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オビツボディ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
オビツボディの組立くみたて過程かてい

オビツボディとは、オビツ製作所せいさくしょ製造せいぞう販売はんばいおこなっている人形にんぎょうもとたいである。

概要がいよう

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オビツ製作所せいさくしょ独自どくじ開発かいはつ製造せいぞうしているもとたいのことを「オビツボディ」とぶ。もとたいサイズの豊富ほうふさとメンテナンスの容易たやすさが特徴とくちょうである。ボークスとほぼどう時期じきに1/6スケールのもとたい販売はんばい開始かいししており、他社たしゃのブランドに提供ていきょうしている。

オビツボディ登場とうじょう以前いぜんジェニーもとたいとして使つか場合ばあいおおかったが、オビツボディ登場とうじょう以後いごどう製品せいひんもちいられるケースがおおくなった。基本きほんてきもとたい他社たしゃOEM供給きょうきゅうしているが、自社じしゃブランドのドールも販売はんばいしている。「アゾンインターナショナル」の直売ちょくばいてん自社じしゃのホームページなどでもとたいパーツの単品たんぴんりをしているため、まんいち破損はそんした場合ばあいでも容易ようい交換こうかんすることができる。

オビツボディはデッサンようもとたいとして「デリータ・ドール」が発売はつばいされているため、画材がざいてんでもかけることがおおい。

特徴とくちょう

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1/6スケールもとたい

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OBITSU 27 W SBH:27cm女性じょせいもとたいソフトタイプ(くびのアダプターパーツをのぞいた状態じょうたい

現在げんざいもとたいは1/6スケール相当そうとうのものが6種類しゅるい(21、22、23、24、25、27cm)があり、21.23.25cmをのぞくそれぞれに、男性だんせい女性じょせいようもとたい用意よういされている。

27cm女性じょせいもとたいむね腹部ふくぶがソフトタイプのものとABSせいのノーマルタイプが用意よういされており、22~27cm女性じょせいもとたいにはむね腰部ようぶまでをソフトタイプにしたものもある。かくソフトタイプの胸部きょうぶはS・M・Lサイズからえらことができる。後発こうはつの22と24cmはソフトタイプのみ。22と24は完全かんぜん新規しんきもとたいのため、ボディのバランスが若干じゃっかんことなっている。

表情ひょうじょういた数種類すうしゅるいひらしゅしゅにぎしゅどうこりしており、もとたいだけで様々さまざま表情ひょうじょうをつけることができる。べつ表情ひょうじょうハンドも別売べつうりで発売はつばい。 オプションのヘッドも豊富ほうふで、植毛しょくもうヘッドやドールアイを仕込しこことができるようヘッドなどが販売はんばいされている。ヘッドアダプタが数種類すうしゅるい付属ふぞくし、規格きかくことなるヘッドにも対応たいおうする。 あしうらマグネット内蔵ないぞうされており、スチールの台座だいざうえたせることができる。

はだいろは「ナチュラル」とそれよりもしろい「ホワイティ」、ドルフィードリームのセミホワイトにちか色合いろあいの「スーパーホワイティ[注釈ちゅうしゃく 1]の3種類しゅるい(オビツ60なども同様どうよう[注釈ちゅうしゃく 2]

1/3スケール相当そうとうもとたいとして、「オビツ60」がある。これは男性だんせいボディこそ発売はつばいされていないものの、男性だんせいよう胸部きょうぶパーツが発売はつばいされており、交換こうかんすることで男性だんせいボディとして使用しようすることができる。腰部ようぶパーツについてはオビツ55の腰部ようぶ使用しようすることで再現さいげん可能かのう女性じょせい胸部きょうぶパーツもS・M・Lサイズが用意よういされており、パーツりもされている。

ドルフィー・ドリーム(DD)もとたい同様どうようABS樹脂じゅしポリアセタール(POM)をわせた可動かどうフレームにポリ塩化えんかビニル(PVC)せい外皮がいひかぶせた仕様しようであり、ひじひざじゅう関節かんせつになっている初期しょきのタイプと球体きゅうたい関節かんせつ後期こうきタイプがある。こし通常つうじょうタイプとソフトタイプが存在そんざいする(球体きゅうたい関節かんせつタイプはソフトタイプのみ)。また、あしうらにマグネットが内蔵ないぞうしており、スチールせい台座だいざ支柱しちゅうなしでつことができる[注釈ちゅうしゃく 3]

オビツ60は別売べつうりのハンドを使つかうことで「にぎしゅ」「」などの表現ひょうげんができる。ただしDDにくらべて種類しゅるいすくないため、DDのオプションハンドを流用りゅうようするユーザーもおおい。ヘッドはDD同様どうようおおくの種類しゅるいがあり、自社じしゃ他社たしゃウィッグにも対応たいおうする。また、ドールアイも自社じしゃせいのものが販売はんばいされており、それを固定こていするためのオリジナルアイホルダーもある。

