Netflixで大人気の『ボーイフレンド』に出演したメンバーの中から、5人のボーイズがマキアオンラインに登場! 彼らの持つ色とりどりの「美しさ」から、気になる美容まで根掘り葉掘り取材したスペシャルインタビューをお届けします。3回目のゲストは、ブラジル出身でIT企業に勤務しているアランさん。番組内ではムードメイカーとしてボーイズを温かく包み込んでいた彼の、オープンマインドな人柄にクローズアップ。ワイルドな魅力があふれるヒゲやヘアスタイルのこだわりも伺います。
番組中は赤色だったヘアを、ダークトーンにチェンジ。端正なビジュアルにさらに磨きがかかったアランさんは、ポージングのセンスも抜群! シャッターを切るたびに表情のニュアンスを変え、まるで広告さながらの美麗なカットに。とびきり陽気な人柄が滲み出る、クシャッとしたビッグスマイルも素敵。
短期連載『BOY FRIENDS’ BEAUTY〜彼らが語る、美しさと美容のこと。』vol.3
『ボーイフレンド』とは……
今年7月に配信を開始した、Netflixの恋愛リアリティシリーズ『ボーイフレンド』。ビーチハウス『Green Room』で限られた時間を共に過ごす男性9人の恋愛模様を美しい映像や音楽と共に映し出したこの番組は、配信直後から大きな話題に。恋愛要素はもとより、彼ら一人ひとりが抱える悩みやそれぞれの成長も共感を呼び、世界中に熱烈な番組ファンを生み出している。
【アラン】大らかなマインドで、世界をまるごとハグする“愛の人”
お話を伺ったのは…
1994年生まれ。ブラジル、イタリア、日本をルーツに持ち、幼少時から日本で育つ。公式インスタグラム(@alantakahashi_official)はフォロワー数が23万人超え。
ハグすると、「ヒゲからいい香りがする〜」って言われます(笑)
途中から『Green Room』に合流し、ポジティブ全開なオーラでボーイズの空気を一変させたアランさん。植物の水やりすら音楽を聴きながらノリノリで行う根アカなラテン気質と同様に彼のキャラクターを印象付けていたのが、トレードマークとなっているそのセクシーなヒゲ。「そんなこと聞かれるの初めて!」と喜んでくれたアランさんが語る、ヒゲや髪型のお手入れ方法とは?
——いつからヒゲを生やしているんですか?
「これはちょっと面白い話なんですけど、僕は17歳の時に初めて女性と付き合ったんですね。そこからヒゲがボーンッて生えたんです。それまでは顔も身体もツルツルピカピカだったんだけど、男性ホルモンが一気に出たのかなあ?(笑)」
——普段のお手入れ方法は?
「ありがたいことにわりとキレイにヒゲが生えてくれるから、手入れはすごくシンプル。シェービングクリームは『ル ラボ』のものを使っているんですが、これがめっちゃいい匂いで。ヒゲにもその香りが染み込むので、ハグする時に『いい香りがする〜』って言われます。ちなみに、ちゃんと乾かさないとヒゲも寝ぐせがつくんですよ。なので、お風呂の後はちゃんと乾かすようにしてますね。あとは僕のヒゲは前に向かって生えるクセがあるから、シートマスクをする時に手で押さえないと浮いちゃうっていう悩みも(笑)」
——憧れのヒゲの持ち主はいますか?
「僕は憧れとかを作らないタイプなんですよ。そういう対象がいると、そっちにめがけて自分を作っちゃう気がして……。でも、素敵だなって感じるのはすごく大切なこと。そういう感情はいっぱい見つけたいし、そう感じた気持ちの蓄積が自分らしさの表現に繋がっているのかなと思います」
ヘアも自分らしさのひとつだから、自由に表現したい
——ヘアケアで気をつけていることはありますか?
「シャンプーとコンディショナーは『クレオズボーテ』を愛用中。シャンプーの泡立ちがめっちゃいいし、香りも好きですね。いちばんこだわっているのはスタイリング剤で、『アリミノ メン』の『フリーズキープ グリース』を長年使っています。僕は今みたいなチクチクした髪型にすることが多いんですが、これはガッチリ固めてくれるし、ツヤ感もキレイに出るからお気に入り。『Green Room』にいた時もずっと使っていました」
——『ボーイフレンド』の撮影時は赤髪でしたが、ヘアスタイルのこだわりを教えて下さい。
「僕はいろいろアレンジして楽しみたいタイプ。赤髪だった頃も七三にしたりチクチクヘアにしたりといろんな髪型にしていたので、それに対応できるヘアスタイルを意識しているかもしれません。最近ちょっと思ったんですが、自分が好きな髪型としっくりくる髪型って必ずしも一致しないんですよね。僕自身もずっとミディアム〜ロングで顔にかかる色っぽい髪型に憧れていたけれど、短くてボーイッシュな方が性格とマッチすることに気づいて。自分の個性を表現する髪型がようやく見つかった気がしているので、しばらくはこのスタイルでいこうかなと思っています」
——アランさんは会社員だそうですが、髪型は自由なのでしょうか?
