オタ芸げい

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画像がぞう提供ていきょう依頼いらい：著作ちょさく権けんはもちろん肖像しょうぞう権けんなどを侵害しんがいしない形かたちでのオタ芸げい披露ひろうの模様もよう（動画どうが）および、主おもなオタ芸げいの動うごきを示しめしたアニメーションの画像がぞう提供ていきょうをお願ねがいします。（2010年ねん6月がつ）
秋葉原あきはばらでオタ芸げいを打うつファン

オタ芸げい（オタげい）とは、コンサートなどにおいてファンが繰くり広ひろげる、独特どくとくな動うごきを伴ともなう踊おどり、ダンス掛かけ声ごえのことである[1][2][3]。文字通もじどおりアイドルオタク（追おっかけ）等とうがアイドルや声優せいゆうなどのコンサート・ライブなどで行おこなっている、アイドルのために捧ささげる応援おうえんの芸げい（パフォーマンス）、応援おうえん方法ほうほうである[4]。オタ芸げいをすることを打うつなどと呼よび[5][6]、オタ芸げいを楽たのしむ人ひとたちのことを打うち師しと呼よんだりする[7]。ヲタ芸げい（ヲタげい）とも記述きじゅつされる[5]。語源ごげんは、「アイドルオタクの芸げい」の略りゃくである[5]。ボカロ曲きょくやアイドル以外いがいの邦楽ほうがくに合あわせてオタ芸げいを打うつこともある。

現在げんざいでは、｢オタ芸げい｣と表記ひょうきされるものは、アイドルを応援おうえんするための芸げい（通称つうしょう:地下ちか芸げい）。｢ヲタ芸げい｣と表記ひょうきされるものは、観衆かんしゅうに向むけて行おこなうパフォーマンス（通称つうしょう:サイリウムダンス、サイリウムパフォーマンス）と分類ぶんるいされている。

オタ芸げいの種類しゅるい

オタ芸げいには以下いかのようなものがある。

地蔵じぞう
直立ちょくりつ不動ふどうにて動うごかず熱あつい視線しせんを送おくる行為こうい。もっともシンプルであるが、静せいと動どうの関係かんけいから目立めだつ[7]。
マワリ
頭上ずじょうで手拍子てびょうしを叩はたきながらその場ばで右みぎや左ひだりに回転かいてんジャンプをする[7][1][3][5]。
ロマンス
斜ななめ上じょうを指ゆびさした状態じょうたいから腕うでを引ひく[7][3][5][4][8]。
PPPH
“パン、パパン”と拍手はくしゅして“ヒュー”と声こえをかける[7][3][5][8]。
ケチャ
インドネシアのケチャのように低ひくい姿勢しせいを取とり、腕うでを手前てまえからステージ上じょうのアイドルの方ほうへ振ふり上あげる[7][1][3][8]。
サンダースネイク
雷かみなりと蛇へびをイメージする技わざで、難易なんい度どが低ひくい。直線ちょくせん的てきな動うごきと円えんが組くみ合あわさっているため難むずかしく見みえるが、一ひとつ一ひとつの動うごきは単純たんじゅんであり、慣なれると集団しゅうだんにてシンクロしたマスゲーム的てきな行為こういが行おこないやすくもっとも迫力はくりょくがあるので、オタ芸げいの代表だいひょう的てきな行為こういと称しょうされることもある[7]。
メリーゴーランド
メリゴとも称しょうされる。他たの一人ひとり技わざとは異ことなり複数ふくすう人数にんずうで行おこなう。左手ひだりてをあげ、反はん時計とけい回まわりに回まわる[7]。通常つうじょう、3 - 20人にん程度ていどで行おこなわれるが、大だい規模きぼなものでは50 - 100人にん単位たんいで行おこなわれる場合ばあいもある。
家いえ虎とら
「イエッタイガー」の略称りゃくしょうで、熱心ねっしんに応援おうえんするアイドルファンが、複数ふくすうのメンバーやユニットに対たいし、ライブで「イエッタイガー」と叫さけんで応援おうえんすることを指さす。

