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「ロングスケートボード」のはんあいだ差分さぶん

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このスタイルにおいては、より安定あんていして、おおきな動作どうさでのパフォーマンスをおこなうことを目的もくてきとして、ながはばひろいデッキがもちいられることがおおい。またデッキの形状けいじょうとしては先端せんたん(ノーズ)と後端こうたん(テール)にある角度かくどがついた部分ぶぶん(キックテール)がおな形状けいじょうおな傾斜けいしゃかくつくられたツインチップであることがおおい。これはトリックをおこなうことによってデッキの前後ぜんごわったとしても、おな感触かんしょくでトリックをおこない、パフォーマンスを継続けいぞくできるようにすることを目的もくてきとした特徴とくちょうである。
このスタイルにおいては、より安定あんていして、おおきな動作どうさでのパフォーマンスをおこなうことを目的もくてきとして、ながはばひろいデッキがもちいられることがおおい。またデッキの形状けいじょうとしては先端せんたん(ノーズ)と後端こうたん(テール)にある角度かくどがついた部分ぶぶん(キックテール)がおな形状けいじょうおな傾斜けいしゃかくつくられたツインチップであることがおおい。これはトリックをおこなうことによってデッキの前後ぜんごわったとしても、おな感触かんしょくでトリックをおこない、パフォーマンスを継続けいぞくできるようにすることを目的もくてきとした特徴とくちょうである。


=== オフトレーニング ===
=== オフトレーニング(サーフスケート) ===
サーフィンやスノーボードなどに代表だいひょうされるよこりスポーツにおいては、シーズンや天候てんこう・フィールドの状況じょうきょうによってはそのスポーツをおこなうことのできないオフタイム(オフシーズン)が存在そんざいする。一方いっぽうスケートボードは、よこりスポーツにくらべて自然しぜん状況じょうきょうによる影響えいきょうすくなく、かわいた舗装ほそうさえあればおこなうことができ、費用ひよう準備じゅんびにかかる時間じかんのハードルもひくい。そのためオフシーズンに継続けいぞくしてスキルを向上こうじょうしたり、必要ひつよう筋力きんりょく維持いじおこなうためのオフトレーニング(オフトレ)としてロングスケートボードを活用かつようする場合ばあいがある。なかでもサーフィンにおけるターンやカットバックなどの動作どうさをシミュレートすることにとくしたサーフスケートは、ロングスケートボードの一種いっしゅというよりは、独立どくりつしたスケートスタイルと認知にんちされている場合ばあいおおい。
サーフィンやスノーボードなどに代表だいひょうされるよこりスポーツにおいては、シーズンや天候てんこう・フィールドの状況じょうきょうによってはそのスポーツをおこなうことのできないオフタイム(オフシーズン)が存在そんざいする。一方いっぽうスケートボードは、よこりスポーツにくらべて自然しぜん状況じょうきょうによる影響えいきょうすくなく、かわいた舗装ほそうさえあればおこなうことができ、費用ひよう準備じゅんびにかかる時間じかんのハードルもひくい。そのためオフシーズンに継続けいぞくしてスキルを向上こうじょうしたり、必要ひつよう筋力きんりょく維持いじおこなうためのオフトレーニング(オフトレ)としてロングスケートボードを活用かつようする場合ばあいがある。なかでもサーフィンにおけるターンやカットバックなどの動作どうさをシミュレートすることにとくしたサーフスケートは、ロングスケートボードの一種いっしゅというよりは、独立どくりつしたスケートスタイルと認知にんちされている場合ばあいおおい。



2024ねん5がつ12にち (日)にち 03:57時点じてんにおける最新さいしんばん

ロングボードにっている女性じょせい

ロングスケートボードは、スケートボード一種いっしゅであり、またそれを使つかったローラースポーツである。

英語えいごではロングボードen:Longboard)。またロングスケートボードにることをロングボーディングen:Longboarding)、ロングスケートボードにひとのことをロングボーダー(Longboarder)とぶ。

日本にっぽんでは省略しょうりゃくしてロンスケばれることが一般いっぱんてきである。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

