この
記事 きじ には
複数 ふくすう の問題 もんだい があります。
改善 かいぜん や
ノートページ での
議論 ぎろん にご
協力 きょうりょく ください。
ロングボードに乗 の っている女性 じょせい
ロングスケートボード は、スケートボード の一種 いっしゅ であり、またそれを使 つか ったローラースポーツ である。
英語 えいご ではロングボード (en:Longboard )。またロングスケートボードに乗 の ることをロングボーディング (en:Longboarding )、ロングスケートボードに乗 の る人 ひと のことをロングボーダー (Longboarder)と呼 よ ぶ。
日本 にっぽん では省略 しょうりゃく してロンスケ と呼 よ ばれることが一般 いっぱん 的 てき である。
デッキと呼 よ ばれる板 いた の底面 ていめん に、トラックと呼 よ ばれる2組 くみ の支 ささえ 軸 じく によって4 よっ つの車輪 しゃりん (ウィール)が取 と り付 つ けられている構成 こうせい は多 おお くのスケートボードに共通 きょうつう しているが、ロングボードに見 み られる代表 だいひょう 的 てき な特徴 とくちょう は下記 かき の通 とお りである。
デッキの全長 ぜんちょう および前輪 ぜんりん ・後 こう 輪 わ 間 あいだ の距離 きょり (ウィールベース)が長 なが い。
トラックの幅 はば が広 ひろ く、傾斜 けいしゃ 可能 かのう 角度 かくど が深 ふか い。
ウィールが大 おお きく、重量 じゅうりょう があり、柔 やわ らかい。
これらの形状 けいじょう 的 てき な特徴 とくちょう によって、スケートボードと比較 ひかく して、より容易 ようい に安定 あんてい した滑走 かっそう や、深 ふか くキレの伴 ともな ったカーブを描 えが けることが大 おお きなメリットである。また、この安定 あんてい 走行 そうこう 性 せい ・カービング性能 せいのう を活 い かした多様 たよう な競技 きょうぎ スタイルが存在 そんざい し、各 かく スタイルに特 とく 化 か したロングスケートボードがそれぞれに存在 そんざい するため、長 なが さや形状 けいじょう は様々 さまざま であり、必 かなら ずしも上記 じょうき の特徴 とくちょう すべてを兼 か ね備 そな える訳 わけ ではない。
基本 きほん 動作 どうさ とトリック[ 編集 へんしゅう ]
フラットな路面 ろめん 状況 じょうきょう においては、静止 せいし したデッキの上 うえ に片足 かたあし を置 お き、もう一方 いっぽう の足 あし で地面 じめん を蹴 け ることによるプッシュ と呼 よ ばれる動作 どうさ によって主 おも に行 おこな われる。斜面 しゃめん においては、プッシュをしなくてもロングスケートボードの上 うえ に立 た つだけで重力 じゅうりょく の働 はたら きにより自然 しぜん と加速 かそく することができる。
プッシュや重力 じゅうりょく 加速度 かそくど により加速 かそく したのち、両足 りょうあし でデッキの上 うえ に立 た ち継続 けいぞく して滑 すべ り続 つづ けることを言 い う。
滑走 かっそう 中 ちゅう に爪先 つまさき や踵 かかと 側 がわ に体重 たいじゅう を傾 かたむ け、デッキを傾 かたむ けることでトラックに体重 たいじゅう を伝 つた え、曲 ま がることを言 い う。
片足 かたあし をデッキに置 お いたまま、もう一方 いっぽう の足 あし 裏 うら を地面 じめん に擦 こす らせることで減速 げんそく するフットブレーキなどにより行 おこな う。トリックによる減速 げんそく 方法 ほうほう も存在 そんざい する。
滑走 かっそう 中 ちゅう 、場合 ばあい によっては静止 せいし 中 ちゅう にロングスケートボードを用 もち いて行 おこな う一定 いってい の技 わざ や動作 どうさ をトリックと呼 よ ぶ。代表 だいひょう 的 てき なトリックはスケートボードと共通 きょうつう した名称 めいしょう である場合 ばあい が多 おお いが、ロングスケートボード独自 どくじ のトリックも多数 たすう 存在 そんざい する。競技 きょうぎ スタイルによっても行 おこな うトリックは様々 さまざま に分類 ぶんるい される。
