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アタカマ塩原しおばら

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アタカマ塩原しおばら
アタカマ塩原しおばらチャクサスペインばん(Laguna Chaxa)にいるアンデスフラミンゴ

アタカマ塩原しおばら(アタカマえんげん、スペイン: Salar de Atacama)は、チリ最大さいだい塩類えんるい平原へいげん(salt flat、ソルト・フラット)である[1]一般いっぱんに「アタカマしおみずうみ」ともばれる[2]サンペドロ・デ・アタカマみなみ55キロメートル(34マイル)のにあり、山々やまやまかこまれていて外部がいぶみず流出りゅうしゅつできない。ひがしアンデス山脈あんですさんみゃくしゅ山脈さんみゃく西にしアンデス山脈あんですさんみゃくだい2山脈さんみゃくであるドメイコ山脈さんみゃくスペインばん(Cordillera de Domeyko)がつらなっている。その景観けいかんなりするのは、リカンカブールさんアカマラチ火山かざんスペインばん(Acamarachi)、アグアス・カリエンテス火山かざんスペインばん(Aguas Calientes)、そしてチリでもっと活発かっぱつ活火山かっかざんであるラスカル火山かざんスペインばん(Láscar)といった複数ふくすうおおきな火山かざんである。それらはアタカマ塩原しおばら東側ひがしがわ南北なんぼく方向ほうこう火山かざんれつ形成けいせいし、アタカマ塩原しおばらちいさな内陸ないりく流域りゅういきとを分断ぶんだんしている[3]

チリーフラミンゴコバシフラミンゴアンデスフラミンゴの3しゅフラミンゴおよびヒメウズラシギアメリカヒレアシシギ生息せいそくとして、1996ねんラムサール条約じょうやく登録とうろくとなった[4]

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

この塩類えんるい平原へいげんは3,000[5][6]平方へいほうキロメートルのひろさがあり、ながやく100キロメートル[1]はば80キロメートルにおよぶ。ボリビアウユニ塩原しおばら(Salar de Uyuni、10,582平方へいほうキロメートル)にアメリカしゅうで2番目ばんめおおきく、同時どうじ世界せかいでも2番目ばんめおおきさでもある[7]平均へいきん高度こうど海抜かいばつ2,300メートル[1]。この塩類えんるい平原へいげん中心ちゅうしん部分ぶぶん非常ひじょう起伏きふくのある土地とちであるが、これは定期ていきてき少量しょうりょうあめるウユニ塩原しおばらのようなほか塩類えんるい平原へいげんとはことなり、この地域ちいき永続えいぞくてきみずがないためである[8]

アタカマ塩原しおばらないのいくつかの地域ちいきは、ロス・フラメンコス保護ほごスペインばん一部いちぶ形成けいせいしている。

塩原しおばらにはバロス・ネグロススペインばんチャクサスペインばんなどのみずうみがある。アタカマ塩原しおばらのセハス(Lagunas Cejas)というラグーンは、チリのサン・ペドロスペインばんから18キロメートルのにある。それは濃度のうど40%の塩分えんぶんふくみ、うみのような浮遊ふゆう効果こうかられる。

資源しげん開発かいはつ[編集へんしゅう]

アタカマ塩原しおばらリチウム埋蔵まいぞうりょうぜん世界せかいの27%にもおよぶ[9]おな南米なんべいにあるウユニ塩原しおばらリンコン塩原しおばらスペインばんわせるとぜん世界せかいの8わりめ、電気でんき自動車じどうしゃ充電じゅうでんしき電池でんちとして使用しようされるリチウムイオン電池でんち原料げんりょう生産せいさんとして世界せかいてき注目ちゅうもくびている[10]

2021ねん、チリ政府せいふ国内こくないの40まんトン相当そうとうのリチウム資源しげん開発かいはつけん国際こくさい入札にゅうさつにかけることを発表はっぴょういち入札にゅうさつおこなわれチリ国内こくない企業きぎょう中国ちゅうごくのBYDなどが落札らくさつしものの、直後ちょくご裁判所さいばんしょ開発かいはつ中止ちゅうしもとめる地元じもと知事ちじおよび地域ちいき住民じゅうみんからのうったえをみとめたことから、入札にゅうさつ手続てつづ段階だんかい中止ちゅうしされた[11]

画像がぞう[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c The Optical/Infrared Astronomical Quality of High Atacama Sites.”. 2007ねん4がつ24にち閲覧えつらん
  2. ^ デジタル大辞泉だいじせんプラスの解説かいせつ”. コトバンク. 2018ねん2がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ (スペイン Cuenca del Salar de Atacama
  4. ^ Sistema Hidrológico de Soncor del Salar de Atacama | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2010ねん1がつ1にち). 2023ねん4がつ6にち閲覧えつらん
  5. ^ (スペインGerardo Díaz del Río, Ramiro Bonilla Parra, Fernando Peralta Toro (1972) “Geología de superficie, sub-superficie y geoquímica del Salar de Atacama”, CORFO (Chile). Departamento de Recursos Hidráulicos.
  6. ^ (スペインAlonso, H. y Risacher, F. (1996) “Geoquímica del Salar de Atacama, parte 1: origen de los componentes y balance salino. Revista Geológica de Chile, 23, 2, p. 113-122.
  7. ^ Salar de Uyuni, Bolivia”. NASA Earth Observatory. 2007ねん12月1にち閲覧えつらん
  8. ^ Kampf, Stephanie; Tyler S.; Ortiz C.; Muñoz J.F.; Adkins P. (2005). “Evaporation and land surface energy budget at the Salar de Atacama, Northern Chile”. Journal of Hydrology 310 (1-4): 236–252. doi:10.1016/j.jhydrol.2005.01.005. 
  9. ^ The Saudi Arabia of Lithium, Forbes.com
  10. ^ 南米なんべいリチウム争奪そうだつせん しおそこ世界せかいの8わり. 朝日新聞社あさひしんぶんしゃ. (2009ねん11月1にち). http://www.asahi.com/business/update/1101/TKY200911010080.html 2009ねん11月15にち閲覧えつらん 
  11. ^ チリ裁判所さいばんしょ「リチウム開発かいはつけん」の国際こくさい入札にゅうさつ停止ていし 住民じゅうみんらのうったえを受理じゅり落札らくさつした中国ちゅうごくBYDに痛手いたで”. 東洋とうよう経済けいざいオンライン (2022ねん1がつ27にち). 2022ねん9がつ6にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

座標ざひょう: 南緯なんい2330ふん 西経せいけい6815ふん / 南緯なんい23.500 西経せいけい68.250 / -23.500; -68.250