生成AI 真の勝者
価格 |
1,980円(税込) |
ISBN |
9784296205110 |
発行日 |
2024年06月03日 |
著者名 |
島津 翔 著 |
発行元 |
日経BP |
ページ数 |
304ページ |
判型 |
四六 |
内容紹介
生成AIでもうかるのは誰? 半導体はエヌビディアの一人勝ちが続く? AIが変える地政学って何? AIモデルやクラウドの勢力図はどうなる? 結局、日本企業の勝ち筋って何?? 生成AIブームで勃発した「5つの覇権争い」。その勢力図を正しく分析すれば、日本企業が金脈をつかむ勝ち筋が見えてくる。
勝者はOpenAI、エヌビディアだけじゃない──。シリコンバレー駐在記者が革命の最前線を取材し、生成AIの「知られざる勝者」を描く。生成AIで新規事業やサービス企画に関わるビジネスパーソン必読の本格書。
<目次>
はじめに サクラメントの探鉱者
第1章[AIモデル] 「超知能」は誰の手に、AI乱世の帰結
オープンAI誕生秘話/サム・アルトマン氏からのメール/「対グーグル」というDNA/グーグルの焦燥と大失態/「トランスフォーマー」という革命/そして誰もいなくなった/GPT-4、「マルチモーダル」の衝撃/独自調査で判明したオープンAIの特許/マイクロソフト、2度目の変身/金曜日に開かれる15人の最高幹部会/「コパイロット」を支える人間理解/最新研究が示した「AIと共感する方法」/アルトマン解任劇でマイクロソフトが得たもの/グーグルの反撃、ジェミニの強さ/アンソロピック、オープンAI最大のライバル/「オープン」対「クローズド」、もう1つの戦い/流出したグーグル内部文書の中身/AIモデル開発スタートアップの明暗/「日の丸LLM」の生きる道/ソフトバンクが目指す1兆パラメーター/サカナの群れが行き着く先/AIモデル、日本企業の勝ち筋/カンブリア爆発後の未来
第2章[AI半導体] 一人勝ちエヌビディア解剖、GPUの死角
謎のAI半導体メーカー/2010年の「1本のメール」/CPU1000台 vs. GPU3台/1980年代の限界/エヌビディアが「灯台」と呼ぶ顧客/AIのため犠牲にしたもの/勃発する半導体争奪戦/「我々はAI工場になる」/半導体メーカーになったGAFAM/独自半導体の「意外な利点」/マイクロソフトが埋めた最後のピース/沈黙を破ったメタ/汎用チップ参入の裏に3つの理由/GPU、もう1人の勝者/AIサーバーを「売りまくった」米国企業/台湾・クワンタの実力/GPUに3つの死角/GPUはコモディティー化するか/ポストGPUの胎動/「超高速メモリー」に必要な日本企業/オールドルーキーたちの勝算
[インタビュー]ラピダス社長 小池 淳義 氏
10年後は全く異なる勢力図になる 半導体は「人を幸せにするか」を考え尽くす
第3章[プラットフォーム] クラウド競争軸一変、「3強」の明暗
マイクロソフト、早くもAI収益化/「グーグルは期待外れ」/王者AWSの逆襲、グーグルの反撃/エヌビディアがAIクラウドに殴り込み/「クラウドは敵ではない」と反論/AI提供企業でもあるグーグルの強み/「徹底した顧客志向」のAWS/「Amazon Q 」の実力/ChatGPTは「ワン・オブ・ゼム」/「AI版ギットハブ」の存在感/揺らぐSIerの存在意義
[コラム]生成AIはこう生かす、日本企業の勝ちパターンと課題
第4章[国家間競争] 特許で中国圧倒、AI地政学を制する者
独自調査で判明した中国AIの実力/グーグルのトップ発明者はサムスンへ/知られざる中国AIの成長/中国「AI四小龍」の秘密/ファーフェイ復活、焦る米国/中国が見つけた米輸出規制の抜け道/台頭する「中国版エヌビディア」/EU「AI法」の思惑/EU は技術の「消費者」にはなりたくない/米国は規制にかじを切ったのか
[インタビュー]『半導体戦争』著者 クリス・ミラー氏
誰が計算資源を手に入れるのか 生成AI以後の半導体戦争
第5章[人類 vs. AI] AIゴールドラッシュの勝者と敗者
AIに敗れたチェス王者/現実化した「AI失業」の衝撃/AIモデルは「ただ乗り」と主張する米紙/争点は「フェアユース」か否か/世論操作・ハッキング・AI兵器/5つの覇権争いを制する者/生成AI 真の勝者
[インタビュー] マサチューセッツ工科大学教授 石井裕氏
「独創を続ける力」が人間の価値 存在意義を問い続けよ
おわりに 反転する価値