『孔雀王』が面白い!あらすじ、見所を結末までネタバレ紹介!
退魔師・孔雀(くじゃく)が、さまざまな法術を使いこなし、現代社会の怪奇現象を解決していく物語。孔雀の敵は、日本の悪魔や怪物のみならず、西洋や中国の神話に出てくる「魔王」までも登場し、壮絶なバトルがくり広げられます。
神話の世界ときくと、敷居の高い話かと思われますが、登場するキャラクターは人間味にあふれています。たとえば、法術の才には長けている孔雀は、ふだんは好色家で、修行の身でありながら酒を飲み、パチンコもしますが、不思議と憎めないキャラ。
また、火を自在に操るヒロイン・阿修羅(あしゅら)との恋の行方も気になるところ。ほかにも、強面の外見でありながら情に厚い、王仁丸太郎邪(おにまるたろうじゃ)という、素晴らしい仲間にもめぐまれています。
- 著者
- 荻野 真
- 出版日
- 1997-01-17
一方、孔雀の父・母は、なにか事情を隠している雰囲気があり、親子の「出生にまつわる秘密」が、物語の終盤で明らかになるシーンは、見所満載です。
とくに、闇堕ちしそうになる孔雀に、王仁丸が放ったこの一言は、ファンの心を動かしました。
「へへ・・・そんなツラするんじゃねえよ おめえにゃそんなツラ似合わねえぜ いいか孔雀!部屋を出るな・・・今ならまだやり直せる・・・も・・・もう一度戦え・・・孔雀」
(『孔雀王』6巻より引用)
王仁丸の人間性を表す名言。
人間味あふれる孔雀の私生活に苦笑しながらも、世界中の神話を盛り込んだ壮大なストーリー展開に圧倒され、かつ壮絶なバトルシーンにより、最後まで一気に読ませてくれる作品です。
『孔雀王 退魔聖伝』が面白い!あらすじ、見所を結末までネタバレ紹介!
『孔雀王 退魔聖伝』は、前作である『孔雀王』の続編です。前作の終盤からの師匠である、慈空(じくう)の様相に心を揺さぶられながらも、前半のストーリーは退魔行で展開します。
ところが、後半ではストーリーが大きく展開し、孔雀はアステカ文明の暗黒神と、壮絶なバトルをくり広げることに。そして、『孔雀王 退魔聖伝』のメインストーリーの「日本の神・天津神」との対峙へと移ります。
- 著者
- 荻野 真
- 出版日
- 1999-11-18
孔雀は、前作で出生の秘密を知りましたが、今作では新たに別の出生であると知らされ、衝撃の事実に混乱します。そんな状況のなかで、神々との闘いに巻き込まれる孔雀が、どのように打開していくのか、彼の心境を思わずにはいられません。
前作同様、壮大なストーリー展開に圧巻されますが、アステカ文明の「まさかの展開」により、ページをめくる手がとまらなくなる、独特のユニークさが光るエピソードです。
ちなみに「孔雀王」は、シリーズを通してどんどん絵柄が変化していくのですが、『孔雀王 退魔聖伝』でも、その変化が表れているところも見所のひとつです。
『孔雀王 曲神紀』が面白い!あらすじ、見所を結末までネタバレ紹介!
『孔雀王 曲神紀』は、前作『孔雀王 退魔聖伝』の4年後の話です。
日本の土着神である国津神と、日本の征服に熱意を燃やす天津神の戦いを終結させるべく、孔雀は「スサノヲの牙」を探す旅に。
前作で窮地に陥った阿修羅や王仁丸、黄海峰(こうかいほう)・朋子(ともこ)・服部遮那(はっとりしゃな)・怨霊侍(おんりょうじ)といった仲間たちとはどうなったのか、また天津国と国津国の闘いは、本当に終結するのかと、先が気になる展開が続きます。
- 著者
- 荻野 真
- 出版日
- 2006-08-18
壮大な闘いが展開されると同時に、マンガ喫茶を経営する神様が出てきたり、退魔師のバンドが組まれたりと、まさかと思うようなおかしな展開も見所のひとつ。
このように、密教関連のシリアスな話から、主要人物の恋模様もあり、少しおかしな展開まで楽しめる「孔雀王」シリーズ。壮大な神話の世界が描かれていますが、とくに古事記や日本書紀といった、日本の神話が好きな方には興味深い展開が多くあるでしょう。
天津国と国津国の闘いでは手に汗にぎり、また孔雀と阿修羅の恋の展開も気にならずにはいられません。