デッキとばれるいた底面ていめんに、トラックとばれる2くみささえじくによってよっつの車輪しゃりん(ウィール)がけられている構成こうせいおおくのスケートボードに共通きょうつうしているが、ロングボードにられる代表だいひょうてき特徴とくちょう下記かきとおりである。

  • デッキの全長ぜんちょうおよび前輪ぜんりんこうあいだ距離きょり(ウィールベース)がながい。
  • トラックのはばひろく、傾斜けいしゃ可能かのう角度かくどふかい。
  • ウィールがおおきく、重量じゅうりょうがあり、やわらかい。

これらの形状けいじょうてき特徴とくちょうによって、スケートボードと比較ひかくして、より容易ようい安定あんていした滑走かっそうや、ふかくキレのともなったカーブをえがけることがおおきなメリットである。また、この安定あんてい走行そうこうせい・カービング性能せいのうかした多様たよう競技きょうぎスタイルが存在そんざいし、かくスタイルにとくしたロングスケートボードがそれぞれに存在そんざいするため、ながさや形状けいじょう様々さまざまであり、かならずしも上記じょうき特徴とくちょうすべてをそなえるわけではない。

基本きほん動作どうさとトリック[編集へんしゅう]

基本きほん動作どうさ[編集へんしゅう]

加速かそく[編集へんしゅう]

フラットな路面ろめん状況じょうきょうにおいては、静止せいししたデッキのうえ片足かたあしき、もう一方いっぽうあし地面じめんることによるプッシュばれる動作どうさによっておもおこなわれる。斜面しゃめんにおいては、プッシュをしなくてもロングスケートボードのうえつだけで重力じゅうりょくはたらきにより自然しぜん加速かそくすることができる。

滑走かっそう[編集へんしゅう]

プッシュや重力じゅうりょく加速度かそくどにより加速かそくしたのち、両足りょうあしでデッキのうえ継続けいぞくしてすべつづけることをう。

カーブ[編集へんしゅう]

滑走かっそうちゅう爪先つまさきかかとがわ体重たいじゅうかたむけ、デッキをかたむけることでトラックに体重たいじゅうつたえ、がることをう。

減速げんそく[編集へんしゅう]

片足かたあしをデッキにいたまま、もう一方いっぽうあしうら地面じめんこすらせることで減速げんそくするフットブレーキなどによりおこなう。トリックによる減速げんそく方法ほうほう存在そんざいする。

トリック[編集へんしゅう]

滑走かっそうちゅう場合ばあいによっては静止せいしちゅうにロングスケートボードをもちいておこな一定いっていわざ動作どうさをトリックとぶ。代表だいひょうてきなトリックはスケートボードと共通きょうつうした名称めいしょうである場合ばあいおおいが、ロングスケートボード独自どくじのトリックも多数たすう存在そんざいする。競技きょうぎスタイルによってもおこなうトリックは様々さまざま分類ぶんるいされる。

また、後述こうじゅつのフリースタイル/ダンシングスタイルでおこなわれる「ステップ」と分類ぶんるいされる動作どうさ数々かずかずは、「ロングスケートボードをもちいておこな一定いってい動作どうさ」という意味いみにおいては広義こうぎてきにトリックの一種いっしゅとしてあつかわれるが、狭義きょうぎてきにはデッキをげたり回転かいてんさせるようなトリックのたいとなる概念がいねんとしてもちいられる。れい)「自分じぶんはトリックよりもステップのほう得意とくいだ」

競技きょうぎスタイル[編集へんしゅう]

クルージング[編集へんしゅう]

クルーザーに女性じょせい

もっと古典こてんてきで、基本きほんてきなスタイルである。ロングスケートボードのたか走行そうこう性能せいのうかし、移動いどう手段しゅだんとして利用りようしたり、みちからみちへとつづすべりそのものをたのしむことにおもきをいておこなわれる。必要ひつようとなる技術ぎじゅつとしては加速かそく滑走かっそう・カーブ・減速げんそく基本きほん動作どうさ主軸しゅじくとなるため、トリックをおこなうことが前提ぜんていとなるスタイルと比較ひかくして、したしみやすいスタイルとである。基本きほんてきにはどんなボードでもおこなうことができるのも特徴とくちょうひとつである。一方いっぽうで、クルージングにとくした「クルーザー」とばれる種類しゅるいのボードがもちいられる場合ばあいや、一般いっぱんてきスケートボードにソフトウィールをけクルーザーとする場合ばあいもある。

