アサイラム 監禁かんきん病棟びょうとうと顔かおのない患者かんじゃたち

アサイラム 監禁かんきん病棟びょうとうと顔かおのない患者かんじゃたち
Stonehearst Asylum
監督かんとく	ブラッド・アンダーソン
脚本きゃくほん	ジョー・ガンジェミ
原作げんさく	エドガー・アラン・ポー「タール博士はかせとフェザー教授きょうじゅの療法りょうほう」（東京とうきょう創そう元もと社しゃ）
製作せいさく	ブルース・デイヴィ マーク・アミン メル・ギブソン
製作せいさく総そう指揮しき	アヴィ・ラーナー ラティ・グロブマン クリスタ・キャンベル マーク・ギル レネ・ベッソン ヴィッキー・クリスチャンソン カミ・ウィニコフ デヴィッド・W・ヒギンス
出演しゅつえん者しゃ	ケイト・ベッキンセイル ジム・スタージェス マイケル・ケイン ベン・キングスレー
音楽おんがく	ジョン・デブニー
撮影さつえい	トーマス・ヤツコ
編集へんしゅう	ブライアン・ゲイツ マルコム・ジェイムソン
製作せいさく会社かいしゃ	ソビニ・フィルムズ アイコン・プロダクションズ
配給はいきゅう	ミレニアム・フィルムズ 「アサイラム 監禁かんきん病棟びょうとうと顔かおのない患者かんじゃたち」上映じょうえい委員いいん会かい
公開こうかい	2014年ねん10月24日にち 2016年ねん7月がつ21日にち
上映じょうえい時間じかん	109分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	$3,197,693

『アサイラム 監禁かんきん病棟びょうとうと顔かおのない患者かんじゃたち』（原題げんだい:Stonehearst Asylum）は2014年ねんにアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくで公開こうかいされたサスペンス映画えいがである。監督かんとくはブラッド・アンダーソン、主演しゅえんはケイト・ベッキンセイルとジム・スタージェスが務つとめた。本ほん作さくはエドガー・アラン・ポーが1845年ねんに発表はっぴょうした短編たんぺん小説しょうせつ「タール博士はかせとフェザー教授きょうじゅの療法りょうほう」を原作げんさくとしている。

ストーリー

1899年ねん、オクスフォード大学だいがくのとある教授きょうじゅはヒステリーについての講義こうぎを行おこなっていた。その際さい、彼かれは実際じっさいのヒステリー患者かんじゃであるイライザ・グレーヴスを教室きょうしつに連つれて来きた。イライザは自分じぶんがヒステリーなどではないと訴うったえたが、教授きょうじゅは「全すべての精神病せいしんびょう患者かんじゃは自分じぶんが正気しょうきだとい張いはるものだ。全すべての犯罪はんざい者しゃが自分じぶんは無実むじつだと訴うったえるようにね。」と言いって取とり合あわなかった。教授きょうじゅはイライザを学生がくせいたちの教材きょうざいとして利用りようしたのである。講義こうぎの最後さいご、教授きょうじゅは学生がくせいたちに「耳みみにしたことは何なに一ひとつとして信しんじてはいけないし、目めにしたことも半分はんぶんしか信しんじてはいけない」と言いった。

数すう年ねん後ご、医者いしゃになったばかりのエドワード・ニューゲートはクリスマス・イブにストーンハースト精神せいしん病院びょういんを訪おとずれていた。ストーンハースト精神せいしん病院びょういんは先進せんしん的てきな治療ちりょうを行おこなっていることで知しられており、エドワードはそこで研修けんしゅう医いとしてキャリアをスタートさせようとしていたのである。ミッキー・フィンに率ひきいられた武装ぶそう警備けいび員いんにエスコートされて、エドワードは院長いんちょう室しつにやって来きた。院長いんちょうのサイラス・ラムはエドワードを歓迎かんげいしてくれた。

エドワードはラムの人道的じんどうてきかつ非ひ教条きょうじょう主義しゅぎ的てきな治療ちりょう法ほうに感嘆かんたんさせられた。ラムは患者かんじゃが投薬とうやくや拘禁こうきんで快方かいほうに向むかうとは思おもっておらず、妄想もうそうをも肯定こうてい的てきに捉とらえることで患者かんじゃを快方かいほうへと向むかわせようとしていた。患者かんじゃを人間にんげんとして扱あつかう治療ちりょうのお陰かげで、ストーンハースト精神せいしん病院びょういんは穏おだやかな雰囲気ふんいきに包つつまれていたのである。

エドワードはイライザ・グレイヴスの治療ちりょうを担当たんとうすることになった。ラムはイライザがトラウマを抱かかえているが故ゆえに挙動きょどう不審ふしんになっていると説明せつめいした。イライザは夫おっとの異常いじょうなまでの性欲せいよくに耐たえ続つづけていたが、ある日ひ、ついに限界げんかいが来きてしまったのだという。それからというもの、イライザは人ひとと関かかわったり身体しんたい的てき接触せっしょくをしたりすると、ヒステリーの症状しょうじょうに苦くるしめられるようになった。発狂はっきょうしたイライザは夫おっとの右目みぎめを櫛くしで突つき刺さし、耳みみを食くいちぎったのだという。その結果けっか、イライザは精神せいしん病院びょういんに入院にゅういんすることになったが、夫おっとは今いまでもイライザを病院びょういんから連つれ戻もどそうと企たくらんでいた。それ故こ、ラムはイライザに退院たいいんの許可きょかを出だせずにおり、音楽おんがく療法りょうほうを続つづけざるを得えない状態じょうたいにあった。