また、後述 こうじゅつ のフリースタイル/ダンシングスタイルで行 おこな われる「ステップ」と分類 ぶんるい される動作 どうさ の数々 かずかず は、「ロングスケートボードを用 もち いて行 おこな う一定 いってい の動作 どうさ 」という意味 いみ においては広義 こうぎ 的 てき にトリックの一種 いっしゅ として扱 あつか われるが、狭義 きょうぎ 的 てき にはデッキを弾 ひ き上 あ げたり回転 かいてん させるようなトリックの対 たい となる概念 がいねん として用 もち いられる。例 れい )「自分 じぶん はトリックよりもステップの方 ほう が得意 とくい だ」
クルーザーに乗 の る女性 じょせい
最 もっと も古典 こてん 的 てき で、基本 きほん 的 てき なスタイルである。ロングスケートボードの高 たか い走行 そうこう 性能 せいのう を活 い かし、移動 いどう 手段 しゅだん として利用 りよう したり、道 みち から道 みち へと続 つづ く滑 すべ りそのものを楽 たの しむことに重 おも きを置 お いて行 おこな われる。必要 ひつよう となる技術 ぎじゅつ としては加速 かそく ・滑走 かっそう ・カーブ・減速 げんそく の基本 きほん 動作 どうさ が主軸 しゅじく となるため、トリックを行 おこな うことが前提 ぜんてい となるスタイルと比較 ひかく して、親 した しみやすいスタイルとである。基本 きほん 的 てき にはどんなボードでも行 おこな うことができるのも特徴 とくちょう の一 ひと つである。一方 いっぽう で、クルージングに特 とく 化 か した「クルーザー」と呼 よ ばれる種類 しゅるい のボードが用 もち いられる場合 ばあい や、一般 いっぱん 的 てき なスケートボード にソフトウィールを取 と り付 つ けクルーザーとする場合 ばあい もある。
ポケモンGOをプレイするためにLDP用 よう ボードを使用 しよう する男性 だんせい (手前 てまえ )
このスタイルの延長線 えんちょうせん 上 じょう [1] にはプッシュで長距離 ちょうきょり 移動 いどう を行 おこな うこと前提 ぜんてい とするLDP(Long distance pushing)と呼 よ ばれるスタイルも存在 そんざい する。長距離 ちょうきょり プッシュ、スタンドアップパドルなどを統治 とうち する国際 こくさい 的 てき な団体 だんたい であるSKATE IDSA[2] によれば、24時 じ 間 あいだ の耐久 たいきゅう レースにおける最長 さいちょう 滑走 かっそう 距離 きょり の世界 せかい 記録 きろく は505.1kmに及 およ ぶ。[3] LDPスタイルにおいては、プッシュによる体力 たいりょく 消費 しょうひ を抑 おさ えるためにデッキを湾曲 わんきょく させて車 くるま 高 だか を下 さ げるタイプのロングスケートボードが用 もち いられること場合 ばあい がある。
ランドパドリング
また、他 た に見 み られない特徴 とくちょう 的 てき なスタイルとして、パドルスティックという棒 ぼう を両手 りょうて に持 も ち、地面 じめん を突 つ いて推進 すいしん 力 りょく を得 え るランドパドリングというスタイルも見 み られる。
滑走 かっそう 中 ちゅう につま先 さき 側 がわ 、または踵 かかと 側 がわ に体重 たいじゅう をかけることでカーブすることができるが、これを左右 さゆう 交互 こうご に連続 れんぞく して滑 なめ らかに行 おこな い、S字 じ 型 がた の軌道 きどう を描 えが いて行 おこな うことをカービングと呼 よ ぶ。また、カービングの動作 どうさ をより深 ふか く・素早 すばや く行 おこな うことで推進 すいしん 力 りょく を得 え て加速 かそく することをパンピング(ポンピング)と呼 よ ぶ。
