アダム・ユゼフ・ポトツキ

アダム・ユゼフ・ポトツキ Adam Józef Potocki
出生しゅっしょう	(1822-02-24) 1822年ねん2月がつ24日にち オーストリア帝国ていこく ガリツィア・ロドメリア王国おうこく、ランツフート
死去しきょ	(1872-06-15) 1872年ねん6月15日にち（50歳さい没ぼつ） オーストリア＝ハンガリー帝国ていこく、クシェショヴィツェ
配偶はいぐう者しゃ	カタジナ・ブラニツカ
子女しじょ	アルトゥル・ヴワディスワフ アンジェイ・カジミェシ
家名かめい	ポトツキ家か
父親ちちおや	アルトゥル・スタニスワフ・ポトツキ
母親ははおや	ゾフィア・ブラニツカ

アダム・ユゼフ・マテウシュ・ポトツキ（Adam Józef Mateusz Potocki, 1822年ねん2月がつ24日にち - 1872年ねん6月15日にち）は、オーストリア領りょうガリツィアのポーランド人じん貴族きぞく、政治せいじ家か。伯爵はくしゃく。

生涯しょうがい

アルトゥル・スタニスワフ・ポトツキ伯爵はくしゃくとその妻つまのゾフィア・ブラニツカ伯爵はくしゃく夫人ふじん（1790年ねん - 1879年ねん）の間あいだの三男さんなんとしてガリツィア・ロドメリア王国おうこくランツフート（現げん：ポトカルパチェ県けんワンツト）に生うまれた。父方ちちかたの祖父そふは小説しょうせつ家かのヤン・ポトツキ、母方ははかたの祖父そふはヘトマンのフランチシェク・クサヴェリ・ブラニツキ、同年どうねんの従兄じゅうけいはツィスライタニエン首相しゅしょうを務つとめたアルフレト・ユゼフ・ポトツキである。ウィーン大学だいがく、エディンバラ大学だいがく（1839年ねん/1840年ねん）、ベルリン大学だいがく（1841年ねん）で学まなんだ。

1846年ねんのクラクフ自由じゆう市しがオーストリア帝国ていこくに併合へいごうされる際さいはこれに反対はんたいし、1848年ねんに帝国ていこく議会ぎかい議員ぎいんとなる。1848年ねん革命かくめい終息しゅうそく後ごに民族みんぞく主義しゅぎ抑圧よくあつの風潮ふうちょうが高たかまる中なか、1851年ねんに国家こっか反逆はんぎゃく罪ざいに問とわれて禁錮きんこ6年ねんを宣告せんこくされたが、翌よく1852年ねんに恩赦おんしゃを受うけた。1861年ねんにはガリツィア領りょう邦くに議会ぎかい議員ぎいんおよび帝国ていこく議会ぎかい議員ぎいん（復帰ふっき）となった。ポトツキは1860年ねんの政治せいじ混乱こんらん期きには中央ちゅうおう集権しゅうけん体制たいせいを固守こしゅするドイツ人じん勢力せいりょくや、アントン・フォン・シュマーリング内相ないしょうの政策せいさくを批判ひはんし、1863年ねんの民族みんぞく反乱はんらん（1月蜂起ほうき）に際さいしては、オーストリア政府せいふのポーランド人じんに対たいする中立ちゅうりつ姿勢しせいを強つよく非難ひなんした。ハプスブルク家かの皇帝こうていの下したでガリツィアが自治じち権けんを享受きょうじゅできる連邦れんぽう制せいの導入どうにゅうを基本きほん政策せいさくとして掲かかげていたが、一方いっぽうで同おなじ西にしスラヴ系けいのチェコ人じんには強つよい共感きょうかんを覚おぼえていた。

ポトツキは内政ないせい面めんでは典型てんけい的てきなポーランド人じん封建ほうけん領主りょうしゅであり、ガリツィアの大だい農場のうじょうの産業さんぎょう化かを推進すいしんし、クラクフ農業のうぎょう経営けいえい者しゃ協会きょうかいの会長かいちょうを務つとめ、地域ちいき住民じゅうみんや農民のうみんに惜おしみない慈善じぜん活動かつどうを行おこなっていた。1848年ねんに発刊はっかんされた新聞しんぶん『時間じかん』（Czas）の共同きょうどう発行はっこう人じんとなった。1872年ねんに創設そうせつされたクラクフ・アカデミー（Polska Akademia Umiejętności）にも尽力じんりょくした。クシェショヴィツェにて没ぼつ。

1847年ねんに結婚けっこんした母方ははかたの従妹じゅうまいカタジナ・ブラニツカ伯爵はくしゃく夫人ふじん（1825年ねん - 1907年ねん）との間あいだに2男なん5女じょをもうけた。長男ちょうなんのアルトゥル・ヴワディスワフ・ポトツキ（1850年ねん - 1890年ねん）、次男じなんのアンジェイ・カジミェシュ・ポトツキ（1861年ねん - 1908年ねん）も父ちちと同様どうように政治せいじ家かになった。

参考さんこう文献ぶんけん

• Potocki, Adam Gf. (1822-1872). In: Österreichisches Biographisches Lexikon 1815–1950 (ÖBL). Band 8, Verlag der Österreichischen Akademie der Wissenschaften, Wien 1983, ISBN 3-7001-0187-2, S. 229.