タルーラ 〜彼女かのじょたちの事情じじょう〜

タルーラ 〜彼女かのじょたちの事情じじょう〜
Tallulah
監督かんとく	シアン・ヘダー
脚本きゃくほん	シアン・ヘダー
製作せいさく	ヘザー・レイ クリス・コロンバス トッド・トレイナ ラッセル・レヴィン
製作せいさく総そう指揮しき	エリオット・ペイジ デヴィッド・ニューサム エレノア・コロンバス マーク・バートン クリス・リットン
出演しゅつえん者しゃ	エリオット・ペイジ アリソン・ジャネイ タミー・ブランチャード エヴァン・ジョニカイト
音楽おんがく	マイケル・ブルック
撮影さつえい	パウラ・ウイドブロ
編集へんしゅう	ダーリン・ナヴァロ
製作せいさく会社かいしゃ	ルート・ワン・エンターテインメント オーシャン・ブルー・エンターテインメント
配給はいきゅう	Netflix
公開こうかい	2016年ねん7月がつ29日にち
上映じょうえい時間じかん	111分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
製作せいさく費ひ	$6,000,000

『タルーラ 〜彼女かのじょたちの事情じじょう〜』（原題げんだい:Tallulah）は2016年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのドラマ映画えいがである。監督かんとくはシアン・ヘダー、主演しゅえんはエリオット・ペイジとアリソン・ジャネイが務つとめた。劇場げきじょう公開こうかいはされずNetflixによって世界せかい各国かっこくで配信はいしんされた。

ストーリー

その日ひ暮くらしをしながら自動車じどうしゃでアメリカ各地かくちを動うごき回まわっていたタルーラ（ルー）とニコはクレジットカードを盗ぬすむことに成功せいこうした。ニコが「もう実家じっかに帰かえろうと思おもう」と言いい出だしたので、ルーは困惑こんわくして「このライフスタイルを変かえるつもりはない」と言いった。翌朝よくあさ、ニコがさよならも言いわずに姿すがたを消けしたため、ルーは憤慨ふんがいした。何なにとしてでもニコを見みつけ出だすという決意けついを固かためたルーは、ニコの母親ははおやであるマーゴが暮くらすニューヨークへと急行きゅうこうした。しかし、マーゴは「ここ2年ねん、ニコと連絡れんらくが取とれない」と言いうばかりで、ニコの居場所いばしょに関かんする情報じょうほうは何なにも持もっていないようだった。

行いく当あてもないルーは金目かねめのものを盗ぬすむべく近ちかくのホテルへと向むかった。ところが、そこで予期よきせぬ事態じたいが発生はっせいした。ルーをベビーシッターと勘違かんちがいしたキャロラインから子守こもりを押おしつけられたのである。キャロラインは自分じぶんの子供こども（マディ）に関心かんしんがないようで、母親ははおやであるという自覚じかくすら有ゆうしていないようだった。キャロラインはそのまま不倫ふりん相手あいてといちゃついていた。「たまにはこういうのもいいか」と思おもったルーはマディを風呂ふろに入いれたり一緒いっしょに遊あそんであげたりした。そこへ、怒いかり狂くるったキャロラインが戻もどってきた。彼女かのじょは不倫ふりん相手あいてが自分じぶんとセックスしようとしないことにブチ切きれていた。キャロラインがやけ酒ざけをあおって意識いしき不明ふめいになったため、ルーは一いち晩ばんマディの面倒めんどうを見みることとなった。翌朝よくあさ、目めを覚さましたキャロラインはマディがいなくなっていることに気付きづいてパニック状態じょうたいに陥おちいり、警察けいさつに電話でんわした。ルーがマディを連つれてホテルに戻もどると、そこに大勢おおぜいの警察官けいさつかんがいたため、ルーは怖こわくなってマーゴのアパートへと逃走とうそうした。マーゴはルーを追おい出だそうとしたが、ルーに「この子こは私わたしとニコの子供こどもです。つまり貴方あなたの孫まごなんですよ」と言いわれたため渋々しぶしぶ2人ふたりを家いえに入いれた。

ルーには知しる由よしもなかったが、マーゴは家庭かてい生活せいかつに問題もんだいを抱かかえていた。夫おっとのスティーヴンがアンドレアスと再婚さいこんするために離婚りこんを迫せまってきたのである。当初とうしょ、2人ふたりを拒絶きょぜつしていたマーゴも、しばらく一緒いっしょに過すごすうちに愛着あいちゃくを抱いだくようになっていた。ルーは誰だれかと深ふかく関係かんけいすることへの恐おそれをマーゴに打うち明あけ、マーゴはそれに共感きょうかんするのだった。ルーは警察けいさつが自分じぶんとマディの行方ゆくえを追おっていることに恐怖きょうふ感かんを抱だいていた。その頃ころ、衰弱すいじゃくしていたキャロラインはソーシャルワーカーと面談めんだんしていた。「なぜ貴方あなたは誘拐ゆうかいされた子供こどもに関心かんしんを持もたず、自分じぶんのことばかり語かたるのですか」と訊きかれて不快ふかいになったキャロラインは、気分きぶん転換てんかんに外出がいしゅつすることにしたが、自分じぶんのクレジットカードが使用しよう不能ふのうになっていることに気きが付ついた。調しらべてみると、夫おっとが勝手かってに解約かいやくしていたのであった。