ポケモンGOをプレイするためにLDPようボードを使用しようする男性だんせい手前てまえ

このスタイルの延長線えんちょうせんじょう[1]にはプッシュで長距離ちょうきょり移動いどうおこなうこと前提ぜんていとするLDP(Long distance pushing)とばれるスタイルも存在そんざいする。長距離ちょうきょりプッシュ、スタンドアップパドルなどを統治とうちする国際こくさいてき団体だんたいであるSKATE IDSA[2]によれば、24あいだ耐久たいきゅうレースにおける最長さいちょう滑走かっそう距離きょり世界せかい記録きろくは505.1kmにおよぶ。[3]LDPスタイルにおいては、プッシュによる体力たいりょく消費しょうひおさえるためにデッキを湾曲わんきょくさせてくるまだかげるタイプのロングスケートボードがもちいられること場合ばあいがある。

ランドパドリング

また、られない特徴とくちょうてきなスタイルとして、パドルスティックというぼう両手りょうてち、地面じめんいて推進すいしんりょくるランドパドリングというスタイルもられる。

カービング/パンピング[編集へんしゅう]

滑走かっそうちゅうにつまさきがわ、またはかかとがわ体重たいじゅうをかけることでカーブすることができるが、これを左右さゆう交互こうご連続れんぞくしてなめらかにおこない、Sがた軌道きどうえがいておこなうことをカービングとぶ。また、カービングの動作どうさをよりふかく・素早すばやおこなうことで推進すいしんりょく加速かそくすることをパンピング(ポンピング)とぶ。

おおくのロングボーダーにこのまれているリバースキングピンとばれる構造こうぞう採用さいようしたトラックはグリップと安定あんていせいすぐ[よう出典しゅってん]、より容易よういにカーブをおこなうことができる。この特徴とくちょうかし、フラットめん斜面しゃめんにおいて連続れんぞくしたカーブをおこないながら滑走かっそうすることをたのしむスタイルをカービングとぶ。このスタイルにおいては、よりおおきな推進すいしんりょく遠心えんしんりょくるために、よりおおきなウィールがもちいられたり、弾力だんりょくのあるキャンバー形状けいじょうのデッキがえらばれる傾向けいこうにある。またウィールのアップサイジングにともない、カーブにデッキにウィールがたってしまいきゅうブレーキがかかる現象げんしょう(ウィールバイト)をふせぐため、デッキをトラックが貫通かんつうした形状けいじょうのドロップスルーデッキがえらばれることもおおい。

ドロップスルー形状けいじょうのロングボード
スラローム競技きょうぎ

一方いっぽうでパンピングとばれるスタイルにおいては、よりはやこまかい連続れんぞくSカーブをえがくことで加速かそくしたり、地面じめん配置はいちされたマーカーをクリアしながらタイムをきそうスラローム競技きょうぎ焦点しょうてんてられる。このスタイルにおいては、よりおおきなちからいでも安定あんていしたすべりをおこなえるよう、比較的ひかくてきあつみがあり、かたいデッキが採用さいようされる。

一方いっぽうでロング・ディスタンス・パンピング(Long distance pumping)とばれるスタイルも存在そんざいする。これはよりなが距離きょりをパンピングによって滑走かっそうすることに焦点しょうてんてた競技きょうぎスタイルである。

なおロングスケートボードにおけるカービングの英語えいご表記ひょうきは”Carving"が一般いっぱんてきである。これを直訳ちょくやくすると「ること・彫刻ちょうこくすること・きざむこと」であり、「がること」を意味いみする"Curving"とはことなる意味合いみあいをっている。これはスノーボードにおいてゆきめんを「る」ようにしておこなわれるカービング・ターン(carving turn)と共通きょうつうしている。