オビツ60の欠点けってんとしてウイッグやふくからのいろうつりがげられる。これは外皮がいひにPVCを使つかっているためで、長時間ちょうじかんたままでいるとウイッグやぬの色素しきそがPVCにみこみ、のこってしまう。内部ないぶまでみこんでいるため研磨けんまでの除去じょきょ不可能ふかのうであり[注釈ちゅうしゃく 4]、パーツごとの交換こうかん必要ひつようになる。いろうつりの対処たいしょほう頻繁ひんぱんえをすることや、いろうつりする箇所かしょをビニールなどでつつことふせことができる。いろうつりを除去じょきょするリムーバーも発売はつばいしているが、浸食しんしょく度合どあいがおおきいと完全かんぜん除去じょきょできない可能かのうせいがある。

きゅうボディではくび可動かどうせまく、保持ほじよわいという欠点けってんがあったが、改良かいりょうがたくびジョイントパーツではくび保持ほじ可動かどう見直みなおされている。ただしスプリングで固定こていされているため、交換こうかんにはヘッドをあたためるかジョイントを分解ぶんかいするなどの作業さぎょう必要ひつようとなる。

最近さいきんはオビツ50を中心ちゅうしん展開てんかいしているため、オビツ60をもとたいとしたドールのリリースはおこなわれていないが、パーツ単位たんい生産せいさんおこなわれている。

オビツ55、50

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2007ねんまつ男性だんせいようもとたいとして「オビツ55」が発売はつばいされた。このもとたいはオビツ60のボディバランスや可動かどう範囲はんいなどを見直みなおし、より人間にんげんらしいプロポーションを追究ついきゅうしている。女性じょせいようもとたいである「オビツ50」も2009ねん3がつ発売はつばい開始かいしした。バリエーションとして、ももずね短縮たんしゅくした「オビツ48」や、オビツ50をもとにしたもとたいvmf50[注釈ちゅうしゃく 5]などが販売はんばいされている。オビツ60をふくむ60cmドールのヘッドを流用りゅうようすること可能かのうで、パーツ単位たんいでの発売はつばいおこなわれている。

オビツ60やドルフィー・ドリームの場合ばあいふくせたのちのバランスを重点じゅうてんにおいていたのにたいし、オビツ55・50はうであしながさを調節ちょうせつし、もとたい状態じょうたいでも人間にんげんらしいバランスに仕上しあげている。オビツ55は基本きほんてきにオビツ60とおなじパーツ構成こうせい(ただしくび関節かんせつしんタイプに変更へんこうされ、可動かどう範囲はんい拡大かくだいしている)であり、フレーム自体じたいもオビツ60のものを流用りゅうようしているため、オビツ60の発売はつばい終了しゅうりょうとともにオビツ55は販売はんばい停止ていししている(ただし55をボディに採用さいようしたビジュアドールは販売はんばいちゅう)。

オビツ50は完全かんぜん新規しんきとなり、ラインのくずれを最小限さいしょうげんにしたひじひざじゅう関節かんせつかた関節かんせつ前後ぜんご左右さゆう可動かどうするなど、より自然しぜんなポーシングができるようになった。オプションも充実じゅうじつしておりオビツボディのスタンダードとなっている[注釈ちゅうしゃく 6]

なお、オビツ50フレームをベースに独自どくじ外皮がいひ採用さいようサイズしたボディがPARABOXから販売はんばいされている(2021ねん7がつ現在げんざいのラインナップは50cm男子だんし、47cm女子じょし、45cm男女だんじょ、40cm男女だんじょ)。

OBITSU BODY THE DOG

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オビツがあらたに開発かいはつした1/6サイズのいぬがた可動かどうもとたい。ABSの骨格こっかくにPOMの関節かんせつまれており、自由じゆう分解ぶんかいえができるようになっている。また、頭部とうぶえて、べつ種類しゅるいいぬつくることも可能かのうである。2009ねん3がつ現在げんざいいろはブラックとホワイト、クリアーの3しゅ発売はつばいされている[注釈ちゅうしゃく 7]。蓄光バージョンも限定げんてい発売はつばいもとたいにかぶせる外皮がいひ発売はつばい予定よていされていたが、発売はつばいされていない。

オリジナルモデル

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オビツボディは他社たしゃのキャラクタードールのもとたいとしても販売はんばいしているが、自社じしゃオリジナルのドールも数種類すうしゅるい販売はんばいしている。それぞれ1/6(27cm)、60cm、50cmサイズのドールがあるが、生産せいさんすうかぎられており、販売はんばい終了しゅうりょうしたモデルもある。

初期しょきおもに27cmサイズのオリジナルドールを発売はつばいしていたが、オビツ60の球状きゅうじょう関節かんせつモデル発売はつばいさいにオリジナルドール『ゆな』を発売はつばい本格ほんかくてき自社じしゃ生産せいさんモデルの販売はんばい開始かいしした。『ゆな』自体じたいは60cmドールとしてはオーソドックスなつくりとなっており、頭部とうぶもドールらしい造形ぞうけいくせのないモデルとなっている。現在げんざい『ゆな』は生産せいさん終了しゅうりょうしており、入手にゅうしゅ困難こんなんである。

