独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん　国立こくりつ病院びょういん機構きこう　岩手いわて病院びょういん

院長いんちょう

竪たて山さん　真ま規ぶんまわし

　令れい和わ4年ねん4月がつ1日にちより、千田せんだ圭二けいじ前ぜん院長いんちょうの後任こうにんとして院長いんちょうを拝命はいめいいたしました竪たて山さん真ま規ぶんまわし（たてやま まき）です。父ちちは盛岡もりおか出身しゅっしん、母ははは兵庫ひょうご県けん出身しゅっしんで、私わたしは高校こうこう時代じだいまで千葉ちば市しで育そだちました。東北大学とうほくだいがく卒業そつぎょう後ごは脳神経のうしんけい内科ないか医師いしとして働はたらき、2014年ねんに当とう院いんに赴任ふにん、2020年ねんより副ふく院長いんちょうを勤つとめてまいりました。なにとぞよろしくお願ねがい申もうし上あげます。

　岩手いわて病院びょういんは1942年ねん傷痍軍人しょういぐんじん岩手いわて療養りょうよう所しょとして発足ほっそくし、戦後せんごは国立こくりつ岩手いわて療養りょうよう所しょに改称かいしょう、結核けっかく医療いりょうの拠点きょてんとして800床しょうを有ゆうしていました。治療ちりょうの進歩しんぽによる結核けっかく患者かんじゃさんの減少げんしょうとともに、当とう院いんの役割やくわりは、重症じゅうしょう心身しんしん障害しょうがい、神経しんけい筋すじ難病なんびょう医療いりょうの政策せいさく医療いりょうへと変化へんかし、1998年ねん結核けっかく病床びょうしょうは廃止はいしされました。2004年ねんの国立こくりつ病院びょういん機構きこう設立せつりつを経へて、重症じゅうしょう心身しんしん障害しょうがい、神経しんけい筋すじ難病なんびょう医療いりょうの専門せんもん医療いりょう施設しせつとしての政策せいさく医療いりょうと、回復かいふく期きリハビリテーションを中心ちゅうしんとする地域ちいき医療いりょうを担になってきました。

　2011年ねんの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでは病院びょういんの建物たてものと設備せつびは大おおきな被害ひがいをうけましたが、2016年ねん免めん震ふるえ構造こうぞうの新しん病棟びょうとうが完成かんせいし、安心あんしんして入院にゅういんしていただける環境かんきょうになりました。神経しんけい筋すじ難病なんびょう病棟びょうとう、重症じゅうしょう心身しんしん障害しょうがい者しゃ病棟びょうとう3棟むねを含ふくむ５いつつの病棟びょうとう、250床しょうの病院びょういんとして、今年ことし創立そうりつ80周年しゅうねんを迎むかえることができました。当とう院いんを信頼しんらいし利用りようしていただいている患者かんじゃさん、ご家族かぞくの皆様みなさまのご理解りかいとご協力きょうりょく、そして地域ちいきの医療いりょう、福祉ふくし、行政ぎょうせい機関きかんの皆様みなさまのご支援しえんに、深ふかく感謝かんしゃいたします。そして、困難こんなんなときも当とう院いんを支ささえて医療いりょうに貢献こうけんし、80年ねんの歴史れきしをつないできた先輩せんぱいの方々かたがた、職員しょくいんの皆様みなさまに御礼おれいを申もうし上あげます。

　当とう院いんは患者かんじゃさんに安心あんしんと質しつの高たかい医療いりょうを提供ていきょうし、岩手いわて病院びょういんにかかって良よかったと思おもっていただけるように、職員しょくいん一同いちどう努力どりょくしてまいります。当とう院いんの診療しんりょうにおいて、とくに重要じゅうようと考かんがえていることがあります。第だい一いちにチーム医療いりょうの実践じっせんです。当とう院いんで診療しんりょうする疾患しっかんには現在げんざいの医学いがくでは根治こんじの難むずかしい難病なんびょうも多おおく、患者かんじゃさんは疾患しっかんによる障害しょうがいとともに様々さまざまな精神せいしん的てき苦痛くつう、社会しゃかい的てきな問題もんだいに直面ちょくめんします。疾患しっかんの治療ちりょうはもとより、リハビリテーション、患者かんじゃさんの心理しんり面めんの支ささえ、療養りょうよう環境かんきょうの整備せいび、地域ちいきの医療いりょう、福祉ふくし機関きかんとの連携れんけいを含ふくむ包括ほうかつ的てきな取とり組くみが必要ひつようとなります。患者かんじゃさんの思おもいを受うけ止とめ、患者かんじゃさんを中心ちゅうしんに知識ちしきと技術ぎじゅつをもつ多た職種しょくしゅが支ささえあうチーム医療いりょうを実践じっせんいたします。

　第だい二にに医療いりょう安全あんぜんです。医療いりょう行為こういが安全あんぜんになされること、院内いんない感染かんせんから守まもられること、虐待ぎゃくたいから守まもられることを含ふくめて、患者かんじゃさんの心身しんしんの安全あんぜんが守まもられることです。医療いりょうの現場げんばでは、日々ひび新あらたな課題かだいが発生はっせいします。職員しょくいんの意識いしきと技術ぎじゅつを向上こうじょうさせるとともに、人間にんげんがもつ不完全ふかんぜんさをカバーできるシステムの構築こうちくとそれを更新こうしんする努力どりょくをいたします。

　効果こうか的てきなチーム医療いりょうと医療いりょう安全あんぜんは、職員しょくいん間あいだの思おもいやりと信頼しんらいに根差ねざした良好りょうこうなコミュニケーションがあってはじめて達成たっせいされます。そのためには、職員しょくいん一いち人にん一人ひとりが喜よろこびとやりがいをもって仕事しごとを行おこない、医療いりょう人じんとして成長せいちょうしていける職場しょくばであることが大切たいせつです。そして若わかい医療いりょう人じんを育そだてていきます。これらのことを継続けいぞくしていくために、病院びょういんの環境かんきょうを整ととのえ、健全けんぜんな経営けいえいの努力どりょくをいたします。

　新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうパンデミック発生はっせいから2年ねんが経過けいかし、感染かんせん者しゃの多おおくが軽症けいしょうで済すむようになったことから、人ひとの流ながれは以前いぜんに戻もどりつつあります。しかしながら病院びょういんは、新型しんがたコロナウイルスに対たいする警戒けいかいを継続けいぞくせざるを得えません。これまでの面会めんかい禁止きんしなどの制約せいやくに対たいして、患者かんじゃさんとご家族かぞくの皆様みなさまにはご協力きょうりょくいただき、誠まことにありがとうございます。変異へんいし続つづけるウイルスの特性とくせいや流行りゅうこうの状況じょうきょうに合あわせて、感染かんせん対策たいさくや制限せいげんを工夫くふうしてまいります。そしてコロナ禍かにありましても、当とう院いんが担になう重症じゅうしょう心身しんしん障害しょうがい、神経しんけい筋すじ難病なんびょう医療いりょうを向上こうじょうさせ、リハビリテーションを中心ちゅうしんとした地域ちいき医療いりょうの要請ようせいに十分じゅうぶんに対応たいおうしていくために、全力ぜんりょくで取とり組くんでまいります。どうぞ暖あたたかいご指導しどう、ご鞭撻べんたつを賜たまわりますよう、お願ねがい申もうし上あげます。