アラスデア・マッキンタイア

アラスデア・マッキンタイア

アラスデア・マッキンタイア（Alasdair MacIntyre [ˈæləstər ˈmækɪnˌtaɪər]、1929年ねん1月がつ12日にち - ）は、スコットランド・グラスゴー出身しゅっしんの哲学てつがく者しゃ。ノートルダム大学だいがく教授きょうじゅ（2005年ねん現在げんざい）。徳とく倫理りんり学がくの主要しゅような唱道しょうどう者しゃの一人ひとり。

同どう時代じだいの英語えいご圏けんの哲学てつがく者しゃが論理ろんり的てき、分析ぶんせき的てき、あるいは科学かがく的てきな基礎きそから問題もんだいに取とり組くんだのと対照たいしょう的てきに、マッキンタイアは論争ろんそうが絶たえない複雑ふくざつな倫理りんり学がくや思想しそう史し、実践じっせん理性りせい、アリストテレス、トマス・アクィナスの思想しそうの諸しょ問題もんだいを巧たくみに整理せいりしてシンプルな叙述じょじゅつ形式けいしきで提示ていじすることから、哲学てつがく研究けんきゅう者しゃから一般いっぱん読者どくしゃに至いたるまで広ひろく評価ひょうかされている。

チャールズ・テイラー、マイケル・サンデル、マイケル・ウォルツァーらと共ともにコミュニタリアニズム（共同きょうどう体たい主義しゅぎ）の旗手きしゅと目めされているが、マッキンタイアも彼かれらと同様どうように自身じしんをコミュニタリアンとして規定きていされることを嫌きらっており、トマス主義しゅぎ的てきアリストテレス主義しゅぎ者しゃを自称じしょうする。

著書ちょしょ

単たん著ちょ

• Marxism: An Interpretation, London: SCM Press, 1953.
• Difficulties in Christian Belief, London: SCM Press, 1959.
  • 間瀬ませ啓あきら允まこと訳わけ、『宗教しゅうきょう言語げんごの哲学てつがく的てき分析ぶんせき――キリスト教きりすときょう的てき信念しんねんの諸しょ困難こんなん』（理想りそう社しゃ, 1970年ねん）
• A Short History of Ethics, New York: Macmillan, 1966, 2nd Edition, 1998.
  • 深谷ふかや昭三しょうぞう訳わけ『西洋せいよう倫理りんり学がく史し』（以文社しゃ, 1986年ねん）
  • 菅かん豊彦とよひこ訳わけ『西洋せいよう倫理りんり思想しそう史し（上うえ）』（九州大学きゅうしゅうだいがく出版しゅっぱん会かい, 1985年ねん）
  • 井上いのうえ義彦よしひこ訳わけ『西洋せいよう倫理りんり思想しそう史し（下した）』（九州大学きゅうしゅうだいがく出版しゅっぱん会かい, 1986年ねん）
• Marxism and Christianity, New York: Schocken Books, 1968.
• Marcuse, London: Fontana, 1970.
  • 金森かなもり誠まこと也訳わけ『マルクーゼ』（現代げんだいの思想家しそうか：新潮社しんちょうしゃ, 1971年ねん）
• Against the Self-Images of the Age: Essays on Ideology and Philosophy, London: Duckworth, 1971.
• After Virtue: A Study in Moral Theory, Notre Dame: University of Notre Dame Press, 1981, 2nd Edition, 1984, 3rd Edition, 2007.
  • 篠崎しのざき榮さかえ訳わけ『美徳びとくなき時代じだい』（みすず書房しょぼう, 1993年ねん、新装しんそう版ばん2021年ねん）
• Whose Justice? Which Rationality?, Notre Dame: University of Notre Dame Press, 1988.
• Three Rival Versions of Moral Enquiry: Encyclopaedia, Genealogy, and Tradition, Notre Dame: University of Notre Dame University Press, 1990.
• Dependent Rational Animals: Why Human Beings Need the Virtues, Open Court Publishing Company, 1999.
  • 高島たかしま和哉かずや訳わけ『依存いぞん的てきな理性りせい的てき動物どうぶつ: ヒトにはなぜ徳とくが必要ひつようか』（法政大学ほうせいだいがく出版しゅっぱん局きょく, 2018年ねん）

編著へんちょ

• (edited with Antony Flew). New Essays in Philosophical Theology, Lonon: SCM Press, 1955.
• (with Paul Ricoeur). The Religious Significance of Atheism, New York: Columbia University Press, 1969.
• (edited with Stanley Hauerwas). Revisions: Changing Perspectives in Moral Philosophy, Notre Dame: University of Notre Dame Press, 1983.
• (edited by Anthony Rudd and John Davenport, with replies with Philip L. Quinn). Kierkegaard After Macintyre: Essays on Freedom, Narrative, and Virtue, Chicago: Open Court, 2001.

関連かんれん項目こうもく

• 共同きょうどう体たい主義しゅぎ