民法みんぽう第だい751条じょう

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条文じょうぶん

（生存せいぞん配偶はいぐう者しゃの復ふく氏し等とう）

第だい751条じょう

1. 夫婦ふうふの一方いっぽうが死亡しぼうしたときは、生存せいぞん配偶はいぐう者しゃは、婚姻こんいん前まえの氏しに復ふくすることができる。
2. 第だい769条じょうの規定きていは、前項ぜんこう及および第だい728条じょう第だい2項こうの場合ばあいについて準用じゅんようする。

解説かいせつ

婚こん氏し続ぞく称しょう制度せいどを構成こうせいする条文じょうぶんの一ひとつである。戦後せんご改正かいせいにより新設しんせつされた。明治めいじ民法みんぽうにおいて夫おっと（婿養子むこようしの場合ばあい、妻つま）の死亡しぼうは妻つま（婿養子むこようし）の復姓ふくせいの理由りゆうにはならず、「去さ家か（旧きゅう・第だい729条じょう）」を要ようした。

第だい2項こうは祭祀さいし財産ざいさんの承継しょうけい者しゃ（民法みんぽう第だい897条じょう）が復ふく氏しした場合ばあいの祭祀さいし財産ざいさん等とうの帰趨きすうに関かんしての規定きていである。

準用じゅんようのあてはめ

祭祀さいし権けんの承継しょうけい（民法みんぽう第だい769条じょう準用じゅんよう）

1. 配偶はいぐう者しゃが死亡しぼうした夫おっと又または妻つまが、第だい897条じょう第だい1項こうの権利けんり(系譜けいふ、祭具さいぐ及および墳墓ふんぼの所有しょゆう権けん他た祖先そせんを祭祀さいしする権利けんり)を承継しょうけいした後のち、復ふく氏しをしたとき（本条ほんじょう第だい1項こう）又または姻族いんぞく関係かんけいを修了しゅうりょうさせたとき（第だい728条じょう）は、当事とうじ者しゃその他たの利害りがい関係かんけい人じんの協議きょうぎで、その権利けんりを承継しょうけいすべき者ものを定さだめなければならない。
2. 前項ぜんこうの協議きょうぎが調ととのわないとき、又または協議きょうぎをすることができないときは、同どう項こうの権利けんりを承継しょうけいすべき者ものは、家庭かてい裁判所さいばんしょがこれを定さだめる。

参照さんしょう条文じょうぶん

• 民法みんぽう第だい769条じょう（離婚りこんによる復ふく氏しの際さいの権利けんりの承継しょうけい）
• 民法みんぽう第だい728条じょう（離婚りこん等とうによる姻族いんぞく関係かんけいの終了しゅうりょう）
• 戸籍こせき法ほう第だい19条じょう【離婚りこん･離縁りえん等とうによる復ふく氏し者しゃの籍せき】
• 戸籍こせき法ほう第だい95条じょう【生存せいぞん配偶はいぐう者しゃの復ふく氏し届とどけ】

参考さんこう文献ぶんけん

• 『民法みんぽう（5）親族しんぞく・相続そうぞく（第だい3版はん）』有斐閣ゆうひかく新書しんしょ（1989年ねん、有斐閣ゆうひかく）45頁ぺーじ-66頁ぺーじ（山脇やまわき貞さだ司し執筆しっぴつ部分ぶぶん）
• 泉いずみ久雄ひさお『親族しんぞく法ほう』89-100頁ぺーじ、156頁ぺーじ-157頁ぺーじ（1997年ねん、有斐閣ゆうひかく）

参考さんこう

明治めいじ民法みんぽうにおいて、本条ほんじょうには以下いかの規定きていがあった。

戸主こしゅカ其権利けんりヲ行くだりフコト能のうハサルトキハ親族しんぞく会かい之のヲ行ぎょうフ但ただし戸主こしゅニ対たいシテ親権しんけんヲ行くだりフ者しゃ又またハ其後見人こうけんにんアルトキハ此限ニ在ざいラス

• 戸主こしゅが行為こうい能力のうりょくを失うしなった場合ばあい
  1. 親権しんけん者しゃ又または後見こうけん者しゃ
  2. 親族しんぞく会かい

の順じゅんで、これを代理だいりする。

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前条ぜんじょう: 民法みんぽう第だい750条じょう （夫婦ふうふの氏し）

民法みんぽう 第だい4編へん 親族しんぞく 第だい2章しょう 婚姻こんいん 第だい2節せつ 婚姻こんいんの効力こうりょく

次つぎ条じょう: 民法みんぽう第だい752条じょう （同居どうきょ、協力きょうりょく及および扶助ふじょの義務ぎむ）

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