多 おお くのロングボーダーに好 この まれているリバースキングピンと呼 よ ばれる構造 こうぞう を採用 さいよう したトラックはグリップと安定 あんてい 性 せい に優 すぐ れ[要 よう 出典 しゅってん ] 、より容易 ようい にカーブを行 おこな うことができる。この特徴 とくちょう を活 い かし、フラット面 めん や斜面 しゃめん において連続 れんぞく したカーブを行 おこな いながら滑走 かっそう することを楽 たの しむスタイルをカービングと呼 よ ぶ。このスタイルにおいては、より大 おお きな推進 すいしん 力 りょく や遠心 えんしん 力 りょく を得 え るために、より大 おお きなウィールが用 もち いられたり、弾力 だんりょく のあるキャンバー形状 けいじょう のデッキが選 えら ばれる傾向 けいこう にある。またウィールのアップサイジングに伴 ともな い、カーブ時 じ にデッキにウィールが当 あ たってしまい急 きゅう ブレーキがかかる現象 げんしょう (ウィールバイト)を防 ふせ ぐため、デッキをトラックが貫通 かんつう した形状 けいじょう のドロップスルーデッキが選 えら ばれることも多 おお い。
ドロップスルー形状 けいじょう のロングボード
スラローム競技 きょうぎ
一方 いっぽう でパンピングと呼 よ ばれるスタイルにおいては、より早 はや く細 こま かい連続 れんぞく S字 じ カーブを描 えが くことで加速 かそく したり、地面 じめん に配置 はいち されたマーカーをクリアしながらタイムを競 きそ うスラローム競技 きょうぎ に焦点 しょうてん が当 あ てられる。このスタイルにおいては、より大 おお きな力 ちから で漕 こ いでも安定 あんてい した滑 すべ りを行 おこな えるよう、比較的 ひかくてき 厚 あつ みがあり、硬 かた いデッキが採用 さいよう される。
一方 いっぽう でロング・ディスタンス・パンピング(Long distance pumping)と呼 よ ばれるスタイルも存在 そんざい する。これはより長 なが い距離 きょり をパンピングによって滑走 かっそう することに焦点 しょうてん を当 あ てた競技 きょうぎ スタイルである。
なおロングスケートボードにおけるカービングの英語 えいご 表記 ひょうき は”Ca rving"が一般 いっぱん 的 てき である。これを直訳 ちょくやく すると「彫 ほ ること・彫刻 ちょうこく すること・刻 きざ むこと」であり、「曲 ま がること」を意味 いみ する"Cu rving"とは異 こと なる意味合 いみあ いを持 も っている。これはスノーボード において雪 ゆき 面 めん を「彫 ほ る」ようにして行 おこな われるカービング・ターン(carving turn)と共通 きょうつう している。
ダウンヒルを行 おこな うフランク・サマー
斜 はす 度 ど のある路面 ろめん においてロングスケートボードに乗 の り、重力 じゅうりょく の働 はたら きによる加速 かそく を伴 ともな って滑走 かっそう するスタイルをダウンヒルと呼 よ ぶ。このスタイルにおいては、斜面 しゃめん における最高 さいこう 速度 そくど の更新 こうしん や、決 き められたコースをより短 みじか いタイムで降 お り切 き ること、またはレースにおいて勝利 しょうり を収 おさ めることなどが主眼 しゅがん に置 お かれる。瞬間 しゅんかん 最高 さいこう 速度 そくど の世界 せかい 記録 きろく は2017年 ねん に測定 そくてい された時速 じそく 146.73kmに達 たっ する[4] 。コーナーにおいてはスライドと呼 よ ばれるトリックを駆使 くし して減速 げんそく し、ロスタイムを抑 おさ えたコーナリングが求 もと められる。高速 こうそく での滑走 かっそう はリスクを伴 ともな うため、ヘルメットやニーパッド、スライドグローブといったプロテクター類 るい を着用 ちゃくよう して行 おこな うことが多 おお い。
速 はや さに重 おも きが置 お かれるダウンヒルに対 たい し、スライドトリックを駆使 くし して斜面 しゃめん の滑走 かっそう 技術 ぎじゅつ の向上 こうじょう を追求 ついきゅう するスタイルをフリーライドと呼 よ ぶ[5] 。
スライドトリックを行 おこな う男 おとこ の子 こ
ダウンヒルやフリーライドに用 もち いられるロングスケートボードは、長 なが さは中 ちゅう 程度 ていど で、より硬 かた く厚 あつ みのあるデッキであることが多 おお い。これは高速 こうそく 走行 そうこう 時 じ のブレを抑 おさ え、より高 たか い速度 そくど で走行 そうこう し、スライドトリックを行 おこな うためのものである。また車 くるま 高 だか を低 ひく く抑 おさ え走行 そうこう 安定 あんてい 性 せい を増 ま す狙 ねら いでドロップスルーデッキが選 えら ばれることも少 すく なくない。デッキの形状 けいじょう としては、ダウンヒルスタイルにおいてはノーズとテールの形状 けいじょう が異 こと なる非対称 ひたいしょう 形状 けいじょう が用 もち いられることが多 おお く、フリーライドスタイルでは、両方向 りょうほうこう での滑走 かっそう を前提 ぜんてい とした対称 たいしょう 形状 けいじょう のデッキが採用 さいよう されることが多 おお い。[6]
