イタリア権けん (ローマ法ほう)

イタリア権けん（ラテン語らてんご: Ius Italicum、イタリア権けん法ほう）とは、ローマ皇帝こうていによってロろーマ帝国まていこくの特権とっけん都市としに与あたえられた名誉めいよである。それは市民しみん権けんの地位ちいを表あらわすものではなく、イタリアに固有こゆうのものであった法的ほうてき擬制ぎせいをイタリア以外いがいの共同きょうどう体たいに与あたえたものである。これは、その地方ちほうやヘレニズム地方ちほうの法律ほうりつよりもローマの統治とうち下かにあることを意味いみするものであり、属ぞく州しゅうの総督そうとくたちとの関係かんけいにおいては、より高たかい自律じりつ性せいを持もち、これらの諸しょ都市としで生うまれた者ものは、自動的じどうてきにローマ市し民権みんけんを与あたえられ、 これら諸しょ都市としは租税そぜいを免除めんじょされた。 ローマの市民しみんとして、（イタリア権けんを持もつ人々ひとびとは）財産ざいさんの売買ばいばいをすることができ、地租ちそと人頭じんとう税ぜいを免除めんじょされ、ローマ法ほうで守まもられる特権とっけんを獲得かくとくした。

学説がくせつ彙纂 (50.15)はローマの植民しょくみん市しおよび、以下いかの諸しょ都市としを含ふくむius Italicum（イタリア権けん）を持もつ共同きょうどう体たいの一覧いちらんを含ふくんでいる。

• バールベック
• ピシディアのアンティオキア
• ストビ
• カッサンドレイア
• ピリッポイ

なお、コンスタンティノープルもイタリア権けんを所有しょゆうしていた。