サリ・ベリシャ

サリ・ラム・ベリシャ （Sali Ram Berisha 1944年ねん10月15日にち - ）は、アルバニアの政治せいじ家か。同国どうこくの大統領だいとうりょう（第だい2代だい）と首相しゅしょう（第だい11代だい）を歴任れきにんした。

サリ・ベリシャ Sali Berisha
2009年ねん
アルバニア共和きょうわ国こく 第だい2代だい 大統領だいとうりょう
任期にんき	1992年ねん4月がつ9日にち – 1997年ねん7月がつ24日にち
アルバニア共和きょうわ国こく 第だい11代だい 首相しゅしょう
任期にんき	2005年ねん9月11日にち – 2013年ねん9月15日にち
元首げんしゅ	アルフレッド・モイシウ バミル・トピ ブヤル・ニシャニ
出生しゅっしょう	(1944-10-15) 1944年ねん10月15日にち（79歳さい） アルバニア王国おうこく、トロポヤ県けん
政党せいとう	アルバニア民主党みんしゅとう
配偶はいぐう者しゃ	リリ・ベリシャ

来歴らいれき

1944年ねん、アルバニア最北端さいほくたんのトロポヤ県けん北東ほくとう部ぶの町まちに生うまれる。 ティラナ大学だいがく医学部いがくぶを卒業そつぎょう後ごパリへ留学りゅうがくし、血行けっこう動態どうたいを学まなんだ。1980年ねんから1990年ねんまでの間あいだティラナ大学だいがくで教鞭きょうべんをとり、数々かずかずの研究けんきゅう書しょを発表はっぴょうした。また、心臓しんぞう外科げか医いとして勤務きんむし、ティラナで心臓しんぞう医学いがくの診療しんりょう所しょを開ひらいた。

政治せいじ家か

2008年ねん2月がつ5日にち、総理そうり大臣だいじん官邸かんていにて内閣ないかく総理そうり大臣だいじん福田ふくだ康夫やすお（右みぎ）と

1980年代ねんだいに政治せいじ活動かつどうを開始かいしし、1990年ねん12月に発生はっせいした学生がくせいの民主みんしゅ化か運動うんどうを支持しじしたことから、政治せいじ家かとして有名ゆうめいになる。その後ご公おおやけでの体制たいせい批判ひはんを明確めいかくにし、1991年ねんにアルバニア民主党みんしゅとうの党首とうしゅに選出せんしゅつされる。

1992年ねんの社会しゃかい主義しゅぎ政権せいけん崩壊ほうかい後ご初はつの総そう選挙せんきょにより、民主党みんしゅとうが圧勝あっしょうし、ベリシャは4月がつ9日にちにアルバニア共和きょうわ国こく大統領だいとうりょうに選出せんしゅつされた。長期ちょうきに渡わたる鎖国さこく政策せいさくで疲弊ひへいした経済けいざいを再建さいけんするために、市場いちば経済けいざい化かと外資がいしの導入どうにゅうを促進そくしんし、政治せいじ体制たいせいや経済けいざい構造こうぞうの民主みんしゅ化かを進すすめた。しかし、急激きゅうげきな市場いちば経済けいざい化かと共ともに行政ぎょうせいの腐敗ふはいが横行おうこうし、失業しつぎょう率りつは上昇じょうしょう、闇やみ経済けいざいが拡大かくだいの一途いっとを辿たどるようになった。国民こくみんの不満ふまんが高たかまり政権せいけんへの求心力きゅうしんりょくが低下ていかすると、アルバニア労働党ろうどうとうの後継こうけい政党せいとうである野党やとうアルバニア社会党しゃかいとうを中心ちゅうしんに、改革かいかく路線ろせんへの反発はんぱつが強つよくなった。また、ベリシャは政権せいけん内ないで自みずからの出身しゅっしん地ちである北部ほくぶ出身しゅっしん者しゃを優遇ゆうぐうし、南部なんぶを基盤きばんとする政治せいじ勢力せいりょくの反感はんかんも買かうようになった。

1994年ねんには改革かいかく路線ろせんを継続けいぞくする為ために、大統領だいとうりょう権限けんげんを拡大かくだいする憲法けんぽう改正かいせいを問とう国民こくみん投票とうひょうが行おこなわれたが、憲法けんぽう改正かいせいが新あらたな独裁どくさい政治せいじの再来さいらいと受うけ止とめられ、否決ひけつされた。1995年ねん頃ころには改革かいかくは完全かんぜんに行いき詰づまるようになり、経済けいざいの混乱こんらんはより一層いっそう深刻しんこくなものとなった。しかし1996年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょでは辛かろうじて再選さいせんされた。

ベリシャは度重たびかさなる野党やとうの辞任じにん要求ようきゅうを拒否きょひし続つづけていたが、1997年ねん1月がつ、政府せいふの黙認もくにんを受うけ国民こくみんの大だい部分ぶぶんが参加さんかしていたねずみ講こう6社しゃが破綻はたん。南部なんぶのヴロラで始はじまった暴動ぼうどうをきっかけに、野党やとうが総そう選挙せんきょの前倒まえだおしと大統領だいとうりょう退陣たいじん要求ようきゅうをして反はん政府せいふ暴動ぼうどうが全国ぜんこくに波及はきゅうした。非常ひじょう事態じたい宣言せんげんを出だし、軍隊ぐんたいを出動しゅつどうさせるなどして事態じたいの沈静ちんせい化かに努つとめたが最早もはや抑おさえられないものとなった。6月がつには総そう選挙せんきょが実施じっしされ、結果けっか、野党やとう社会党しゃかいとうが圧勝あっしょうし、7月がつには混乱こんらんの責任せきにんを取とって大統領だいとうりょう職しょくを辞任じにんした。 後任こうにんは代行だいこうを挟はさんで社会党しゃかいとうのレジェプ・メイダニが就任しゅうにんした。

詳細しょうさいは「1997年ねんアルバニア暴動ぼうどう」を参照さんしょう

2005年ねん7月がつに行おこなわれた総そう選挙せんきょで、アルバニア民主党みんしゅとうは与党よとうに返かえり咲ざき、9月3日にちには首相しゅしょうに任命にんめいされ、政権せいけんに復帰ふっきした。

2008年ねん2月がつ5日にちに日本にっぽんを訪問ほうもんした。現職げんしょくアルバニア首相しゅしょうの日本にっぽん訪問ほうもんは史上しじょう初はじめてである。

2011年ねん1月がつに反はん政府せいふデモが起おき、共和きょうわ国こく防護ぼうご隊たい（Garda së Republikës）との衝突しょうとつで3人にんが死亡しぼうした。ベリシャは、共和きょうわ国こく防護ぼうご隊たいの発砲はっぽうを受うけて死亡しぼうしたことを認みとめたが、クーデターの企くわだてがあるとの認識にんしきは変かえなかった。ベリシャは、法ほうや情報じょうほう機関きかん、大統領だいとうりょう府ふに属ぞくする複数ふくすうの人物じんぶつがクーデター計画けいかくに関与かんよしているとした。

公職こうしょく
先代せんだい ピェタル・アルブノリ （代行だいこう）	アルバニア共和きょうわ国こく大統領だいとうりょう 第だい2代だい：1992 - 1997	次代じだい スカンデル・ジヌシ （代行だいこう）
先代せんだい ファトス・ナノ	アルバニア共和きょうわ国こく首相しゅしょう 第だい11代だい：2005 - 2013	次代じだい エディ・ラマ