サビハ・ギョクチェン

サビハ・ギョクチェン Sabiha Gökçen
軍服ぐんぷく姿すがたのサビハ・ギョクチェン
生誕せいたん	1913年ねん ブルサ
死没しぼつ	(2001-03-22) 2001年ねん3月22日にち（88歳さい没ぼつ） イスタンブール
所属しょぞく組織そしき	トルコ空軍くうぐん
軍ぐん歴れき	1937年ねん
指揮しき

ブレゲー 19の前まえで爆ばく弾だんを抱かかえて立たつサビハ・ギョクチェン

サビハ・ギョクチェン（Sabiha Gökçen 、1913年ねん3月22日にち - 2001年ねん3月22日にち）は、トルコの女性じょせい飛行ひこう士し。世界せかい初はつの女性じょせい戦闘せんとう機きパイロットでもある。

経歴けいれき

サビハ・ギョクチェンは1913年ねんブルサにて生うまれた。デルスィム出身しゅっしんのアルメニア人じんという説せつもある。1925年ねんにムスタファ・ケマル・アタテュルクがブルサを訪問ほうもんした際さい、当時とうじ12歳さいであったサビハはアタテュルクにボーディングスクールで学まなびたい旨むねを申もうし出でる許ゆるしを請こうた。彼女かのじょの申もうし出でと貧まずしい生活せいかつ環境かんきょうを知しったアタテュルクは自みずからの8番目ばんめの養子ようしとすることを決きめ、サビハの兄弟きょうだいに彼女かのじょを養子ようしとしてアンカラのチャンカヤ宮殿きゅうでんに住すまわせ、その時ときは他たの養子ようしとともに暮くらすことになることを了承りょうしょうさせた。サビハはチャンカヤの小学校しょうがっこうに入学にゅうがくし、その後ごイスタンブールのユスキュダル・アメリカン・アカデミーに入学にゅうがくした。

1934年ねんに創そう姓せい法ほうが制定せいていされたことに伴ともない、「空そら」を意味いみするギョクチェン姓せいを名乗なのった。しかし、この当時とうじはまだ飛行ひこう家かではなかった。

アタテュルクは航空機こうくうきの重要じゅうよう性せいと活用かつように注目ちゅうもくし、1925年ねんにトルコ航空こうくう協会きょうかいを設立せつりつした。1935年ねん5月がつ5日にち、アタテュルクはサビハを伴ともないテュルクシュ航空こうくう学校がっこうの開校かいこう式典しきてんに出向でむいた。そこで外国がいこくから導入どうにゅうされたグライダーやパラシュートに強つよく惹ひかれ、アタテュルクは航空こうくう学校がっこう校長こうちょうのフアト・ブルカにサビハを女性じょせい初はつの訓練くんれん生せいにするよう指導しどうした。彼女かのじょはスカイダイバーになるはずだったが、操縦そうじゅうにより強つよく興味きょうみを抱だいたので航空機こうくうき免許めんきょを取得しゅとくし、グライダーと航空機こうくうきのより高度こうどな訓練くんれんのためにソビエト連邦れんぽうに留学りゅうがくした。しかし、姉あねのゼフラが死去しきょしたためトルコに帰国きこくした。

1936年ねん始はじめ、最初さいしょの女性じょせい軍用ぐんよう機きパイロットとなるためにアタテュルクは彼女かのじょに空軍くうぐん士官しかん学校がっこうに入学にゅうがくするよう迫せまった。彼女かのじょはエスキシェヒルの第だい一いち航空こうくう旅団りょだんで爆撃ばくげき機きと戦闘せんとう機きの操縦そうじゅう技術ぎじゅつを磨みがき、1937年ねんにはエえーゲ海げかいとトラキアでの演習えんしゅうに参加さんかした。同年どうねんに発生はっせいしたデルシムの反乱はんらんで初はじめて実戦じっせんに参加さんかし、トルコ初はつの女性じょせい戦闘せんとう機きパイロットになった。参謀さんぼう部ぶの報告ほうこくでは逃亡とうぼうする50人にんの山賊さんぞくに50kg爆ばく弾だんを投下とうかし、重大じゅうだいな損害そんがいを与あたえたと言及げんきゅうされている。トルコ空軍くうぐんでの勤務きんむの間あいだ、22機種きしゅの航空機こうくうきに8000時間じかん以上いじょう乗務じょうむし、32時じ戦闘せんとう及および爆ばく撃げき任務にんむに従事じゅうじした。

1938年ねんには5日間にちかんでバルカン諸国しょこくを周遊しゅうゆうし、各地かくちで大だい歓迎かんげいを受うけた。後のちにテュルクシュ航空こうくう学校がっこうのチーフトレーナーとして1955年ねんまで勤務きんむし、またトルコ航空こうくう協会きょうかいの理事りじになった。チーフトレーナーとして、4人にんの女性じょせいパイロットを育成いくせい指導しどうしている。

イスタンブールのペンディク地区ちくには彼女かのじょの名なを冠かんしたサビハ・ギョクチェン国際こくさい空港くうこうがある。