『所謂いわゆる』とは？　読よみ方かたや意味いみと使つかい方かたを例文れいぶんを交まじえて紹介しょうかい

『所謂いわゆる』という熟語じゅくごを見みて、読よみ方かたに戸惑とまどったことはありませんか。中学ちゅうがくや高校こうこうなどの漢文かんぶんの授業じゅぎょうで見みたことがあるという人ひともいるでしょう。この記事きじでは、『所謂いわゆる』の読よみ方かたと意味いみ、使つかい方かたについて例文れいぶんと一緒いっしょに紹介しょうかいします。

『所謂いわゆる』の読よみ方かたと意味いみ

『所謂いわゆる』の読よみ方かたと意味いみを現代げんだい文ぶんと漢文かんぶんに分わけて説明せつめいします。英語えいご表現ひょうげんについても見みてみましょう。

『所謂いわゆる』現代げんだい語ごの読よみ方かたと意味いみ

『所謂いわゆる』の現代げんだい語ごの読よみ方かたは『いわゆる』です。意味いみは、『世間せけん一般いっぱんでいう』『俗ぞくにいう』『よくいう』など。つまり、あることやものを受うけて『広ひろく世間せけんでいわれている』という意味いみです。

『所謂いわゆる』漢文かんぶんの読よみ方かたと意味いみ

では、漢文かんぶんで『所謂いわゆる』はなんと読よむのでしょうか。読よみ下くだし文ぶんにすると、『謂いう所ところの（いうところの）』になります。『謂いう』は、現代げんだいでは『いう』『述のべる』という意味いみ。『所ところの』とは、後のちに来くる言葉ことばについて強調きょうちょうして説明せつめいする語かたりのようです。例たとえば、後のちに単語たんごが連つらなるとすれば、『謂いう所ところの○○』となります。

ただ、日本語にほんごでは似にた意味いみの言葉ことばに『いわゆる』という語かたりがあったため、『所謂いわゆる』に『いわゆる』という読よみを当あてたのではないかと考かんがえられているようです。『所謂いわゆる』のように二に語ご以上いじょうの漢字かんじから成立せいりつするひとまとまりの言葉ことばを『熟じゅく字訓じくん（じゅくじくん）』と呼よびます。

『所謂いわゆる』の英語えいご表現ひょうげん

『所謂いわゆる』の英語えいご表現ひょうげんは下記かきのような例れいがあります。

『所謂いわゆる』の使つかい方かたと例文れいぶん

『所謂いわゆる』はどのような使つかい方かたができるのでしょうか。使つかい方かたと例文れいぶんについて見みていきましょう。

『所謂いわゆる』の使つかい方かた

『所謂いわゆる』の後うしろには基本きほん的てきに名詞めいしがきます。後うしろにくる名詞めいしを、「世間せけん一般いっぱんでほとんどの人ひとがいっている」という形かたちで強調きょうちょうします。「有名ゆうめいである」「周知しゅうちの事実じじつである」と伝つたえたい場合ばあいに使つかえますね。

『所謂いわゆる』という言葉ことばを使つかわなくても、大おおきく意味いみが変かわるわけではありません。しかし、みなが知しるくらい本当ほんとうに有名ゆうめいなことだと強調きょうちょうできます。

『所謂いわゆる』を会話かいわの中なかで使つかうぶんには特とくに問題もんだいはありません。しかし、書かき言葉ことばで手紙てがみや文書ぶんしょに使つかう場合ばあいには注意ちゅういが必要ひつようです。『所謂いわゆる』と書かいても、相手あいてが読よみにくく感かんじることがあるでしょう。一瞬いっしゅん、読よみ方かたが分わからずに戸惑とまどうこともあるかもしれません。

また、強調きょうちょうする言葉ことばが悪わるい意味いみを持もつ言葉ことばの場合ばあい、人ひとに例たとえる場合ばあいは失礼しつれいになることもありますね。できれば、ポジティブな言葉ことばや、特とくに相手あいてにネガティブになるような言葉ことばは使つかわないようにしたほうがいいかもしれません。

できれば、『いわゆる』とひらがなでの表記ひょうきにするか、『俗ぞくにいう』『いわば』『要ようするに』などの類語るいごを使つかうことをおすすめします。『所謂いわゆる』とは細こまかい意味合いみあいが異ことなる場合ばあいもありますが、使つかい分わけをしてみてはいかがでしょうか。

『所謂いわゆる』を使つかった例文れいぶん

『所謂いわゆる』を使つかった例文れいぶんは以下いかの通とおりです。

類語るいごを使つかった例文れいぶんは以下いかの通とおりです。

『所謂いわゆる』と『所詮しょせん』の違ちがい

『所謂いわゆる』と間違まちがいやすい熟語じゅくごに『所詮しょせん』があります。『所謂いわゆる』を『しょせん』と読よみ間違まちがえる人ひとが多おおいため、『所詮しょせん』と同おなじ意味いみだと認識にんしきしている人ひとも多おおいようです。では実際じっさいに『所詮しょせん』の意味いみは『所謂いわゆる』とどう異ことなり、どう使つかえるのでしょうか。

『所詮しょせん』の意味いみ

『所詮しょせん』は、最後さいごに行いき着つくところについて述のべる時ときに使つかいます。多おおくは後のちに否定ひてい的てきな言葉ことばが続つづいて、打うち消けすような「どうせ～しても結局けっきょく仕方しかたがない」「どのようにしても仕方しかたがない」というようなニュアンスを含ふくむのです。

『所詮しょせん』と似にたような意味いみの言葉ことばは以下いかの通とおりです。

『所詮しょせん』の使つかい方かた

『所謂いわゆる』はみなが知しっているということを強調きょうちょうするに過すぎない言葉ことばなので、『所詮しょせん』のほうが言葉ことば選えらびには気きを使つかうかもしれません。『所詮しょせん』は否定ひてい的てきな言葉ことばが後のちに続つづくことが多おおく、ネガティブな意味いみを持もつことがあるためです。

人ひとに対たいして『所詮しょせん』を使つかうと、失礼しつれいに当あたることもあるので、十分じゅうぶんに注意ちゅういしましょう。例文れいぶんは以下いかの通とおりです。

『所謂いわゆる』の読よみ方かたや意味いみを理解りかいを深ふかめよう

『所謂いわゆる』は難むずかしい漢字かんじですが、読よみ下くだした『いわゆる』は耳みみになじみのある言葉ことばですね。『俗ぞくにいう』『いわば』などといい換かえることもできます。漢字かんじを使つかうと文章ぶんしょうが固かたく読よみにくい印象いんしょうがあるため、ひらがなで表記ひょうきしたほうがいいかもしれません。

『所詮しょせん』と似にていますが、こちらはネガティブな意味いみを持もつこともあるので、間違まちがえないよう注意ちゅういが必要ひつようです。『所謂いわゆる』の読よみ方かたや意味いみを頭あたまに入いれて、理解りかいを深ふかめて使つかいましょう。

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[文ぶん・構成こうせい／grape編集へんしゅう部ぶ]