フリースタイル/ダンシング [ 編集 へんしゅう ]
ロングボードダンシング
ロングボードフリースタイル 、またはロングボードダンシング は2000年代 ねんだい 初頭 しょとう [7] から広 ひろ がりを見 み せる最 もっと も新 あら たな競技 きょうぎ スタイルである。このスタイルにおいては、デッキとウィールベースが長 なが く、安定 あんてい した走行 そうこう を行 おこな えると言 い うロングスケートボードの特徴 とくちょう を活 い かし、フラットな路面 ろめん において滑走 かっそう 中 ちゅう にデッキの上 うえ でステップを踏 ふ んだり、既存 きそん のダンスの動作 どうさ を組 く み込 こ んだり、様々 さまざま なトリックを組 く み合 あ わせて一連 いちれん のパフォーマンスを行 おこな うことに主眼 しゅがん が置 お かれる。
このスタイルにおいては、より安定 あんてい して、大 おお きな動作 どうさ でのパフォーマンスを行 おこな うことを目的 もくてき として、長 なが く幅 はば が広 ひろ いデッキが用 もち いられることが多 おお い。またデッキの形状 けいじょう としては先端 せんたん (ノーズ)と後端 こうたん (テール)にある角度 かくど がついた部分 ぶぶん (キックテール)が同 おな じ形状 けいじょう 、同 おな じ傾斜 けいしゃ 角 かく で作 つく られたツインチップであることが多 おお い。これはトリックを行 おこな うことによってデッキの前後 ぜんご が入 い れ替 か わったとしても、同 おな じ感触 かんしょく でトリックを行 おこな い、パフォーマンスを継続 けいぞく できるようにすることを目的 もくてき とした特徴 とくちょう である。
オフトレーニング(サーフスケート) [ 編集 へんしゅう ]
サーフィンやスノーボードなどに代表 だいひょう される横 よこ 乗 の りスポーツにおいては、シーズンや天候 てんこう ・フィールドの状況 じょうきょう によってはそのスポーツを行 おこな うことのできないオフタイム(オフシーズン)が存在 そんざい する。一方 いっぽう スケートボードは、他 た の横 よこ 乗 の りスポーツに比 くら べて自然 しぜん の状況 じょうきょう による影響 えいきょう が少 すく なく、乾 かわ いた舗装 ほそう 路 ろ さえあれば行 おこな うことができ、費用 ひよう や準備 じゅんび にかかる時間 じかん のハードルも低 ひく い。そのためオフシーズンに継続 けいぞく してスキルを向上 こうじょう したり、必要 ひつよう な筋力 きんりょく 維持 いじ を行 おこな うためのオフトレーニング(オフトレ)としてロングスケートボードを活用 かつよう する場合 ばあい がある。中 なか でもサーフィンにおけるターンやカットバックなどの動作 どうさ をシミュレートすることに特 とく 化 か したサーフスケートは、ロングスケートボードの一種 いっしゅ というよりは、独立 どくりつ したスケートスタイルと認知 にんち されている場合 ばあい が多 おお い。
1950年代 ねんだい 新 あたら しい玩具 おもちゃ としての発明 はつめい [ 編集 へんしゅう ]
スケートボードやロングスケートボードの前身 ぜんしん となる、一 いち 枚 まい 板 いた に4 よっ つの車輪 しゃりん が付 つ き、地上 ちじょう を走行 そうこう する乗 の り物 もの の起源 きげん には諸説 しょせつ ある。