ダウンヒル/フリーライド[編集へんしゅう]

ダウンヒルをおこなうフランク・サマー

はすのある路面ろめんにおいてロングスケートボードにり、重力じゅうりょくはたらきによる加速かそくともなって滑走かっそうするスタイルをダウンヒルとぶ。このスタイルにおいては、斜面しゃめんにおける最高さいこう速度そくど更新こうしんや、められたコースをよりみじかいタイムでること、またはレースにおいて勝利しょうりおさめることなどが主眼しゅがんかれる。瞬間しゅんかん最高さいこう速度そくど世界せかい記録きろくは2017ねん測定そくていされた時速じそく146.73kmにたっする[4]。コーナーにおいてはスライドとばれるトリックを駆使くしして減速げんそくし、ロスタイムをおさえたコーナリングがもとめられる。高速こうそくでの滑走かっそうはリスクをともなうため、ヘルメットやニーパッド、スライドグローブといったプロテクターるい着用ちゃくようしておこなうことがおおい。

はやさにおもきがかれるダウンヒルにたいし、スライドトリックを駆使くしして斜面しゃめん滑走かっそう技術ぎじゅつ向上こうじょう追求ついきゅうするスタイルをフリーライドと[5]

スライドトリックをおこなおとこ

ダウンヒルやフリーライドにもちいられるロングスケートボードは、ながさはちゅう程度ていどで、よりかたあつみのあるデッキであることがおおい。これは高速こうそく走行そうこうのブレをおさえ、よりたか速度そくど走行そうこうし、スライドトリックをおこなうためのものである。またくるまだかひくおさ走行そうこう安定あんていせいねらいでドロップスルーデッキがえらばれることもすくなくない。デッキの形状けいじょうとしては、ダウンヒルスタイルにおいてはノーズとテールの形状けいじょうことなる非対称ひたいしょう形状けいじょうもちいられることがおおく、フリーライドスタイルでは、両方向りょうほうこうでの滑走かっそう前提ぜんていとした対称たいしょう形状けいじょうのデッキが採用さいようされることがおおい。[6]

フリースタイル/ダンシング[編集へんしゅう]

ロングボードダンシング

ロングボードフリースタイル、またはロングボードダンシングは2000年代ねんだい初頭しょとう[7]からひろがりをせるもっとあらたな競技きょうぎスタイルである。このスタイルにおいては、デッキとウィールベースがながく、安定あんていした走行そうこうおこなえるとうロングスケートボードの特徴とくちょうかし、フラットな路面ろめんにおいて滑走かっそうちゅうにデッキのうえでステップをんだり、既存きそんのダンスの動作どうさんだり、様々さまざまなトリックをわせて一連いちれんのパフォーマンスをおこなうことに主眼しゅがんかれる。

このスタイルにおいては、より安定あんていして、おおきな動作どうさでのパフォーマンスをおこなうことを目的もくてきとして、ながはばひろいデッキがもちいられることがおおい。またデッキの形状けいじょうとしては先端せんたん(ノーズ)と後端こうたん(テール)にある角度かくどがついた部分ぶぶん(キックテール)がおな形状けいじょうおな傾斜けいしゃかくつくられたツインチップであることがおおい。これはトリックをおこなうことによってデッキの前後ぜんごわったとしても、おな感触かんしょくでトリックをおこない、パフォーマンスを継続けいぞくできるようにすることを目的もくてきとした特徴とくちょうである。

オフトレーニング(サーフスケート)[編集へんしゅう]

サーフィンやスノーボードなどに代表だいひょうされるよこりスポーツにおいては、シーズンや天候てんこう・フィールドの状況じょうきょうによってはそのスポーツをおこなうことのできないオフタイム(オフシーズン)が存在そんざいする。一方いっぽうスケートボードは、よこりスポーツにくらべて自然しぜん状況じょうきょうによる影響えいきょうすくなく、かわいた舗装ほそうさえあればおこなうことができ、費用ひよう準備じゅんびにかかる時間じかんのハードルもひくい。そのためオフシーズンに継続けいぞくしてスキルを向上こうじょうしたり、必要ひつよう筋力きんりょく維持いじおこなうためのオフトレーニング(オフトレ)としてロングスケートボードを活用かつようする場合ばあいがある。なかでもサーフィンにおけるターンやカットバックなどの動作どうさをシミュレートすることにとくしたサーフスケートは、ロングスケートボードの一種いっしゅというよりは、独立どくりつしたスケートスタイルと認知にんちされている場合ばあいおおい。

