身近な公害トラブルで困ったときには

身近みぢかな公害こうがいトラブルで困こまったときには

更新こうしん日び：2013.10.18

近隣きんりんとの公害こうがいトラブル

ペットの鳴なき声ごえ、飲食いんしょく店てんの営業えいぎょう騒音そうおん、建設けんせつ工事こうじの騒音そうおん、においなど、日常にちじょう生活せいかつに密着みっちゃくした住すまいや生活せいかつ環境かんきょうをめぐる隣となり近所きんじょ同士どうしのトラブルが増ふえています。

トラブル増加ぞうかの要因よういんの多おおくは、都市とし化かの進行しんこうや生活せいかつ様式ようしきの多様たよう化かであり、避さけられない一いち面めんがあります。
しかしその一方いっぽうで、日常にちじょう生活せいかつの中なかで他人たにんへの思おもいやりを少すこし持もつことで、事前じぜんに避さけられるトラブルが多おおいのも事実じじつです。

ふだんから近所きんじょ付つき合あいを大切たいせつにしましょう。

近所きんじょの公害こうがいトラブルをどのように解決かいけつしたらよいでしょうか。

苦情くじょうのほとんどは、苦情くじょう主ぬしの近隣きんりんに発生はっせい原因げんいんがあるものです。
市役所しやくしょが介入かいにゅうすることで、近隣きんりんの人間にんげん関係かんけいがこじれる場合ばあいもあります。
感覚かんかく的てきな苦情くじょうである場合ばあい、法的ほうてきな規制きせい対象たいしょうとなる公害こうがいではないケースが多おおく、民事みんじ上じょうの問題もんだいとなることから、市しが介入かいにゅうできないこともあります。

相手あいてを知しっていても、知しらなくても、直接ちょくせつ苦情くじょうを言いうのは、なかなか大変たいへんなことです。
しかし、黙だまっていては事態じたいは解決かいけつしません。
もしかしたら、相手あいての人ひとは自分じぶんが迷惑めいわくをかけていることに気きがついていないかもしれません。

早はやめに相手あいての人ひとに声こえをかけて、迷惑めいわくしていることを伝つたえてみましょう。

相手あいてに苦情くじょうを言いうときには

苦情くじょうを言いうときには冷静れいせいに、問題もんだい点てんをわかりやすく直接ちょくせつ相手あいてに伝つたえるようにしましょう。
また、相手あいてに不信ふしん感かんを与あたえないために、住所じゅうしょ・氏名しめいを明あきらかにしましょう。

相手方あいてがたが誰だれにどのような被害ひがいを与あたえているのかを認識にんしきできなければ、十分じゅうぶんな防止ぼうし対策たいさくが取とれません。
また、被害ひがいの実態じったいを一方いっぽう的てきに相手あいてに話はなしてしまうと、感情かんじょう的てきになり、問題もんだいをこじらせてしまうことがあります。
冷静れいせいに穏おだやかに話はなし合あいましょう。

もし、苦情くじょうを言いわれたら

苦情くじょうを言いうまでには、ずいぶん我慢がまんし悩なやむものです。
苦情くじょうを言いわれた側がわは、相手あいてが何なんらかの被害ひがいを受うけている事実じじつを率直そっちょくに認みとめ、相手あいての立場たちばになって相談そうだんに応おうじることが必要ひつようです。

原則げんそくとして、対策たいさくは公害こうがいの発生はっせい源げんの側がわで行おこなうことになります。
簡単かんたんにできる対策たいさくがあれば、早はやめにしましょう。

ときには自分じぶんが我慢がまんしなければならないこともあります。

家電かでん製品せいひん、ペットなど、生活せいかつに伴ともなって発生はっせいする音おとやにおいなどは、法律ほうりつや条例じょうれいの規制きせい基準きじゅんを単純たんじゅんに当あてはめて一律いちりつに規制きせいすることになじみません。

被害ひがいを受うけても、その被害ひがいの程度ていどによっては、社会しゃかい生活せいかつ上じょう我慢がまんしなければならない場合ばあいがあります。
この「我慢がまんをしなければならない限度げんど」を、「受忍じゅにん限度げんど」といいます。
受忍じゅにん限度げんどを判断はんだんするときの要素ようそとして、次つぎのようなものが考かんがえられます。

1．　被害ひがいと加害かがいの程度ていど
2．　公法こうほう上じょうの規制きせい基準きじゅんとの関係かんけい
3．　公共こうきょう性せい
4．　地域ちいき性せい
5．　先住せんじゅう性せい(危険きけんへの接近せっきん)

受忍じゅにん限度げんどを客観きゃっかん的てき・絶対ぜったい的てきな数字すうじで表あらわすことは難むずかしいですが、民事みんじ訴訟そしょうなどになった場合ばあいは、裁判所さいばんしょの判断はんだん材料ざいりょうとなります。
地域ちいき社会しゃかいで良好りょうこうな関係かんけいを保たもつためには、ある程度ていどの受忍じゅにんは必要ひつようとなります。

やむを得えず行政ぎょうせいに相談そうだんしたい

公害こうがいに関かんする相談そうだんを、市しや保健所ほけんじょで受うけ付つけています。
苦情くじょうの原因げんいんとなった公害こうがいについて、被害ひがいの程度ていど、原因げんいん等とうについて調査ちょうさし、事実じじつを明あきらかにしていきます。
公害こうがいの原因げんいん者しゃに対たいして公害こうがい防止ぼうしの必要ひつよう性せいについて説明せつめいし、自発じはつ的てきに改善かいぜんするよう促うながすとともに、防止ぼうし措置そちの具体ぐたい的てきな指導しどうや助言じょげんを行おこなっています。

匿名とくめいの苦情くじょう処理しょりについて

匿名とくめいによる通報つうほうはご遠慮えんりょください。
これは、通報つうほうのあった現場げんばに行いって公害こうがいの発生はっせいや痕跡こんせきが認みとめられない場合ばあいに再さい確認かくにんがとれないこと、個人こじん間あいだの利害りがい関係かんけいによる意図いと的てきな通報つうほうなどがあるためです。
市しが苦情くじょう処理しょりを行おこなう場合ばあい、苦情くじょう主ぬしの名前なまえや住所じゅうしょなどを相手方あいてがたに伝つたえることはありませんので、ご理解りかい・ご協力きょうりょくをお願ねがいします。