遊戯 ゆうぎ や玩具 おもちゃ の歴史 れきし ・化学 かがく ・文化 ぶんか に関 かん する学術 がくじゅつ 雑誌 ざっし であるアメリカン・ジャーナル・オブ・プレイを刊行 かんこう する非 ひ 営利 えいり 団体 だんたい ザ・ストロング によれば、この車輪 しゃりん 付 つ きのボードは、1940年 ねん から1950年 ねん にかけて人気 にんき を博 はく したキックスクーターからハンドルを取 と り外 はず した形 かたち で姿 すがた を現 あらわ したとしている[8] 。 また、「世界一 せかいいち 」を収集 しゅうしゅう する組織 そしき であるギネス・ワールドレコーズ によれば、スケートボードがいつ・誰 だれ によって発明 はつめい されたかを明確 めいかく に述 の べるのは不可能 ふかのう であるとする一方 いっぽう 、製品 せいひん として販売 はんばい されたスケートボードとしては、1958年 ねん に米国 べいこく のハムコ社 しゃ から発売 はつばい されたものが世界 せかい 初 はつ のスケートボードであると認定 にんてい している[9] 。 さらに英国 えいこく ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 はくぶつかん によれば、1959年 ねん にはローラー・ダービー・スケート社 しゃ から製造 せいぞう された製品 せいひん が、「スケートボード」と明記 めいき され、大量 たいりょう 生産 せいさん された初 はじ めての製品 せいひん とされている[10] 。 この頃 ころ のスケートボードは、主 おも に玩具 おもちゃ として売 う り出 だ され、使用 しよう された。板 いた は合板 ごうはん から切 き り出 だ した一 いち 枚 まい 板 ばん で、車輪 しゃりん は鉄製 てつせい であった。
1960年代 ねんだい サイドウォーク・サーフィンの誕生 たんじょう 玩具 おもちゃ からスポーツへ [ 編集 へんしゅう ]
1960年代 ねんだい に入 はい って、スケートボードは米国 べいこく のサーファーによって、良 よ い波 なみ のない時間 じかん を有意義 ゆういぎ に過 す ごすための手段 しゅだん として注目 ちゅうもく を集 あつ め始 はじ めた。1963年 ねん にマカハ・スケートボード社 しゃ を設立 せつりつ したラリー・スティーブンソン は、自 みずか ら刊行 かんこう する雑誌 ざっし 「サーフ・ガイド」においてトップサーファーが自社 じしゃ のスケートボードに乗 の る姿 すがた を特集 とくしゅう し、売 う り出 だ した[11] 。マカハ社 しゃ のスケートボードにはそれまで鉄製 てつせい だったウィールを改良 かいりょう したクレー製 せい のウィールと[12] 、ダブルアクションの調整 ちょうせい 可能 かのう なトラックが世界 せかい で初 はじ めて導入 どうにゅう された。また同社 どうしゃ は世界 せかい で初 はじ めてスケートボードチームを結成 けっせい ・後援 こうえん し、世界 せかい 初 はつ のスケートボード選手権 せんしゅけん をカリフォルニア州 しゅう ハモサビーチで主催 しゅさい した[13] 。マカハ社 しゃ は、これらの製品 せいひん とプロモーションによって多 おお くのスケートボードを売 う り上 あ げるとともに、スケートボードに対 たい する人々 ひとびと の認識 にんしき を玩具 おもちゃ からサーフボードの様 よう な運動 うんどう 用具 ようぐ へと変 か えることに貢献 こうけん した[14] 。同社 どうしゃ のスケートボードは、米国 べいこく スミソニアン博物館 はくぶつかん の一部 いちぶ である国立 こくりつ アメリカ歴史 れきし 博物館 はくぶつかん にもコレクションされている[15] 。マカハ社 しゃ 以外 いがい の例 れい においても、この時期 じき においてサーフボードショップやメーカーによるスケートボードの製造 せいぞう ・販売 はんばい が相次 あいつ ぎ、それらのスケートボードがサーファーからの支持 しじ を受 う け、街中 まちじゅう やビーチ沿 ぞ いの歩道 ほどう でスケートボードに乗 の ることは「サイドウォーク・サーフィン」と呼 よ ばれた[16] 。
一方 いっぽう ニュージャージー州 しゅう では、熱心 ねっしん なスケートボード愛好 あいこう 家 か であるトム・シムズが1965年 ねん に世界 せかい で初 はじ めてのロングスケートボードを製作 せいさく したとされている。この頃 ころ のサーフボードは9フィート(約 やく 2.74m)を超 こ えるロングボードが主流 しゅりゅう であった。その乗 の り味 あじ を再現 さいげん するべく、彼 かれ は48インチ(役 やく 121.92cm)の長 なが さをもつスケートボードをデザインした。