歴史れきし[編集へんしゅう]

1950年代ねんだい あたらしい玩具おもちゃとしての発明はつめい[編集へんしゅう]

スケートボードやロングスケートボードの前身ぜんしんとなる、いちまいいたよっつの車輪しゃりんき、地上ちじょう走行そうこうするもの起源きげんには諸説しょせつある。 遊戯ゆうぎ玩具おもちゃ歴史れきし化学かがく文化ぶんかかんする学術がくじゅつ雑誌ざっしであるアメリカン・ジャーナル・オブ・プレイを刊行かんこうする営利えいり団体だんたいザ・ストロングによれば、この車輪しゃりんきのボードは、1940ねんから1950ねんにかけて人気にんきはくしたキックスクーターからハンドルをはずしたかたち姿すがたあらわしたとしている[8]。 また、「世界一せかいいち」を収集しゅうしゅうする組織そしきであるギネス・ワールドレコーズによれば、スケートボードがいつ・だれによって発明はつめいされたかを明確めいかくべるのは不可能ふかのうであるとする一方いっぽう製品せいひんとして販売はんばいされたスケートボードとしては、1958ねん米国べいこくのハムコしゃから発売はつばいされたものが世界せかいはつのスケートボードであると認定にんていしている[9]。 さらに英国えいこくロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館はくぶつかんによれば、1959ねんにはローラー・ダービー・スケートしゃから製造せいぞうされた製品せいひんが、「スケートボード」と明記めいきされ、大量たいりょう生産せいさんされたはじめての製品せいひんとされている[10]。 このころのスケートボードは、おも玩具おもちゃとしてされ、使用しようされた。いた合板ごうはんからしたいちまいばんで、車輪しゃりん鉄製てつせいであった。

1960年代ねんだい サイドウォーク・サーフィンの誕生たんじょう 玩具おもちゃからスポーツへ[編集へんしゅう]

1960年代ねんだいはいって、スケートボードは米国べいこくのサーファーによって、なみのない時間じかん有意義ゆういぎごすための手段しゅだんとして注目ちゅうもくあつはじめた。1963ねんにマカハ・スケートボードしゃ設立せつりつしたラリー・スティーブンソンは、みずか刊行かんこうする雑誌ざっし「サーフ・ガイド」においてトップサーファーが自社じしゃのスケートボードに姿すがた特集とくしゅうし、した[11]。マカハしゃのスケートボードにはそれまで鉄製てつせいだったウィールを改良かいりょうしたクレーせいのウィールと[12]、ダブルアクションの調整ちょうせい可能かのうなトラックが世界せかいはじめて導入どうにゅうされた。また同社どうしゃ世界せかいはじめてスケートボードチームを結成けっせい後援こうえんし、世界せかいはつのスケートボード選手権せんしゅけんをカリフォルニアしゅうハモサビーチで主催しゅさいした[13]。マカハしゃは、これらの製品せいひんとプロモーションによっておおくのスケートボードをげるとともに、スケートボードにたいする人々ひとびと認識にんしき玩具おもちゃからサーフボードのよう運動うんどう用具ようぐへとえることに貢献こうけんした[14]同社どうしゃのスケートボードは、米国べいこくスミソニアン博物館はくぶつかん一部いちぶである国立こくりつアメリカ歴史れきし博物館はくぶつかんにもコレクションされている[15]。マカハしゃ以外いがいれいにおいても、この時期じきにおいてサーフボードショップやメーカーによるスケートボードの製造せいぞう販売はんばい相次あいつぎ、それらのスケートボードがサーファーからの支持しじけ、街中まちじゅうやビーチ沿いの歩道ほどうでスケートボードにることは「サイドウォーク・サーフィン」とばれた[16]