その日ひ、スティーヴン、アンドレアス、マーゴの3者しゃは話はなし合あいの席せきを設もうけていた。突然とつぜん、何なにを思おもったのかスティーヴンがルーにニコとの関係かんけいについて詰問きつもんし始はじめたため、マーゴがルーを庇かばうこととなった。その勢いきおいでマーゴは「同性愛どうせいあい者しゃだとカミングアウトした貴方あなたは友人ゆうじんたちから励はげましの言葉ことばをかけてもらえた。けれど、私わたしは一人ひとり家かに残のこされ、生活せいかつが変かわったことを半なかば強制きょうせい的てきに受うけ入いれさせられた。苦くるしかったのに誰だれも助たすけてくれなかった。愛あいしていた家族かぞくを失うしなった私わたしを顧かえりみてくれる人ひとなんていなかった。」とスティーヴンにぶちまけるのだった。アパートへ帰かえる途中とちゅう、偶然ぐうぜんにもルーはキャロラインと遭遇そうぐうしてしまうのだった。

キャスト

※括弧かっこ内ないは日本語にほんご吹替

• エリオット・ペイジ - タルーラ（ルー）（山根やまね舞まい）
• アリソン・ジャネイ - マーゴ・ムーニー（一城かずきみゆ希まれ）
• タミー・ブランチャード - キャロライン・フォード（古川ふるかわ玲れい）
• エヴァン・ジョニカイト - ニコ・ムーニー
• デイヴィッド・ザヤス - リチャーズ刑事けいじ
• ジョン・ベンジャミン・ヒッキー - スティーヴン・ムーニー
• ザカリー・クイント - アンドレアス
• ウゾ・アドゥーバ - ルーイザ・キニー刑事けいじ
• フレドリック・レーン - ラッセル・フォード
• エヴァンゲリン・エリス、リリアナ・エリス - マディソン・フォード（マディ）
• フェリックス・ソリス - マニュエル
• その他たの日本語にほんご吹ふき替かえ：笠間かさま淳あつし／楠くすのき見み尚己なおみ／木下きのした浩之ひろゆき／青山あおやま桐子きりこ／神かみ奈延年ねん／野坂のさか尚也なおや／金本かなもと涼すずか輔／岡田おかだ恵めぐみ／中川なかがわ明あきら佳けい／小橋こはし里美さとみ／篠原しのはら孝たかし太朗たろう

日本語にほんご版ばんスタッフ：演出えんしゅつ：工藤くどう美樹みき、翻訳ほんやく：安藤あんどう里絵りえ、制作せいさく：JVCケンウッド・ビデオテック

製作せいさく

本ほん作さくはシアン・ヘダーが2006年ねん5月に発表はっぴょうした短編たんぺん映画えいが『Mother』のスピンオフとして製作せいさくされた映画えいがである。当該とうがい作さくは無責任むせきにんな母親ははおやと一緒いっしょに赤あかん坊ぼうの子守こもりをする羽目はめになったホームレスの女性じょせいを描えがいた作品さくひんであった。短編たんぺん映画えいがを発表はっぴょうした段階だんかいで、ヘダーは本ほん作さくの脚本きゃくほんをすでに書かき終おえていた。

本ほん作さくのストーリーはヘダーがベビーシッターとして勤務きんむしていた頃ころの実体験じつたいけんにインスパイアされたものである。ヘダーはビバリーヒルズのホテルで子守こもりをしていたが、その最中さいちゅう、子供こどもの母親ははおやは不倫ふりんに興きょうじていたのだという。ヘダーはその体験たいけんに関かんして「ホテルから車くるまで自宅じたくに帰かえる途中とちゅう、私わたしはあの子こが不憫ふびんで泣なき続つづけていました。あの子こを私わたしが引ひき取とるべきだったとすら思おもいました」と語かたっている。

2015年ねん5月、エリオット・ペイジとアリソン・ジャネイが本ほん作さくの主演しゅえんを務つとめることになったとの報道ほうどうがあった。同年どうねん6月がつにはニューヨークで主要しゅよう撮影さつえいが始はじまった。

公開こうかい

2016年ねん1月がつ23日にち、本ほん作さくはサンダンス映画えいが祭さいでプレミアを迎むかえた。それに先さきだって、Netflixは本ほん作さくの全ぜん世界せかい配給はいきゅう権けんを購入こうにゅうした。

評価ひょうか

本ほん作さくは批評ひひょう家かから好意こうい的てきに評価ひょうかされており、特とくに主演しゅえん2人にんの演技えんぎは高たかく評価ひょうかされている。映画えいが批評ひひょう集積しゅうせきサイトのRotten Tomatoesには50件けんのレビューがあり、批評ひひょう家か支持しじ率りつは84%、平均へいきん点てんは10点てん満点まんてんで6.8点てんとなっている。サイト側がわによる批評ひひょう家かの要約ようやくは「洞察どうさつに満みちたストーリー、練ねり上あげられたキャラクターたち、才能さいのうある俳優はいゆうたちが『タルーラ 〜彼女かのじょたちの事情じじょう〜』という魅力みりょく的てきな家族かぞくドラマに結実けつじつしている。この作品さくひんはジャンルの垣根かきねを越こえたもので、メロドラマ化かへの誘惑ゆうわくをも乗のり越こえている。」となっている。また、Metacriticには19件けんのレビューがあり、加重かじゅう平均へいきん値ちは63/100となっている。

外部がいぶリンク

• タルーラ 〜彼女かのじょたちの事情じじょう〜 - Netflix
• Tallulah - IMDb（英語えいご）
• Tallulah - Rotten Tomatoes（英語えいご）
• Tallulah - Metacritic（英語えいご）