1970年代 ねんだい スケートボードの完成 かんせい と商品 しょうひん としてのロングスケートボードの発売 はつばい [ 編集 へんしゅう ]
今日 きょう において主流 しゅりゅう のウレタン製 せい のウィールは1972年 ねん にフランク・ナスワーシーによって発明 はつめい された。またスケートボードのために設計 せっけい された車軸 しゃじく (トラック)が多 おお くの企業 きぎょう から製造 せいぞう されるようになった。これらパーツの進化 しんか はスケートボードの走行 そうこう 性能 せいのう を格段 かくだん に向上 こうじょう させ、フリースタイル・ダウンヒル・スラロームなど様々 さまざま なスタイルのスケートボーディングがこの時期 じき に隆盛 りゅうせい 期 き を迎 むか えた。
様々 さまざま なメーカーによって製造 せいぞう され、スケートボードの形 かたち が多様 たよう 化 か する中 なか 、1975年 ねん には前述 ぜんじゅつ のトム・シムズが設立 せつりつ したブランド「SIMS SKATEBOAEDS」から世界 せかい で初 はじ めて、商品 しょうひん として「Longboard」と銘打 めいう ったロングスケートボードが発売 はつばい された。今日 きょう のロングスケートボードにおいて主 おも に採用 さいよう されているリバースキングピンタイプのトラックもこの時期 じき に生 う まれたとされ、1979年 ねん にはスケートボード誌 し においてリバースキングピントラックの広告 こうこく が掲載 けいさい された。他 ほか にも1978年 ねん のスケートボード誌 し において『ロングボードの流行 りゅうこう 』("The Cult of a Longboard[17] ")という特集 とくしゅう が掲載 けいさい されたり、トム・シムズによるスケートボードチーム”Sims Pure Juice Team”[18] が結成 けっせい されるなど、徐々 じょじょ にその文化 ぶんか を花開 はなひら かせていった。
ただしこの時期 じき において、スケートボードとロングスケートボードの間 あいだ に明確 めいかく な区別 くべつ はなく、あくまでスケートボードの一 いち 形態 けいたい として捉 とら えられていたと思 おも われる。例 たと えばトム・シムズの出演 しゅつえん する1976年 ねん のテレビ番組 ばんぐみ においては、彼 かれ は立 た てて持 も つと腰 こし ほどの高 たか さのデッキのボードを使用 しよう しているものの、ナレーターはあくまでスケートボードとして紹介 しょうかい する姿 すがた が見受 みう けられる。
1980年代 ねんだい オーリーの発明 はつめい と現代 げんだい につながるスケートボード文化 ぶんか の隆盛 りゅうせい [ 編集 へんしゅう ]
1970年代 ねんだい 後半 こうはん から1980年代 ねんだい にかけて、数 すう 多 おお くの伝説 でんせつ 的 てき なライダーによって様々 さまざま なトリックが発明 はつめい された。中 なか でも画期的 かっきてき だったのは、1978年 ねん 、オーリーというあだ名 な で呼 よ ばれていたアラン・ゲルファンドによってボウルにおけるオーリーが発明 はつめい され、1982年 ねん にはロドニー・マレンによって世界 せかい で初 はじ めてフラットグランドにおけるオーリーが編 あ み出 だ されたことだった。これらの空中 くうちゅう においてボードを掴 つか まずに行 おこな われるトリックの発明 はつめい が、バーティカルランプでのバーティカルスタイルや、フラットランドでのフリースタイル、都市 とし 部 ぶ や公共 こうきょう スペースに点在 てんざい する「スポット」と呼 よ ばれる場所 ばしょ でのストリートスタイルの発展 はってん を押 お し進 すす め、スケートボードシーンを席巻 せっけん していくこととなる。これらのスタイルの発展 はってん が、今日 きょう に至 いた る現代 げんだい のスケートボード文化 ぶんか の礎 いしずえ を築 きず いたとされる。この潮流 ちょうりゅう の中 なか 、スケートボードよりも相対 そうたい 的 てき に重 おも く、エアリアルトリックを行 おこな いづらかった当時 とうじ のロングスケートボードは、一部 いちぶ の愛好 あいこう 家 か によってダウンヒルのフィールドにおいて続 つづ けられるに留 とど まった。[19]
