ジェイソン1

Jason 1(ジェイソン・ワン)とは海面かいめんの高度こうど(海面かいめん高度こうど)を計測けいそくするアメリカ(NASA)とフランス(CNES)による海洋かいよう観測かんそくマッピングミッションで、TOPEX/Poseidonの後継こうけい衛星えいせいである。ジェイソンの名なはギリシア神話しんわの英雄えいゆうイアソンにちなむ。

ジェイソン・ワンは2001年ねん12月7日にちにデルタIIによって打うち上あげられ、高度こうど1336km、傾斜けいしゃ角かく66度ど、周回しゅうかい周期しゅうき112分ぶんの軌道きどうに到達とうたつした。2002年ねん2月がつ28日にちより運用うんようが開始かいしされた。投入とうにゅうされた軌道きどうはTOPEX/Poseidonがそれまで観測かんそくしていた軌道きどうと同一どういつで、初期しょきにこれらの2つの衛星えいせいのクロスキャリブレーション(が行おこなわれた後のち、TOPEX/Poseidonはそれまでの軌道きどう(ジェイソン・ワンの軌道きどう)の中間ちゅうかんに移動いどうした。ジェイソン・ワンの観測かんそく周期しゅうきはTOPEX/Poseidonと同おなじく10日とおかである。

搭載とうさい測はか器うつわ

CNES提供ていきょう

• Poseidon 2 : CバンドおよびKuバンドを用もちいたレーダ高度こうど計けいで、衛星えいせい-海面かいめん間あいだの距離きょりを測定そくていする。
• Doppler Obitography and Radiopositioning Integrated by Satellite (DOEIS): 軌道きどう追跡ついせきおよび電離層でんりそうの影響えいきょうの補正ほせいに用もちいる。

NASA提供ていきょう

• Jason Microwave Radiometer (JMR) : マイクロ波は放射ほうしゃ計けいで、水蒸気すいじょうき量りょうを測定そくていし、水蒸気すいじょうき補正ほせいに用もちいられる。
• Laser Retroreflector Array (LRA) : 軌道きどうおよび高度こうど情報じょうほうの補正ほせいに用もちいる。
• GPS receiver: GPS衛星えいせいおよび地上ちじょう設備せつびからの信号しんごうを受信じゅしんし、軌道きどう情報じょうほうの正確せいかくな補正ほせいを得える。

地球ちきゅう科学かがくへの応用おうよう

レーダ高度こうど計けいは海面かいめんにパルスを発信はっしんし、海面かいめんで反射はんしゃされて衛星えいせいに戻もどってくるまでの時間じかんから(水蒸気すいじょうき補正ほせいなどを経へて)衛星えいせい--海面かいめん間あいだの距離きょりを得えることができる。GPSなどから軌道きどう情報じょうほうを補正ほせいし、海面かいめん高度こうどの情報じょうほうを得えることができる。

平均へいきん的てきな海面かいめん高度こうどは海面かいめん下かの地形ちけいに強つよく影響えいきょうを受うけているため、海山みやまなどの海底かいてい地形ちけいの分布ぶんぷを海面かいめん高度こうど計けいデータから得えることができる。また、海面かいめん高度こうど計けいデータから地ち衡流の関係かんけいを用もちいた海面かいめん流速りゅうそくデータ、波高はこうなどの海洋かいよう物理ぶつり学がくに重要じゅうようなデータを得えることができる。例たとえば、スマトラ島すまとらとう沖おき地震じしんにおける津波つなみをとらえていたことが後のちに報告ほうこくされている。

関連かんれん項目こうもく

• ARGO計画けいかく
• TOPEX/Poseidon

外部がいぶリンク

• CNESのJasonに関かんするページ
• NASAのTOPEX/Jasonに関かんするページ