歴史れきし

「親衛隊しんえいたい (アイドル)#応援おうえん」を参照さんしょう

「オタ芸げい」という言葉ことばが登場とうじょうする遥はるか以前いぜんの1970年代ねんだい - 1980年代ねんだいから、アイドルの親衛隊しんえいたいが曲きょくに合あわせて一斉いっせいに声こえをかける応援おうえんスタイルは見みかけられた[1][5]。

遅おそくとも1997年ねん12月9日にちのナイナイナ第だい29回かい「矢部やべに趣味しゅみを!（嘉門かもん洋子ようこ、水野みずのあおい）」というテレビ番組ばんぐみでオタ芸げいの様子ようすが日本にっぽん全国ぜんこくに放送ほうそうされている。それ以前いぜんにも、水野みずのあおいのコンサートでは毎回まいかいオタ芸げいが行おこなわれていたようである（ライブビデオの音声おんせいにオタ芸げい特有とくゆうの掛かけ声ごえが記録きろくされている）。2000年代ねんだいに入はいって前述ぜんじゅつの応援おうえんスタイルに踊おどりが加くわわるなどして多様たよう化かし[1][5]、ハロー!プロジェクト系けいコンサートにおいて「オタ芸げい」という言葉ことばで認知にんちされるようになったとされる[6]。特とくに、2002年ねん9月4日にちの「ロマンティック 浮うかれモード」の発表はっぴょうが切きっ掛かけとなり、数すう年ねんを掛かけてお茶ちゃの間あいだの目めに触ふれる程度ていどにまで広ひろまったと言いわれている[9]。しかし、当時とうじはアイドルへの応援おうえん活動かつどうが一般いっぱん的てきな趣味しゅみとしては捉とらえられておらず、2005年ねん放送ほうそうのテレビドラマ『電車でんしゃ男おとこ』でステレオタイプなオタクの姿すがたが全国ぜんこくネットで放映ほうえいされた影響えいきょうもあり、少すくなくとも2000年代ねんだい末まつまではアイドルに陶酔とうすいし切きってファンが応援おうえんする姿すがたに対たいして「幼稚ようちである」「常識じょうしきに欠かけており危険きけん」などと言いった批判ひはんの声こえも多おおかった。その後ご2006年ねん頃ごろからYouTubeやニコニコ動画どうがなどの動画どうが共有きょうゆうサービスを中心ちゅうしんとしてオタ芸げい的てきな各種かくしゅパフォーマンスの様子ようすが広ひろく拡散かくさんし、オタク文化ぶんかの魅力みりょくが一般人いっぱんじんにも伝つたわるようになってきたと共ともに、Jリーグ・川崎かわさきフロンターレの選手せんしゅが2007年ねんのファン感謝かんしゃデーで「ンタ芸げい」と銘打めいうったパフォーマンスで行おこなうなど[10]、一般いっぱんにも広ひろく認知にんちされるようになってきた。2014年ねん頃ごろまでにはアイドルやアニメも一般いっぱん的てきな娯楽ごらくとなり、オタ芸げいを行おこなうことを主体しゅたいとしたイベント・ライブも頻繁ひんぱんに開催かいさいされるようになっている[11][12]。現在げんざいではオタク的てきな趣味しゅみも社会しゃかい的てきに広ひろく理解りかいされるようになったため、「オタ芸げい」は1つのエンターテインメントの姿すがたとして理解りかいされている。 有名ゆうめいなヲタ芸げいのパイオニアチームとしてGinyuforcEがある。

