アイトワラス

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アイトワラス[1]アイトヴァラス[2]とも。Aitvaras)とは、リトアニアにおけるへび精霊せいれいもしくはかみである[1]

解説かいせつ[編集へんしゅう]

ポーランドクラクフ開催かいさいされたドラゴンのパレードに登場とうじょうしたアイトワラス(2012ねん6がつ撮影さつえい

アイトワラスは場所ばしょによって姿すがたえる。たとえば屋内おくないではくろねこ雄鶏おんどり屋外おくがいではそらドラゴンえているへびといった具合ぐあいである。[1]

アイトワラスが一旦いったんいえはいるとすのは困難こんなんだとされるが、そのいえ裕福ゆうふくにしてくれる。アイトワラスを悪魔あくまからうという方法ほうほう入手にゅうしゅすることもできるが、その対価たいかひとたましいとなる。アイトワラスは隣家りんかから牛乳ぎゅうにゅう穀物こくもつ金品きんぴんぬすむといった方法ほうほうでそのいえゆたかにする。ぬすみの対価たいかは「オムレツ」のみだとわれている[1]。(採卵さいらんよう品種ひんしゅ改良かいりょうされていないにわとりはこんにちのものよりもたまご頻度ひんどすくなく鶏卵けいらん貴重きちょうであったため、オムレツは大変たいへん贅沢ぜいたくひんであった)

アイトワラスにかんする記録きろくは1547ねんからみとめられるといい、その不自然ふしぜん経緯けいいゆたかになったいえへのアイトワラスの関与かんよがしばしば記録きろくされている[1]

リトアニアでられるへび精霊せいれいにはザルテュスがおり、アイトヴァラス(アイトワラス)は「ぶザルテュス」とも表現ひょうげんされることがある[2]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • コッテル, アーサー「ザルテュス」『世界せかい神話しんわ辞典じてん左近さこんつかさ祥子さちこ宮元みやもと啓一けいいち瀬戸井せとい厚子あつし伊藤いとう克巳かつみ山口やまぐちたくゆめ左近さこんつかさ彩子あやこわけ柏書房かしわしょぼう、1993ねん9がつ、223ぺーじISBN 978-4-7601-0922-7 
  • ローズ, キャロル「アイトワラス」『世界せかい妖精ようせい妖怪ようかい事典じてん松村まつむら一男かずお監訳かんやくはら書房しょぼう〈シリーズ・ファンタジー百科ひゃっか〉、2003ねん12月、2ぺーじISBN 978-4-562-03712-4 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]