民法みんぽう第だい796条じょう

法学ほうがく＞民事みんじ法ほう＞コンメンタール民法みんぽう＞第だい4編へん 親族しんぞく (コンメンタール民法みんぽう)

条文じょうぶん

（配偶はいぐう者しゃのある者ものの縁組えんぐみ）

第だい796条じょう

配偶はいぐう者しゃのある者ものが縁組えんぐみをするには、その配偶はいぐう者しゃの同意どういを得えなければならない。ただし、配偶はいぐう者しゃとともに縁組えんぐみをする場合ばあい又または配偶はいぐう者しゃがその意思いしを表示ひょうじすることができない場合ばあいは、この限かぎりでない。

改正かいせい経緯けいい

1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）改正かいせいにより、明治めいじ民法みんぽう第だい842条じょうを継承けいしょうした、共同きょうどう縁組えんぐみに際さいして一方いっぽうが意思いし表示ひょうじできない場合ばあいの規定きていである以下いかの条項じょうこうを改正かいせい。成人せいじんの養子ようしは単独たんどく縁組えんぐみが可能かのうとなったが、その際さいにおいても、配偶はいぐう者しゃの同意どういは必要ひつようとしたもの。

前条ぜんじょうの場合ばあいにおいて、夫婦ふうふの一方いっぽうがその意思いしを表示ひょうじすることができないときは、他たの一方いっぽうは、双方そうほうの名義めいぎで、縁組えんぐみをすることができる。

解説かいせつ

一方いっぽうの配偶はいぐう者しゃが縁組えんぐみを行おこなうと、相続そうぞく分ぶんに変動へんどうがあるため、配偶はいぐう者しゃの同意どういを必要ひつようとした。

一方いっぽうの配偶はいぐう者しゃの同意どういのないまたは同意どういが詐欺さぎ・強迫きょうはくにより形成けいせいされた養子ようし縁組えんぐみは、取とり消けすことができる(第だい806条じょうの2)。

参考さんこう

明治めいじ民法みんぽうにおいて、本条ほんじょうには以下いかの規定きていがあった。趣旨しゅしは、民法みんぽう第だい758条じょうに継承けいしょうされた。

1. 夫婦ふうふノ財産ざいさん関係かんけいハ婚姻こんいん届出とどけでノ後こうハ之のヲ変更へんこうスルコトヲ得とくス
2. 夫婦ふうふノ一方いっぽうカ他たノ一方いっぽうノ財産ざいさんヲ管理かんりスル場合ばあいニ於テ管理かんりノ失当しっとうニ因いんリ其財産さんヲ危クシタルトキハ他たノ一方いっぽうハ自じラ其管理かんりヲ為ためサンコトヲ裁判所さいばんしょニ請求せいきゅうスルコトヲ得とく
3. 共有きょうゆう財産ざいさんニ付づけテハ前項ぜんこうノ請求せいきゅうト共どもニ其分割ぶんかつヲ請求せいきゅうスルコトヲ得とく

---

前条ぜんじょう: 民法みんぽう第だい795条じょう （配偶はいぐう者しゃのある者ものが未成年みせいねん者しゃを養子ようしとする縁組えんぐみ）

民法みんぽう 第だい4編へん 親族しんぞく 第だい3章しょう 親子おやこ 第だい2節せつ 養子ようし

次つぎ条じょう: 民法みんぽう第だい797条じょう （十じゅう五ご歳さい未満みまんの者ものを養子ようしとする縁組えんぐみ）

このページ「民法みんぽう第だい796条じょう」は、まだ書かきかけです。加筆かひつ・訂正ていせいなど、協力きょうりょくいただける皆様みなさまの編集へんしゅうを心しんからお待まちしております。また、ご意見いけんなどがありましたら、お気軽きがるにトークページへどうぞ。