オビツ50もとたい発売はつばい先行せんこうして、オビツ50オリジナルモデル『MIZUKI』の販売はんばい開始かいしされ、ワンダーフェスティバル約分やくぶんだい1・2出荷しゅっかぶん発売はつばいされた。その一般いっぱん販売はんばいぶんが4がつ23にち発売はつばいしたがそののうちにられ、5月12にち~19にち受付うけつけ生産せいさんというかたち予約よやくをとった[注釈ちゅうしゃく 8]

「MIZUKI」につづいて、オビツ50オリジナルモデルだい2だんとして『MIKADUKI』の予約よやく開始かいしされた。『MIKADUKI』はウェブサイトじょう受付うけつけ注文ちゅうもんのみで会場かいじょうでの受付うけつけはされなかった。そのため、注文ちゅうもんすう予想よそうおおきく上回うわまわり、2008ねん12月発売はつばい予定よていだったのが2がつ延期えんきされた。その予備よびぶんとキャンセルぶん抽選ちゅうせん販売はんばいし、販売はんばい終了しゅうりょうした。それ以降いこうもオリジナルモデルの限定げんてい生産せいさん随時ずいじっている。

2009ねん6がつ19にち~29にちに65cmドール『シルビア』の予約よやく開始かいしされた。シルビアはいままでの1/3ドールよりも球体きゅうたい人形にんぎょうりのプロポーションをしており、かおもより人形にんぎょうきな造形ぞうけいとなっている。65cmもとたいもシルビアよう製作せいさくしたものである[注釈ちゅうしゃく 9]

オビツ150

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全高ぜんこう150cmの1/1サイズモデルで、実際じっさい人間にんげんちかいプロポーションとなっている。基本きほんてきに1/3もとたい同様どうようフレームにビニールせい軟質なんしつ外皮がいひをかぶせているが、フレームが強度きょうどたか専用せんようのものとなり、かなりの剛性ごうせい仕様しようとなった。手指しゅしは5ほんともワイヤーが内蔵ないぞうされ、人間にんげんおな可動かどう再現さいげんしている(ものたせることも可能かのう)。ヘッドはアニメ調ちょう造形ぞうけいタイプと一般いっぱん人形にんぎょうちか造形ぞうけいのタイプを用意ようい人間にんげんよう衣類いるいくつ、ウィッグの着用ちゃくよう可能かのう

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ オビツショップ限定げんてい現在げんざいのところオビツ50のみ。
  2. ^ ナチュラルは以前いぜんあかみがつよいろだったが現在げんざい販売はんばいされている製品せいひんうすめの肌色はだいろ変更へんこうされている。
  3. ^ ただしくつかせると磁力じりょくよわくなり、たせることができなくなる。それをおぎなうためにマグネットが内蔵ないぞうされているくつ発売はつばいされている。
  4. ^ 初期しょき段階だんかいなら研磨けんまとせることがある。
  5. ^ やまとより発売はつばいしていたもとたい全身ぜんしん外皮がいひにメリハリがあり、よりたかいリアリティを追究ついきゅうしている。やまと倒産とうさんクアラントットからそのもとたい使用しようしたドールが発売はつばいされている。
  6. ^ 2019ねん現在げんざいでもロングセラーの商品しょうひんだが随時ずいじ改良かいりょうをされているため、初期しょきのものと現在げんざいのものとでは若干じゃっかん仕様しようことなる。ただしジョイント自体じたいおなじなため交換こうかん可能かのう
  7. ^ てキットも会場かいじょう限定げんてい発売はつばいされたのち通販つうはん一部いちぶ店頭てんとう販売はんばいしている。
  8. ^ ホームページでは予備よびぶんとキャンセルぶん販売はんばいして生産せいさん終了しゅうりょうする予定よてい発表はっぴょうされていたが在庫ざいこれとなったため、抽選ちゅうせん販売はんばいされないまま生産せいさん終了しゅうりょうした。
  9. ^ ただし65cmもとたい自体じたい発売はつばいしている。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • ひつ 三郎さぶろう; 矢野やの 修一しゅういちしん技術ぎじゅつしん製品せいひん開発かいはつ事例じれいインタビュー CTO技術ぎじゅつ開発かいはつリスクマネジメント "けい"市場いちば席巻せっけんする人形にんぎょうもとたい製造せいぞう技術ぎじゅつ 株式会社かぶしきがいしゃオビツ製作所せいさくしょ独自どくじ開発かいはつ製品せいひん「オビツボディ」」『Business risk management』だい21かんだい3ごう、ビジネスリスク経営けいえい研究所けんきゅうじょ、36-39ぺーじ、2006ねん3がつ 
  • しゃはこの商品しょうひんだけでってます!! (だい6かい)オビツ製作所せいさくしょのフィギュアボディ」『ビジネスアスキー』だい33かんだい4ごう、アスキー・メディアワークス、112-115ぺーじ、2009ねん4がつ 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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