主人しゅじんが亡なくなっても、思おもい出での場所ばしょを忘わすれない　ブラジルのハチ公はちこう

主人しゅじんが亡なくなったあとも１０年ねんにわたって東京とうきょう・渋谷しぶや駅前えきまえで帰かえりを待まち続つづけた、忠ちゅう犬けんハチ公こうこと秋田あきた犬けん『ハチ』の話はなしは、多おおくの人ひとが知しるところです。

日本にっぽんの裏側うらがわにあるブラジルにも、ハチ公はちこうと同おなじ境遇きょうぐうの秋田あきた犬けんがいました。名前なまえを『Thor』といいます。

彼かれの主人しゅじんは少すこし前まえに天国てんごくへ召めされてしまいましたが、そのあとも彼かれはずっと、主人しゅじんと一緒いっしょに散歩さんぽした道みちを歩あるくのが日課にっか。まるで、過すぎ去さった日々ひびを愛あいおしむかのように歩あるくThorの姿すがたを見みていると、涙なみだがこぼれそうになります。

特とくに、彼かれにとって思おもい出深でぶかいのが、宝たからくじ売うり場ばでした。主人しゅじんがお店みせで宝たからくじを買かっている時とき、いつも外そとでおとなしく待まっていた場所ばしょのようです。

Thorは今日きょうも散歩さんぽをしながら、楽たのしかった主人しゅじんとの日々ひびを思おもい返かえしているのでしょう。時代じだいや場所ばしょは違ちがえど、秋田あきた犬けんの忠ちゅう犬いぬぶりにも驚おどろかされます。

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[文ぶん・構成こうせい／grape編集へんしゅう部ぶ]