引退いんたいした元もと警察犬けいさつけんたち　暮くらしていた場所ばしょに… 「悲かなしすぎる」

アメリカでは、警察犬けいさつけんや爆発ばくはつ物ぶつ探知たんち犬けんなどとして多おおくの犬いぬが日々ひび活動かつどうしています。

そのような犬いぬたちは仕事しごとを引退いんたい後ご、犬いぬの世話せわ役やくであるハンドラーの家族かぞくになったり、新あらたな里親さとおやのもとで暮くらしたりしています。

ペンシルベニア州しゅうにある『K-9 Hero Haven』は人間にんげんに奉仕ほうしした犬いぬたちが落おち着ついて暮くらせる場所ばしょを提供ていきょうし、里親さとおや探さがしをする保護ほご施設しせつ。

しかし、この施設しせつにいる犬いぬたちは穏おだやかな引退いんたい生活せいかつを送おくるどころか、想像そうぞうを絶ぜっする環境かんきょうにいることが分わかったのです。

かつて『ヒーロー』と呼よばれた犬いぬたちが…？

２０２４年ねん、州しゅうの動物どうぶつに関かんする行政ぎょうせい機関きかんが『K-9 Hero Haven』の定期ていき的てきな立たち入いり検査けんさを行おこないました。

そこで職員しょくいんが目めにしたのは、犬いぬたちの安住あんじゅうの地ちとは真ま逆ぎゃくだったのです。

犬いぬ小屋こやは排泄はいせつ物ぶつと血ちにまみれ、飲のみ水みずは不衛生ふえいせいで緑色みどりいろになっていました。

かつては引ひき締しまって力強ちからづよかった犬いぬたちの体からだは、治療ちりょうを受うけていない病気びょうきによりすっかり弱よわっていたといいます。

※画像がぞうはFacebook上じょうで閲覧えつらんできます。

３０匹ひき近ちかくの犬いぬが助たすけ出だされる

行政ぎょうせい機関きかんから知しらせを受うけた動物どうぶつ保護ほご団体だんたい『ペンシルベニアSPCA』は数すうか月げつに渡わたって、３０匹ひき近ちかくのジャーマン・シェパードやラブラドール・レトリバーを保護ほごしました。

その間あいだもスタッフは、犬いぬたちが負おった身体しんたい的てき、精神せいしん的てきな傷きずを癒いやすために全力ぜんりょくを尽つくしたそうです。

こうして保護ほごされた犬いぬたちの健康けんこう状態じょうたいは徐々じょじょに回復かいふくし、里親さとおや探さがしがスタートしました。

この悲かなしい出来事できごとは多おおくの人ひとたちに驚おどろきと怒いかりをもたらし、投稿とうこうにはたくさんのコメントが寄よせられています。

同年どうねん６月がつ２３日にち時点じてんで、まだ里親さとおやが決きまっていない犬いぬは７匹ひきいるとのこと。

助たすけ出だされた犬いぬたちの多おおくは、すでに新あたらしい家族かぞくの元もとで暮くらしています。

中なかには以前いぜんのハンドラーに引ひき取とられた犬いぬもいるそうです。

『K-9 Hero Haven』の経営けいえい者しゃは動物どうぶつ虐待ぎゃくたいの罪つみを認みとめ、施設しせつの営業えいぎょう許可きょかは取とり消けされたということです。

さらに多おおくの動物どうぶつ虐待ぎゃくたい容疑ようぎで、地方ちほう検事けんじ局きょくに告発こくはつされているといいます。

保護ほごされた犬いぬたちは全米ぜんべいの警察けいさつ当局とうきょくで仕事しごとをした犬いぬもいれば、戦争せんそうで荒廃こうはいした国くにの最前線さいぜんせんで活躍かつやくした犬いぬもいるのだとか。

文字通もじどおり、人ひとを守まもるために命いのちをかけて働はたらいた犬いぬたちが、こんなひどい扱あつかいを受うけていたなんて言葉ことばを失うしないます。

すべての犬いぬに新あたらしい家族かぞくができて、穏おだやかな余生よせいを送おくれるように願ねがわずにいられません。

---

[文ぶん・構成こうせい／grape編集へんしゅう部ぶ]