1990年代 ねんだい ロングスケートボード文化 ぶんか における原点 げんてん 回帰 かいき [ 編集 へんしゅう ]
1990年代 ねんだい 、スケートボード文化 ぶんか においてはストリートスケートボードが主流 しゅりゅう となり、スケーターたちが街 まち 中 ちゅう を駆 か る一方 いっぽう 、各地 かくち のゲレンデにおいてはスノーボードが流行 りゅうこう の兆 きざ しを見 み せていた。サーファーであり、世界 せかい で初 はじ めてロングスケートボードを発売 はつばい したとされるトム・シムズもこのムーブメントに加 くわ わっていた。このようなライダーたちによる横断 おうだん 的 てき なボードスポーツへの参加 さんか が後押 あとお しとなり、オフシーズン・オフタイムにサーフィンやスノーボードの感触 かんしょく をシミュレートするという、スケートボードが発明 はつめい された当時 とうじ に見出 みいだ された根源 こんげん 的 てき な価値 かち に、再 ふたた び注目 ちゅうもく が集 あつ まることとなった。
1993年 ねん 、カリフォルニアではセクター9が発足 ほっそく し、ロングスケートボードの大量 たいりょう 生産 せいさん と販売 はんばい を開始 かいし した。1994年 ねん にはサンディエゴでグラビティボードが発足 ほっそく 。サーフィンをシミュレートできるボードの需要 じゅよう に応 こた える形 かたち で、そのビジネスは短期間 たんきかん で軌道 きどう に乗 の ったとされる。[20] 90年代 ねんだい の半 なか ばにはローデッドが発足 ほっそく 、2000年 ねん に会社 かいしゃ を興 おこ し、2002年 ねん にはスノーボードの感覚 かんかく を再現 さいげん するためのヴァンガードという名前 なまえ のデッキを発売 はつばい した。カナダではランドヤッツが設立 せつりつ され、ダウンヒルロングスケートボードの進化 しんか に貢献 こうけん した。この様 よう にライダーとメーカーが呼応 こおう して、ロングスケートボーダーの競技 きょうぎ 人口 じんこう は徐々 じょじょ に拡大 かくだい していった。
また1990年代 ねんだい においてはインターネットの利用 りよう が一般 いっぱん 家庭 かてい へ浸透 しんとう し始 はじ める。各地 かくち のインターネットフォーラムを通 つう じて、ロングボードに関 かん する情報 じょうほう の交換 こうかん が行 おこな われる様 よう になり、ライダーとメーカーの進化 しんか はますます加速 かそく することとなる。
2000年代 ねんだい ロングボードダンシングの誕生 たんじょう [ 編集 へんしゅう ]
2000年代 ねんだい の初頭 しょとう 、アダム・コルトンとアダム・ストコフスキーによって、サーフィンのボードウォーキングに基 もと づいた滑 なめ らかなステップやトリックを組 く み合 あ わせたライディングスタイルを確立 かくりつ した。これがロングスケートボードにおけるフリースタイル/ダンシングの原点 げんてん である。2008年 ねん にはローデッドがダンシングスタイルのライディングに特 とく 化 か したダンサーという名前 なまえ の長 なが さ55インチのデッキが発売 はつばい した。この商品 しょうひん 名 めい のプロモーションは、2005年 ねん にサービスを開始 かいし したYoutube へ、二人 ふたり のアダムがこのデッキを乗 の りこなす動画 どうが を投稿 とうこう することによって行 おこな われた。その後 ご もローデッドと二人 ふたり のアダムがコラボレートしたフリースタイル/ダンシングスタイルの動画 どうが が数多 かずおお く投稿 とうこう されていく。これらの作品 さくひん はインターネットを通 つう じて世界 せかい に広 ひろ まり、中国 ちゅうごく やヨーロッパ[21] や日本 にっぽん においてフリースタイル/ダンシングに取 と り組 く むロングスケートボーダーが現 あらわ れる契機 けいき となる。
2010年代 ねんだい フリースタイル文化 ぶんか の隆盛 りゅうせい とソーシャルメディアの融合 ゆうごう [ 編集 へんしゅう ]