一方いっぽうニュージャージーしゅうでは、熱心ねっしんなスケートボード愛好あいこうであるトム・シムズが1965ねん世界せかいはじめてのロングスケートボードを製作せいさくしたとされている。このころのサーフボードは9フィート(やく2.74m)をえるロングボードが主流しゅりゅうであった。そのあじ再現さいげんするべく、かれは48インチ(やく121.92cm)のながさをもつスケートボードをデザインした。

1970年代ねんだい スケートボードの完成かんせい商品しょうひんとしてのロングスケートボードの発売はつばい[編集へんしゅう]

今日きょうにおいて主流しゅりゅうのウレタンせいのウィールは1972ねんにフランク・ナスワーシーによって発明はつめいされた。またスケートボードのために設計せっけいされた車軸しゃじく(トラック)がおおくの企業きぎょうから製造せいぞうされるようになった。これらパーツの進化しんかはスケートボードの走行そうこう性能せいのう格段かくだん向上こうじょうさせ、フリースタイル・ダウンヒル・スラロームなど様々さまざまなスタイルのスケートボーディングがこの時期じき隆盛りゅうせいむかえた。

様々さまざまなメーカーによって製造せいぞうされ、スケートボードのかたち多様たようするなか、1975ねんには前述ぜんじゅつのトム・シムズが設立せつりつしたブランド「SIMS SKATEBOAEDS」から世界せかいはじめて、商品しょうひんとして「Longboard」と銘打めいうったロングスケートボードが発売はつばいされた。今日きょうのロングスケートボードにおいておも採用さいようされているリバースキングピンタイプのトラックもこの時期じきまれたとされ、1979ねんにはスケートボードにおいてリバースキングピントラックの広告こうこく掲載けいさいされた。ほかにも1978ねんのスケートボードにおいて『ロングボードの流行りゅうこう』("The Cult of a Longboard[17]")という特集とくしゅう掲載けいさいされたり、トム・シムズによるスケートボードチーム”Sims Pure Juice Team”[18]結成けっせいされるなど、徐々じょじょにその文化ぶんか花開はなひらかせていった。

ただしこの時期じきにおいて、スケートボードとロングスケートボードのあいだ明確めいかく区別くべつはなく、あくまでスケートボードのいち形態けいたいとしてとらえられていたとおもわれる。たとえばトム・シムズの出演しゅつえんする1976ねんのテレビ番組ばんぐみにおいては、かれててつとこしほどのたかさのデッキのボードを使用しようしているものの、ナレーターはあくまでスケートボードとして紹介しょうかいする姿すがた見受みうけられる。

1980年代ねんだい オーリーの発明はつめい現代げんだいにつながるスケートボード文化ぶんか隆盛りゅうせい[編集へんしゅう]

1970年代ねんだい後半こうはんから1980年代ねんだいにかけて、すうおおくの伝説でんせつてきなライダーによって様々さまざまなトリックが発明はつめいされた。なかでも画期的かっきてきだったのは、1978ねん、オーリーというあだばれていたアラン・ゲルファンドによってボウルにおけるオーリーが発明はつめいされ、1982ねんにはロドニー・マレンによって世界せかいはじめてフラットグランドにおけるオーリーがされたことだった。これらの空中くうちゅうにおいてボードをつかまずにおこなわれるトリックの発明はつめいが、バーティカルランプでのバーティカルスタイルや、フラットランドでのフリースタイル、都市とし公共こうきょうスペースに点在てんざいする「スポット」とばれる場所ばしょでのストリートスタイルの発展はってんすすめ、スケートボードシーンを席巻せっけんしていくこととなる。これらのスタイルの発展はってんが、今日きょういた現代げんだいのスケートボード文化ぶんかいしずえきずいたとされる。この潮流ちょうりゅうなか、スケートボードよりも相対そうたいてきおもく、エアリアルトリックをおこないづらかった当時とうじのロングスケートボードは、一部いちぶ愛好あいこうによってダウンヒルのフィールドにおいてつづけられるにとどまった。[19]

