシック曲きょくのCDを新あらたにだしたら、それが売うれたのもうれしかったです。それまでクラシックを聴きく層そうではなかった人ひとたちに手てにとってもらえて、「銀ぎん英えい伝でん」をきっかけにクラシックに興味きょうみをもって聴ききはじめた方ほうもいるんじゃないでしょうか。クラシック部門ぶもんに、「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ」のCDがどんどん出でてきたと当時とうじ、話題わだいにもなりました。今いまは、キングレコードさんからCD-BOXがでています（※「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつCD-BOX」）。

クラシック音楽おんがくを映像えいぞうにあわせるのには苦労くろうしました。今いまの「Pro Tools」（※音響おんきょう業界ぎょうかい標準ひょうじゅんのソフトウェア）があれば簡単かんたんにできたと思おもいますが、当時とうじは実際じっさいの原音げんおんを聴ききながら、何分なにぶん何なん秒びょうのところで転調てんちょうしているといったことを全部ぜんぶ計算けいさんして、その転調てんちょうするところがこの絵えのところにくるようにしようとか、そうした指定していをしていくだけでも相当そうとうな時間じかんがかかりました。でも、楽たのしかったですよ。クラシックの楽曲がっきょくは、長ながいものになると1楽章がくしょうだけで10分ふん近ちかいものもあるのですが、シリーズのなかで2回かいぐらい、1曲きょくだけを全編ぜんぺんとおして使つかった話はなし数すうもありました。それでもお話はなしがちゃんと通つうじる音楽おんがく付づけができて、「ああ、こういう描えがき方かたも面白おもしろいな」と思おもいました。最初さいしょの映画えいが（※「銀河ぎんが英雄えいゆう伝説でんせつ　わが征せいくは星ほしの大海たいかい」）で使つかった「ボレロ」は、最初さいしょからここで使つかいたいと田原たはら氏しから指定していされていて、最後さいごのヤンとラインハルトの戦たたかいで延々えんえんと長ながく使つかいました。あの「ボレロ」は、新あらたに演奏えんそうし直なおしています。

作曲さっきょく家かがたくさんいるから、今回こんかいはマーラーの曲きょくだけでお話はなしをまとめて「マーラー編へん」にしようとか、モーツァルトやブラームスでいこうという風ふうな遊あそび心ごころで選曲せんきょくをしたこともあって、石黒いしぐろ監督かんとくのほうから「この作曲さっきょく家かは使つかえない？」と言いわれたこともありました。クラシックが好すきな方ほうには、「やっているな」と分わかってもらえたかもしれません。

クラシックは、音楽おんがくとしての幅はばが非常ひじょうに広ひろいこともあらためて感かんじました。今いまのシンセは、アナログのアコースティックな部分ぶぶんを取とり入いれることができますが、当時とうじはシンセで音楽おんがくをつくると、どうしても電子でんし音おんになってしまい、そうすると効果こうか音おんに負まけてしまうところがあったんですよね。それがクラシックだと、効果こうか音おんやセリフと、とてもいい感かんじにケンカしながら組くみ合あわさって、効果こうか的てきにテンションをあげることができました。実際じっさいに作業さぎょうをするミキサーの人ひとは大変たいへんだったと思おもいますが、やりがいもあったんじゃないでしょうか。「銀ぎん英えい伝でん」の音響おんきょう作業さぎょうは、とても面白おもしろかったです。

世界せかいの著名ちょめいな作曲さっきょく家かに一堂いちどうに会かいしてもらい、彼かれらの音楽おんがくを銀河ぎんがの戦たたかいに使つかうなんて贅沢ぜいたくなことは、他たでやろうと思おもってもなかなかできないことだったと思おもいます。そして、つくづく思おもうのは、田中たなか芳樹よしきさんの原作げんさくが本当ほんとうに面白おもしろくて、しっかりしていることです。だからこそ、あれだけの長ながいシリーズを皆みなさんじっくり見みてくれたのだと思おもいます。