出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
長野 士郎(ながの しろう、1917年10月2日 - 2006年12月5日)は、昭和中期~平成初期の官僚・岡山県知事(6期)。元全国知事会会長。元自治事務次官。岡山県総社市出身。東京帝国大学法学部卒業。正三位勲一等旭日大綬章。
自治官僚時代の功績としては、地方自治法を解説した『逐条地方自治法』の著者として広く知られ、「地方自治の神様」との異名があった。
岡山県知事就任後は、自治官僚としての経験を活かし、地方振興局(現在の県民局)の設置や吉備高原都市構想を打ち出すなど、先見性に富んだ県政の推進に尽力し、知事を6期24年の長きにわたり務めた。しかしながらその一方で、在任中の相次ぐ大規模公共事業の展開により、県財政に約8000億円に上る累積債務という負の遺産を残した事を批判する声もある。
自治省内部ではタカ派として知られていたので、革新統一候補として知事に就任した時には「長野が革新なら、自治省には保守はいない」と自治官僚達は愉快そうに笑ったという。
略歴
著書
- 『逐条地方自治法』
- (森脇博と共著)『地方自治と条例』(港出版合作社)
- 『改正地方自治法逐条解説:第13国会改正部分』(港出版合作社)
- 『逐条地方自治法:解釈とその運用』(学陽書房)
- 『別冊・逐条地方自治法:第四十及び第四十一国会改正点の解説』(学陽書房)
- (宮澤弘と共著)『あすの地方自治を考える:知事対談』(ぎょうせい)
- 『私の海外ノート』(ぎょうせい)
- 『桃の咲くころ』(日本文教出版)
関連項目
- 先代
- 加藤武徳
|
- 岡山県知事
- 1972 - 1996
|
- 次代
- 石井正弘
|