2000年代 ねんだい 後半 こうはん から2010年代 ねんだい に入 はい って世界 せかい 各地 かくち でフリースタイル志向 しこう のロングスケートボーダーが増加 ぞうか すると、それに伴 ともな って数 すう 多 おお くのメーカーが、アメリカ大陸 あめりかたいりく に限 かぎ らず世界 せかい 各地 かくち で発足 ほっそく した。その結果 けっか 、それぞれの国 くに においてメーカーがボードを作 つく り、ショップがそれを売 う り、ライダーがそれに乗 の るロングスケートボードの販売 はんばい サイクルが確立 かくりつ されていった。このことがロングスケートボード人口 じんこう の増加 ぞうか に拍車 はくしゃ をかけた。
この頃 ころ フリースタイル志向 しこう のロングスケートボーダーの人口 じんこう が爆発 ばくはつ 的 てき に増加 ぞうか したもう一 ひと つの背景 はいけい として、スマートフォンとソーシャルメディアの普及 ふきゅう による効果 こうか があると考 かんが えられる。Youtubeでは引 ひ き続 つづ き、世界 せかい 各地 かくち でロングスケートボードに関 かん する動画 どうが が盛 さか んに投稿 とうこう された。Instagram は2010年 ねん にサービスを開始 かいし し、2013年 ねん に動画 どうが 投稿 とうこう 機能 きのう をリリースした。またiPhone に動画 どうが 撮影 さつえい 機能 きのう が搭載 とうさい されたのもこの頃 ころ であった。これらのハードウェア・ソフトウェアの進化 しんか に連動 れんどう して、世界 せかい 各地 かくち のライダーが技 わざ を磨 みが き、動画 どうが に収 おさ め、ソーシャルメディアに投稿 とうこう する様 よう になった。それらの動画 どうが を見 み た他 ほか のライダーが、さらに独自 どくじ に技 わざ を発展 はってん させることを繰 く り返 かえ し、ロングスケートボードにおけるフリースタイル/ダンシングの占 し める地位 ちい はより大 おお きいものとなりつつあった。
2013年 ねん にはオランダにおいて初 はじ めてフリースタイル/ダンシングのロングスケートボードの世界 せかい 大会 たいかい であるSYCLD が開催 かいさい された。
2010年代 ねんだい の後半 こうはん になると、フリースタイル/ダンシングのトップライダー達 たち により、動画 どうが 撮影 さつえい と映像 えいぞう 編集 へんしゅう の技術 ぎじゅつ を駆使 くし し、音楽 おんがく を合 あ わせて動画 どうが 作品 さくひん に仕上 しあ げたムービーがインターネット上 じょう に投稿 とうこう されはじめる。このことが更 さら なるロングスケートボーダー人口 じんこう の増加 ぞうか を招 まね いた。
ダウンヒルの分野 ぶんや においても、2017年 ねん に世界 せかい 最高 さいこう 速度 そくど の146.73km/hが記録 きろく されたり、GoPro などのアクションカメラを用 もち いてダウンヒルライダーの視点 してん を体験 たいけん することのできる動画 どうが がインターネット上 じょう に投稿 とうこう され、テクノロジーの進化 しんか がシーンの拡大 かくだい に貢献 こうけん した。
2020年代 ねんだい 加速 かそく する進化 しんか [ 編集 へんしゅう ]
2020年 ねん の東京 とうきょう オリンピック でスケートボードが正式 せいしき 種目 しゅもく に採用 さいよう されたことや、新型 しんがた コロナウイルスの感染 かんせん 拡大 かくだい に対 たい する3密 みつ を避 さ ける運動 うんどう の高 たか まりを通 つう じて、ロングスケートボードにもにわかに注目 ちゅうもく が集 あつ まった。フリースタイルのシーンにおいては、中国 ちゅうごく の若年 じゃくねん 層 そう のライダーの台頭 たいとう や、ヨーロッパにおけるライダーの若返 わかがえ り、デッキの軽量 けいりょう 化 か やより短 みじか いデッキの流行 りゅうこう によって、より高 たか い難易 なんい 度 ど のトリックが行 おこな われる様 よう になった。またバンクやレールなど、ロングスケートボードでセクションを乗 の りこなすスタイルも見 み られる様 よう になり、よりスケートボードライクにロングスケートボードを乗 の るライダーも増加 ぞうか しつつある。