「髪型も髪色もめっちゃ自由です。僕は仕事選びでもそこをすごく大事にしているんですよね。自分を表現できない場所で生きていくのって、すごく苦しいじゃないですか。なので仕事も人間関係も、自分らしくいられることを一番に重視しています」
——素敵だな、と感じるボーイズの髪型は?
「ゲンちゃん(ゲンセイさん)の部分的にカラーを入れた髪型って、すごくオリジナリティがあって可愛いですよね。“カラーを入れるのが不安だったけど、入れてよかった!”とか、“色が落ちていくのも楽しい”とか、それをすごく楽しんでいるゲンちゃんを見ると僕も嬉しくて。髪型って、その人に自信を与えてくれるじゃないですか。似合う髪型を探すことも楽しいし、新しい自分にワクワクできることも素晴らしいなって思います」
——タイプのヘアスタイルは特になく、その人が生き生きしていたらどんなスタイルでもOK?
「坊主でも全然いい! 髪型に限らず、自分らしさって死ぬまでずっと探し続けるものだと思うんですよ。その上で“今の自分はこれなんだ!”と表現しているのだと思えば、受け入れるのは当然のこと。それがどんな形でも、“素敵”って言える自分でいたいですね。僕には妹がいるんですが、小さい頃は僕が妹の髪のお手入れを担当していたんです。髪を切ったり、ドライヤーをかけたり、三つ編みにしたり……。そういったことがすごく楽しくて、僕が中学に入るくらいまでやっていたかな。その時期を過ごしたことが、髪型で自己表現をしたり、アレンジしたりするのが好きな今の自分に繋がっている気がします」
“優しさ”という軸さえあれば、どんな時でも自分らしくいられる
『ボーイフレンド』でのアランさんといえば、恋する相手に真っ直ぐに向き合う一方、周りのメンバーたちを気遣い、愛情溢れる言葉をかけ続けていた姿が印象的。取り巻く世界をLOVEで満たすハートウォーミングな人柄は、どのように育まれてきたのでしょうか。
——合流した当初からボーイズと打ち解けていましたが、昔からオープンな性格だったのですか?
「自分の殻に閉じこもりたくなった時期もありますよ。でも実はその時期こそが僕にとっては重要で、オープンでいられる強さを得るきっかけになった気がします。というのも、殻に閉じこもっている時って、感情が強くなりすぎているんですよね。そういった痛みとかダークサイドを許してあげられるようになると、いつしか自分に優しくできるようになるんですよ。もちろんすぐにできるようになったわけじゃなくて、時間を重ねる中で僕自身が僕の一番の友達でいられるようになった……という感じ。今振り返ると、あの頃の経験はギフトだったと思っています」
——アランさんにそういった時期があったのは意外でした。
「僕がそう考えるようになったのは、妹の存在があったから。自分一人だったら、こういうマインドには絶対なれなかった。うちは複雑な家庭だったので、“妹のために強くいなきゃ”という気持ちが常にあったんですよね。そんな中、自分に優しくできるようになったことで、“今の僕には全部を背負うことはできない。だから人に頼ってもいいんだ”と認めることができた。小さい頃から兄妹だけじゃさすがに乗り切れないっていうシチュエーションがすごく多かったので、“できない自分”を認められずにいたら、妹のことも結局守れなかったはず。心を開いて誰かに頼ることができるようになったのは、自分よりも大事な存在がいたからだと思います」
——番組中にボーイズがストレートに意見をぶつけ合うシーンもありましたが、アランさん自身が印象に残っているやりとりはありますか?
「放送ではカットされていますが、テホンと話した内容は自分の中で一生大事にしたいと思ってますね。彼がカミングアウトについて話した時に、“アランと話したい”と言って時間を作ってくれたんです。詳細は言いませんが、必ずしもしなきゃいけないわけではないカミングアウトをなぜしたいと思うのか、という内容についてすごく意味のあるキャッチボールができて。メンバーそれぞれ状況が異なるから全員では話せなかったけれど、テホンとはお互いの価値観をぶつけ合って深い話ができた。心を開くのは怖いけれど、やっぱりすごく大事なことだなって思えた瞬間でしたね」
——全員が同時に心を開けるわけではないけれど、だからこそタイミングがあって分かり合える瞬間は奇跡的な出来事なのかもしれないですね。
「自分の気持ちを内側におさめていてもいいんです。“心を開きなよ”って無理やり迫るのは、相手をジャッジすることになっちゃう。人との向き合い方に、正しいとか間違っているとかはないんじゃないかな」
ニット¥49500/モールド(チノ) イヤカフ¥38500、ネックレス¥57200、リング¥46200/マリハ リング¥33000/プリュイ トウキョウ(プリュイ) その他/スタイリスト私物
——聞き上手な印象のアランさんが、人と向き合う上で気をつけていることはありますか?