あろうことか、エドワードはイライザを誘惑ゆうわくしにかかった。イライザはそれを上手うまくあしらっていたが、女おんなとして扱あつかわれたことに満更まんざらでもない様子ようすであった。その後ご、盛大せいだいなクリスマスパーティーが開催かいさいされ、患者かんじゃとスタッフが一堂いちどうに会かいしてクリスマスを祝いわった。その席上せきじょう、些細ささいなことから、エドワードとフィンは口論こうろんになった。夕食ゆうしょく後ご、エドワードは「ここからすぐに逃にげて」とイライザに忠告ちゅうこくされたが、その意味いみがよく理解りかいできなかった。

ほどなくして、エドワードはイライザが自分じぶんに警告けいこくしてきた理由りゆうを知しることになった。偶然ぐうぜん、地下ちか室しつに足あしを運はこんだエドワードは、そこに大量たいりょうの人間にんげんが収容しゅうようされているのを見みて仰天ぎょうてんした。彼かれ/彼女かのじょらこそストーンハースト精神せいしん病院びょういんのスタッフであって、上うえの階かいでスタッフとして振ふる舞まっているのは元もと患者かんじゃたちなのだという。ラムとフィンが反乱はんらんを起おこした際さい、院長いんちょうだったベンジャミン・ソルトは飲のみ物ものに薬くすりを入いれられて昏睡こんすいしていたため、適切てきせつな処置しょちが執とれなかったのである。エドワードはソルトとミセス・パイクから「ラムは戦時せんじ中ちゅうに患者かんじゃたちを治療ちりょうに見みせかけて殺ころした狂人きょうじんだ」と知しらされて震ふるえ上あがった。エドワードはロンドンに逃にげるか、それともラムやフィンと対決たいけつするかの二者択一にしゃたくいつを迫せまられることになった。

キャスト

• ()は日本語にほんご吹ふき替かえ。
• ケイト・ベッキンセイル - イライザ・グレイヴス(森もりなな子こ)
• ジム・スタージェス - エドワード・ニューゲート(高橋たかはし大輔だいすけ)
• マイケル・ケイン - ベンジャミン・ソルト医師いし(辻井つじい健吾けんご)
• ベン・キングスレー - サイラス・ラム医師いし(北島きたじま善よし紀き)
• デヴィッド・シューリス - ミッキー・フィン(斎藤さいとう寛仁ひろひと)
• ブレンダン・グリーソン - 精神せいしん鑑定かんてい医い(こばたけまさふみ)
• シニード・キューザック - ミセス・パイク
• ソフィー・ケネディ・クラーク - ミリー
• クリストファー・フルフォード - パクストン
• ジェイソン・フレミング - スワンウィック
• その他たの日本語にほんご吹ふき替かえ‐寺てら依よ沙織さおり、森もり千晃ちあき、宮本みやもと淳あつし、中村なかむら和正かずまさ、赤坂あかさか柾まさき之これ、杉山すぎやま滋美しげみ、竹村たけむら知美ともみ

製作せいさく

2013年ねん3月16日にち、ケイト・ベッキンセイルが新作しんさくホラー映画えいが『Eliza Graves』の出演しゅつえん交渉こうしょうに臨のぞんでいると報ほうじられた。4月2日にち、ジム・スタージェスがキャスト入いりした。12日にち、マイケル・ケインとベン・キングスレーの出演しゅつえんが決きまったとの報道ほうどうがあった。6月17日にち、ブレンダン・グリーソンとデヴィッド・シューリスが本ほん作さくに出演しゅつえんすることになったと報ほうじられた。21日にち、本ほん作さくの主要しゅよう撮影さつえいがブルガリアで始はじまった。

2013年ねん11月25日にち、ジョン・デブニーが本ほん作さくで使用しようされる楽曲がっきょくを手掛てがけることになったと報ほうじられた。2014年ねん7月がつ31日にち、本ほん作さくのタイトルが『Eliza Graves』から『Stonehearst Asylum』に変更へんこうされるとの報道ほうどうがあった。10月14日にち、本ほん作さくのサウンドトラックのデジタル配信はいしんが始はじまった。

評価ひょうか

映画えいが批評ひひょう集積しゅうせきサイトのRotten Tomatoesには52件けんのレビューがあり、批評ひひょう家か支持しじ率りつは54%、平均へいきん点てんは10点てん満点まんてんで5.5点てんとなっている。サイト側がわによる批評ひひょう家かの見解けんかいの要約ようやくは「熱烈ねつれつなホラー映画えいがファンにとって、『アサイラム 監禁かんきん病棟びょうとうと顔かおのない患者かんじゃたち』は十じゅう二に分ふん以上いじょうに面白おもしろい作品さくひんである。しかし、そうではない人ひとたちにとっては実じつにつまらない作品さくひんであろう。」となっている。また、Metacriticには14件けんのレビューがあり、加重かじゅう平均へいきん値ちは52/100となっている。

外部がいぶリンク

• Stonehearst Asylum - IMDb（英語えいご）