1990年代ねんだい ロングスケートボード文化ぶんかにおける原点げんてん回帰かいき[編集へんしゅう]

1990年代ねんだい、スケートボード文化ぶんかにおいてはストリートスケートボードが主流しゅりゅうとなり、スケーターたちがまちちゅう一方いっぽう各地かくちのゲレンデにおいてはスノーボードが流行りゅうこうきざしをせていた。サーファーであり、世界せかいはじめてロングスケートボードを発売はつばいしたとされるトム・シムズもこのムーブメントにくわわっていた。このようなライダーたちによる横断おうだんてきなボードスポーツへの参加さんか後押あとおしとなり、オフシーズン・オフタイムにサーフィンやスノーボードの感触かんしょくをシミュレートするという、スケートボードが発明はつめいされた当時とうじ見出みいだされた根源こんげんてき価値かちに、ふたた注目ちゅうもくあつまることとなった。

1993ねん、カリフォルニアではセクター9が発足ほっそくし、ロングスケートボードの大量たいりょう生産せいさん販売はんばい開始かいしした。1994ねんにはサンディエゴでグラビティボードが発足ほっそく。サーフィンをシミュレートできるボードの需要じゅようこたえるかたちで、そのビジネスは短期間たんきかん軌道きどうったとされる。[20]90年代ねんだいなかばにはローデッドが発足ほっそく、2000ねん会社かいしゃおこし、2002ねんにはスノーボードの感覚かんかく再現さいげんするためのヴァンガードという名前なまえのデッキを発売はつばいした。カナダではランドヤッツが設立せつりつされ、ダウンヒルロングスケートボードの進化しんか貢献こうけんした。このようにライダーとメーカーが呼応こおうして、ロングスケートボーダーの競技きょうぎ人口じんこう徐々じょじょ拡大かくだいしていった。

また1990年代ねんだいにおいてはインターネットの利用りよう一般いっぱん家庭かてい浸透しんとうはじめる。各地かくちのインターネットフォーラムをつうじて、ロングボードにかんする情報じょうほう交換こうかんおこなわれるようになり、ライダーとメーカーの進化しんかはますます加速かそくすることとなる。

2000年代ねんだい ロングボードダンシングの誕生たんじょう[編集へんしゅう]

2000年代ねんだい初頭しょとう、アダム・コルトンとアダム・ストコフスキーによって、サーフィンのボードウォーキングにもとづいたなめらかなステップやトリックをわせたライディングスタイルを確立かくりつした。これがロングスケートボードにおけるフリースタイル/ダンシングの原点げんてんである。2008ねんにはローデッドがダンシングスタイルのライディングにとくしたダンサーという名前なまえながさ55インチのデッキが発売はつばいした。この商品しょうひんめいのプロモーションは、2005ねんにサービスを開始かいししたYoutubeへ、二人ふたりのアダムがこのデッキをりこなす動画どうが投稿とうこうすることによっておこなわれた。そのもローデッドと二人ふたりのアダムがコラボレートしたフリースタイル/ダンシングスタイルの動画どうが数多かずおお投稿とうこうされていく。これらの作品さくひんはインターネットをつうじて世界せかいひろまり、中国ちゅうごくやヨーロッパ[21]日本にっぽんにおいてフリースタイル/ダンシングにむロングスケートボーダーがあらわれる契機けいきとなる。

2010年代ねんだい フリースタイル文化ぶんか隆盛りゅうせいとソーシャルメディアの融合ゆうごう[編集へんしゅう]

2000年代ねんだい後半こうはんから2010年代ねんだいはいって世界せかい各地かくちでフリースタイル志向しこうのロングスケートボーダーが増加ぞうかすると、それにともなってすうおおくのメーカーが、アメリカ大陸あめりかたいりくかぎらず世界せかい各地かくち発足ほっそくした。その結果けっか、それぞれのくににおいてメーカーがボードをつくり、ショップがそれをり、ライダーがそれにるロングスケートボードの販売はんばいサイクルが確立かくりつされていった。このことがロングスケートボード人口じんこう増加ぞうか拍車はくしゃをかけた。