評価ひょうか

ステージ上じょうでオタ芸げいを披露ひろうするパフォーマー

オタ芸げいに対たいしては、日本にっぽん独特どくとくのライブの楽たのしみ方かたの1つとして認知にんちされるようになった一方いっぽうで、“コンサートなどでオタ芸げいをする事ことがイベント来場らいじょうの主しゅ目的もくてきになっている[1][4]”“自分じぶんたちの世界せかいに入はいり込こんでしまい独善どくぜん的てきで周囲しゅういに気きを使つかわない者ものがいる[6]”“「オタ芸げいという名前なまえが付ついているだけで『迷惑めいわく行為こうい』である」”といった批判ひはんもあり[4][13]、オタ芸げいが応援おうえん行為こういかそうでないかで意見いけんが分わかれている[4]。一部いちぶでは、オタ芸げいや過激かげきな応援おうえん行為こういを禁止きんしするケースも出でている[14][15]。

最近さいきんではヲタ芸げいをコンサート会場かいじょうで行おこなうのではなく独立どくりつしたパフォーマンスアートとして披露ひろうする人ひとも多おおく、その評価ひょうかは様々さまざまである。

鉄道てつどう駅えきのホームや電車でんしゃの車内しゃないでペンライトやケミカルライト（特とくに赤あかい色いろ）を振ふり回まわすと、乗務じょうむ員いん・駅えき係員かかりいんが緊急きんきゅう停止ていし合図あいずと誤認ごにんし、緊急きんきゅう停止ていしして運行うんこうダイヤを乱みだす危険きけん性せいがある事ことから、JR東日本ひがしにっぽんや西武鉄道せいぶてつどうなどでは使用しようをやめるよう、注意ちゅうい喚起かんきしている[16]。

