東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい、戦争せんそう…復興ふっこう住宅じゅうたくに住すむ８８歳さいのおばあさん、人生じんせいをラップに

東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの被災ひさい地ちで生活せいかつしている人々ひとびとの姿すがたを発信はっしんしている『STARTohokuレーベル』から、注目ちゅうもくの歌手かしゅが誕生たんじょうしました。

その名なも、『TATSUKO★88』こと藤沢ふじさわ匠たくみ子こさん８８歳さい。東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいで家いえを失うしなった匠たくみ子こさんは、現在げんざい仙台せんだいの復興ふっこう住宅じゅうたくで生活せいかつしています。

そんな匠たくみ子こさんに曲きょくを作つくる話はなしが出でたのは、STARTohokuレーベルが復興ふっこう施設しせつを訪おとずれていたある日ひのこと。

自分じぶんの人生じんせいを語かたった後のち、冗談じょうだん交まじりにそう言いった匠たくみ子こさん。そんな彼女かのじょにレーベルの方ほうはこう提案ていあんしました。

そんなやりとりから、一いち曲きょくのラップが生うまれたのです。

おばあさんの壮絶そうぜつな人生じんせいを歌うたい上あげるラップ『俺おれの人生じんせい』

青春せいしゅん時代じだいは第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん、結婚けっこん後ごは川かわの氾濫はんらんで家いえが流ながされ、その数すう年ねん後ごに夫おっとが死去しきょ。その後ごは息子むすこと会社かいしゃを立たち上あげるも、息子むすこが脳血栓のうけっせんで半身不随はんしんふずい…と、波乱万丈はらんばんじょうな匠たくみ子こさんの人生じんせい。

しかし、匠たくみ子こさんはどんな時ときも前向まえむきに考かんがえ、乗のり越こえてきました。

歌詞かしに込こめられたのは、匠たくみ子こさん自身じしんの『人生じんせいの教訓きょうくん』。東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでまたもや家いえが流ながされても、彼女かのじょは決けっして諦あきらめませんでした。

「どんなことだって乗のり越こえていける」この気持きもちを胸むねに、日々ひび頑張がんばっている匠たくみ子こさん。彼女かのじょの歌うたは現在げんざい、復興ふっこう住宅じゅうたくの方ほうにどんどん広ひろまっているのだそうです。

あの震災しんさいで人々ひとびとが負おった心しんの傷きずは、簡単かんたんに癒いえるものではありません。しかし彼女かのじょの前向まえむきな気持きもちは、多おおくの人ひとを勇気ゆうきづけているのではないでしょうか。