このころフリースタイル志向しこうのロングスケートボーダーの人口じんこう爆発ばくはつてき増加ぞうかしたもうひとつの背景はいけいとして、スマートフォンとソーシャルメディアの普及ふきゅうによる効果こうかがあるとかんがえられる。Youtubeではつづき、世界せかい各地かくちでロングスケートボードにかんする動画どうがさかんに投稿とうこうされた。Instagramは2010ねんにサービスを開始かいしし、2013ねん動画どうが投稿とうこう機能きのうをリリースした。またiPhone動画どうが撮影さつえい機能きのう搭載とうさいされたのもこのころであった。これらのハードウェア・ソフトウェアの進化しんか連動れんどうして、世界せかい各地かくちのライダーがわざみがき、動画どうがおさめ、ソーシャルメディアに投稿とうこうするようになった。それらの動画どうがほかのライダーが、さらに独自どくじわざ発展はってんさせることをかえし、ロングスケートボードにおけるフリースタイル/ダンシングのめる地位ちいはよりおおきいものとなりつつあった。

2013ねんにはオランダにおいてはじめてフリースタイル/ダンシングのロングスケートボードの世界せかい大会たいかいであるSYCLD開催かいさいされた。

2010年代ねんだい後半こうはんになると、フリースタイル/ダンシングのトップライダーたちにより、動画どうが撮影さつえい映像えいぞう編集へんしゅう技術ぎじゅつ駆使くしし、音楽おんがくわせて動画どうが作品さくひん仕上しあげたムービーがインターネットじょう投稿とうこうされはじめる。このことがさらなるロングスケートボーダー人口じんこう増加ぞうかまねいた。

ダウンヒルの分野ぶんやにおいても、2017ねん世界せかい最高さいこう速度そくどの146.73km/hが記録きろくされたり、GoProなどのアクションカメラをもちいてダウンヒルライダーの視点してん体験たいけんすることのできる動画どうががインターネットじょう投稿とうこうされ、テクノロジーの進化しんかがシーンの拡大かくだい貢献こうけんした。

2020年代ねんだい 加速かそくする進化しんか[編集へんしゅう]

2020ねん東京とうきょうオリンピックでスケートボードが正式せいしき種目しゅもく採用さいようされたことや、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいたいする3みつける運動うんどうたかまりをつうじて、ロングスケートボードにもにわかに注目ちゅうもくあつまった。フリースタイルのシーンにおいては、中国ちゅうごく若年じゃくねんそうのライダーの台頭たいとうや、ヨーロッパにおけるライダーの若返わかがえり、デッキの軽量けいりょうやよりみじかいデッキの流行りゅうこうによって、よりたか難易なんいのトリックがおこなわれるようになった。またバンクやレールなど、ロングスケートボードでセクションをりこなすスタイルもられるようになり、よりスケートボードライクにロングスケートボードをるライダーも増加ぞうかしつつある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Longboard LDP: The Complete Guide To Long Distance Pushing” (英語えいご). Ridingboards.com. 2023ねん6がつ25にち閲覧えつらん
  2. ^ マイアミ冬季とうきスケートボードミーティング” (jp-gb). xtreme.jp. 2023ねん6がつ27にち閲覧えつらん
  3. ^ Official Long Distance Skateboarding World Records” (英語えいご). theidsa.org. 2023ねん6がつ27にち閲覧えつらん
  4. ^ Fastest skateboard speed downhill (standing)” (英語えいご). Guinness World Records (2017ねん9がつ16にち). 2023ねん6がつ17にち閲覧えつらん
  5. ^ What is Freeride Longboarding?” (英語えいご). ridingboards.com. 2023ねん6がつ28にち閲覧えつらん
  6. ^ What is Freeride Longboarding?” (英語えいご). ridingboards.com. 2023ねん6がつ28にち閲覧えつらん
  7. ^ Vee, Ruben (2022ねん2がつ2にち). “A Brief History Of Longboarding” (英語えいご). SkateboardersHQ. 2023ねん6がつ18にち閲覧えつらん
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外部がいぶリンク[編集へんしゅう]