2017年ねん8月がつには、神戸こうべのご当地とうちアイドル「KOBerrieS♪」のコンサートにおいて、過度かどなオタ芸げいにより歌声うたごえや演奏えんそうが聞きこえなかったとして観客かんきゃくの男性だんせいが主催しゅさい者しゃに対たいしコンサートのやり直なおしや損害そんがい賠償ばいしょうを求もとめる訴訟そしょうを起おこしている[17][18]。判決はんけつ文ぶんでは、オタ芸げいについて「アイドルのコンサートにおいて、一部いちぶの観客かんきゃくが、曲きょくに合あわせて『オー!オー!オー!オー!』のような掛かけ声ごえを出だしたり、激はげしく何なん度どもジャンプしたり、棒状ぼうじょうのライト(ケミカルライト等とう)を振ふり回まわすなどの行為こうい」として言及げんきゅうされていた[17][18]。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ a b c d e f 鈴木すずき京一きょういち (2009年ねん10月がつ5日にち). “（21世紀せいきのキーワード）ヲタ芸げい 自虐じぎゃくに限かぎりなく近ちかい諧謔かいぎゃく”. 朝日新聞あさひしんぶん朝刊ちょうかん (東京とうきょう: 朝日新聞社あさひしんぶんしゃ): p. 12 
  2. ^ “オタ芸げい（キーワード）”. 日経にっけいMJ (東京とうきょう: 日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ): p. 8. (2006年ねん6月がつ28日にち) 
  3. ^ a b c d e ヲタ芸げいDVD VOL.1 2009-05-26発売はつばい レーベル:クリスタルウェーブ ASIN:B0029WFJDU
  4. ^ a b c d e “榊原さかきばらゆいがファンに「オタ芸げいは禁止きんし」”. ORICON STYLE (2008年ねん5月がつ21日にち). 2011年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん。
  5. ^ a b c d e f g h 亀井かめい肇はじめ (2006年ねん7月がつ28日にち). “ヲタ芸げい”. JapanKnowledge. 2011年ねん10月がつ18日にち閲覧えつらん。[リンク切きれ]
  6. ^ a b c “人気にんき声優せいゆうが“勇気ゆうきある発言はつげん”「オタ芸げい禁止きんし」の波紋はもん”. ZAKZAK (2008年ねん5月がつ25日にち). 2008年ねん6月がつ15日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2018年ねん7月がつ30日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b c d e f g h アキバでロマンス〜アイドルと一緒いっしょに学まなぶヲタ芸げい〜 2014-01-25初版しょはん 著者ちょしゃ:オタ芸げい推奨すいしょう委員いいん会かい ISBN 978-4-902307-56-6
  8. ^ a b c 高橋たかはしモータース@dcp (2012年ねん10月がつ13日にち). “知しっているとどこかで使つかえる!? アイドル現場げんばの専門せんもん用語ようご!”. マイナビニュース. マイナビ. 2012年ねん10月がつ15日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2018年ねん7月がつ30日にち閲覧えつらん。
  9. ^ “【ライブレポート】藤本ふじもと美貴みき、一いち日にち限かぎりの“アイドル”復活ふっかつ。3000人にんが「美貴みき様さま美貴みき様さまお仕置しおきキボンヌ！」 | BARKS” (日本語にほんご). BARKS. https://www.barks.jp/news/?id=1000088660 2018年ねん9月がつ2日にち閲覧えつらん。 
  10. ^ “フォトニュース - J1:第だい22節せつ 川崎かわさきF vs G大阪おおさか”. J's GOALニュース. Jリーグ.jp (2007年ねん8月がつ25日にち). 2018年ねん7月がつ30日にち閲覧えつらん。
  11. ^ “オタ芸げい :「らき☆すた」の聖地せいちで盛もり上あげ役やくが"主役しゅやく"に 久喜くき市しの土師はじ祭さい「WOTAKOIソーラン」”. 毎日新聞まいにちしんぶんデジタル (2010年ねん8月がつ22日にち). 2010年ねん8月がつ24日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2011年ねん10月がつ18日にち閲覧えつらん。
  12. ^ 三好みよし尚紀なおき (2011年ねん6月がつ21日にち). “歌うたにバトルにオタ芸げいまで!? 「踊おどってみた」の祭典さいてん「ダンマス」第だい2弾だん開催かいさい”. ガジェット通信つうしん. 2011年ねん10月がつ18日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “榊原さかきばらゆい公式こうしきブログ - 榊原さかきばらの気持きもち”. LOVE×TRAX (2008年ねん5月がつ20日はつか). 2011年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん。
  14. ^ “オタ芸げい、ケミカルライト禁止きんし……アイドルファンの“応援おうえん”、どこまで許ゆるされる？”. ORICON STYLE. オリコン (2015年ねん4月がつ9日にち). 2016年ねん1月がつ11日にち閲覧えつらん。
  15. ^ “水樹みずき奈々ななコンサートが「オタ芸げい」で荒あらされる 規制きせいの対象たいしょう「DD」とは何者なにものだ？”. J-CASTニュース. ジェイ・キャスト (2012年ねん8月がつ2日にち). 2016年ねん1月がつ11日にち閲覧えつらん。
  16. ^ 若松わかまつ真平まっぴら (2015年ねん6月がつ29日にち). “「ホームでサイリウム振ふらないで」 JR東ひがしが『オタ芸げいの画像がぞう』で注意ちゅうい”. withnews. 朝日新聞社あさひしんぶんしゃ. 2018年ねん7月がつ30日にち閲覧えつらん。
  17. ^ a b “【メガプレミアム】「ホーーーー、ホワホワ!」“オタ芸げい”のかけ声ごえで曲きょくが聞きこえない…アイドルコンサートやり直なおし求もとめ憤怒ふんぬの法廷ほうてい闘争とうそう”. 産経新聞さんけいしんぶん (産業経済新聞社さんぎょうけいざいしんぶんしゃ). (2017年ねん8月がつ13日にち). https://www.sankei.com/article/20170813-GFBM3M7BBJKQXIVI2SGSGV67ZQ/ 2018年ねん7月がつ30日にち閲覧えつらん。 
  18. ^ a b 大阪おおさか高等こうとう裁判所さいばんしょ平成へいせい29年ねん4月がつ27日にち判決はんけつ（判はんタ1441号ごう37頁ぺーじ）。

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外部がいぶリンク

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