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クルムホルン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
プレトリウス『音楽おんがく大全たいぜん(シンタグマ・ムジクム)』だい2かん (1619)にみえるクルムホルン
現代げんだいのキーづけFかんアルト・クルムホルン
Fかんアルト・クルムホルンのダブルリード

クルムホルンえい: crumhorn)はふる木管もっかん楽器がっきのひとつである。ルネサンスにはポピュラーな楽器がっきであった。20世紀せいきには、古楽こがくへの関心かんしん復活ふっかつとともにふたたびクルムホルンが演奏えんそうされるようになった。

その名前なまえは「がったホルン(角笛つのぶえ)」を意味いみするドイツKrumhornKrummhorn またはKrumphornともつづられる)に由来ゆらいする。 このKrumは「曲線きょくせん」を意味いみする英語えいごcrump関連かんれんがあり、現代げんだい英語えいごcrumpled(ねじがった)やcrumpetまるいケーキ)にがれている。

クルムホルンはリードがキャップでおおわれた楽器がっきである。その構造こうぞうバグパイプのチャンター(主唱しゅしょうかん)にている。ながかん一方いっぽうはしにある歌口うたぐちのキャップのなかに、ダブルリードけてあり、歌口うたぐちのキャップにいきんでおとす。おとだかかん沿ってけられたゆびあな開閉かいへいして変化へんかさせる。クルムホルンのもっとも特異とくいてんはその形状けいじょうである。はしうえかってえがいてがっており、そのためにこの楽器がっきはバナナのようなかたち、よりひらたくえばアルファベットのJの文字もじかたちをしている。

クルムホルンはおおきなビーというおとす。音域おんいきせまく、通常つうじょうちょう9範囲はんいである。理論りろんてきにはリードをオーバーブロウすることによって基音きおんより12たかおとすことが出来できるが、リードをくちびるにくわえていないためにこれは非常ひじょうむずかしく、現実げんじつにはすべての演奏えんそう基音きおん範囲はんいおこなわれる。いくつかのおおきな楽器がっきでは、ゆびあな追加ついかしたり、スライドをもうけたり、いき圧力あつりょくげんじたりすることによって音域おんいき下方かほう拡張かくちょうすることもある。現代げんだいのクルムホルンは、ふたつのキーによって音域おんいき上方かみがた拡張かくちょうして11としている。クルムホルンはクロス・フィンガリングによって、最低さいていおんたん2じょうおと以外いがい半音はんおんかい演奏えんそうすることが出来できる。こうした音域おんいき制限せいげんのために、クルムホルンの音楽おんがくは、ことなる音域おんいきことなるサイズの楽器がっきのグループによって演奏えんそうされることが一般いっぱんてきである。こうしたグループは、クルムホルン・コンソートとばれている。クルムホルンはルネサンスほかおおくの楽器がっき同様どうよう声楽せいがく四重唱しじゅうしょうれいにならってソプラノ・アルト・テナー・バスの4しゅ構成こうせいされた。時折ときおりはさらに音域おんいきたかい、あるいはひく楽器がっきつくられたが、上記じょうきの4しゅにくわえて長続ながつづきしたのはコントラバスのみであった。ルネサンスほかおおくの木管もっかん楽器がっき同様どうよう、CかんとFかん楽器がっきがもっともながつくられつづけた。

サイズ 音域おんいき括弧かっこない現代げんだいのクルムホルン)
ソプラノ C4(中央ちゅうおう), D4–D5 (–F5)
アルト F3(中央ちゅうおうハの5), G3–F4 (–B4)
テナー C3(中央ちゅうおうハの1オクターブ),D3–D4 (–F4)
バス F2(中央ちゅうおうハの1オクターブと5),G2–F3 (–B3)
コントラバス C2(中央ちゅうおうハの2オクターブ),D2–D3 (–F3)

ヨハン・ヘルマン・シャインは、1617ねんきょくしゅう音楽おんがく饗宴きょうえん(Banchetto Musicale)』のなかに、クルムホルンのための「4こえのパドゥアーナ(padouana à 4)」を収録しゅうろくしている。ミヒャエル・プレトリウスみずからのいくつかの宗教しゅうきょう声楽せいがくきょくなかで、トロンボーンダルシアンあるいはその楽器がっきわりにクルムホルンを使用しようすることも可能かのうであるとしるしている。アントニー・ホルボーン作品さくひんのいくつかは、クルムホルンでの演奏えんそうてきしている。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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