「“あなたの話を聞きたい”とか、“ちゃんと届いているよ”という思いを伝える努力はしてますね。自分の気持ちをアウトプットするのって、重い話じゃなくても結構勇気がいると思うんです。だから、話してくれる行為を大事にしたい。自分がちゃんと聞いてもらえず悲しかった経験があるからこそ、相手の目を見ることだとか、聞く姿勢、声のトーン、自分の意見を話し出すタイミング……そういうところはすごく大事にしています」
——相手の意見を否定しなさそうなイメージもあります。
「否定はしないかな。意地悪なことを言われたらこちらも真っ向から挑むけれど、そうじゃなければ“聞きたい、聞かせて!”というスタンス。あとは、意見を言う時は許可を得るようにしているかも。例えば、そこまで親しくはないけれど相手に届けたい言葉があるとしますよね。それを伝えたい時は『めちゃくちゃ伝えたいことがあるんだけど、話してもいい?』って聞きます。どんなに自分が伝えたいことでも、相手がそれを受け入れられる状態じゃなかったら意味がないし、間違って悪く捉えられちゃうことだけは避けたい。きっとそれって、いかに相手に対して優しさを持てるかってことになってくる気がします」
——番組内でダイさんと揉めて落ち込んでいたイクオさんに対して、「優しさからやったことならいいんだよ」とアランさんがお話しされていたのが心に残っています。
「なんかウルッてきちゃう。僕が大事にしていることって、結局は“優しさ”しかないんですよね。そこからいろんな実が生まれているけれど、根っこにあるのは“優しさ”。でもってそれは、僕が生きる手段でもあって。抱えているものが多くなると、たとえそれがいいものだったとしても、一歩一歩が重くなっちゃう。だから僕は、自分が歩んできた過去に全部置いてくることにしたんです。『ありがとう』と思い出に残して全てを手放した時、その先に続く道に唯一持っていきたいものが“優しさ”だった。自分にも周りにも環境にも、その軸を持って繋がっていたらアランでいられると思っています」
自分を大事にすることは、周りを幸せにする力があると思う
相手や周りだけでなく、自分にも“優しさ”を持つ。繰り返しそう語るアランさんの言葉から伝わってくるのは、“セルフラブ”の大切さ。自己否定しがちな人が多い中、自分を愛し慈しむにはどうしたらいい?
——自分を愛するには、何から始めたらいいと思いますか?
「僕が最初に“セルフラブ”を意識したのは、人から裏切られた時だったんですよ。とはいえ、そういう時って被害者意識が強くなりやすいから、自分を大事にすることが自己中心的に繋がることも。だから、まず“なぜ自分を愛したいのか?”と自分に問うことが大切だと思います。僕に関していうと、“自分を大事にすることは、周りを愛することに繋がる”というのがその理由。僕が幸せになるためにベストを尽くしていたら、その姿を見た人が“自分も頑張ってみようかな”と思うかもしれない。僕だけでなく周りを幸せにする力があると気づいたことで、自信を持って自分を大切にできるようになりました」
——目的が明確になることで、自分を愛する努力にも意味が生まれますね。
「身だしなみとかケアといった自分を磨く行為も、全部それに繋がっていくと思う。見た人が“いいじゃん!”と感じてくれて、何かを始めるきっかけになったらすごく素敵なことですよね」
——アランさんの“セルフラブ”は、周りも含めて“自分”という意識があるんですね。
「いい影響を周りに与えられる人でありたいとは思ってますね。幼少期の自分が一番辛かった頃に、そういう存在がいてくれたらなってずっと思っていたから。今なら僕がそうなれるかもしれない、と自分にい聞かせています」
インタビュー終了後、「このお話がいろんな人に届くといいな」と語っていたアランさん。撮影中は、スタッフがかけた音楽にいち早く反応。「この曲大好き!」とノリノリで踊り、現場のムードを明るく盛り上げてくれる優しさも。見ているだけで元気が湧き、生きることがちょっぴり楽しくなる。そんな太陽のようなキャラクターに触れ、取材陣一同“人にも自分にももっと優しくなろう……!”と決意を新たにしたのでした。
次回、vol.4の最終回は、ダイ&シュンがペアで登場!シェアコスメや私生活に迫ります
撮影/神戸健太郎 ヘア&メイク/後藤若菜〈ROI〉 スタイリスト/井田正明 取材・文/真島絵麻里