デレク・パーフィット

デレク・パーフィット

ハーバード大学だいがくにて撮影さつえい
生誕せいたん	(1942-12-11) 1942年ねん12月11日にち 中華民国ちゅうかみんこく四川しせん省しょう成なり都市とし
死没しぼつ	2017年ねん1月がつ1日にち(2017-01-01)（74歳さい没ぼつ） イギリス・オックスフォード
時代じだい	現代げんだい哲学てつがく
地域ちいき	西洋せいよう哲学てつがく
出身しゅっしん校こう	歴史れきし学修がくしゅう士し号ごう
配偶はいぐう者しゃ	ジャネット・ラドクリフ・リチャーズ
学派がくは	分析ぶんせき哲学てつがく
研究けんきゅう分野ぶんや	倫理りんり学がく, 人格じんかくの同一どういつ性せい, 合理ごうり主義しゅぎ, 帰結きけつ主義しゅぎ, 心しんの哲学てつがく
主おもな概念がいねん	R関係かんけい 厭いとわしき結論けつろん 三重みえ理論りろん
影響えいきょうを受うけた人物じんぶつ ヘンリー・シジウィック イマヌエル・カント クリスティン・コースガード ジョン・スチュアート・ミル トマス・ネーゲル
影響えいきょうを与あたえた人物じんぶつ ジョン・コッティンガム サム・ハリス

デレク・パーフィット（Derek Parfit、1942年ねん12月11日にち - 2017年ねん1月がつ1日にち）は、中国ちゅうごく四川しせん省しょう成なり都市とし生うまれのイギリスの哲学てつがく者しゃ。専門せんもん領域りょういきは人格じんかくの同一どういつ性せい、合理ごうり性せい、道徳どうとく。オックスフォおっくすふぉード大学どだいがくのオール・ソウルズ・カレッジのフェロー。ニューヨーク大学だいがく、ハーバード大学だいがく、ラトガース大学だいがくの客員きゃくいん教授きょうじゅも務つとめる。英語えいご圏けんにおける最もっとも独創どくそう的てきな道徳どうとく哲学てつがく者しゃの一人ひとりとも言いわれる。

2017年ねん1月がつ2日にち、パーフィットが前夜ぜんやに亡なくなったというニュースが報ほうじられた。

略歴りゃくれき

デレク・パーフィットは1942年ねんに中国ちゅうごく四川しせん省しょう成なり都市としで、ノーマン・パーフィット（Norman Parfit）とジェシー・パーフィット（Jessie Parfit）の子供こどもとして生うまれた。両親りょうしんともに医者いしゃで、中国ちゅうごくにあるキリスト教きりすときょう系けいの病院びょういんで予防よぼう医学いがくを教おしえるために、イギリスから中国ちゅうごく西部せいぶに引ひっ越こしてきていた。デレクはそこで生うまれた。デレクが生うまれた翌年よくねん、家族かぞくはイギリスに帰かえり、オックスフォードに住すむ。デレクは全寮ぜんりょう制せいの学校がっこうイートン校こうに送おくられる。1961年ねん、オックスフォおっくすふぉード大学どだいがくに進すすみ、近代きんだい史しを学まなぶ。1964年ねんにオックスフォード大学だいがくを卒業そつぎょうした後のち、1965年ねんから1966年ねんまで二に年間ねんかん、ハークネス奨学しょうがく金きん（Harkness Fellowship）を得えて、アメリカに行いく。コロンビア大学ころんびあだいがくとハーバード大学だいがくで学まなぶ。この二に年間ねんかんの間あいだに、歴史れきしを捨すてて哲学てつがくの道みちに進すすむことを決きめる。 その後ごイギリスに戻もどりオックスフォード大学だいがくのオール・ソウルズ・カレッジに勤つとめる。以後いご、2012年ねん現在げんざいまで、オール・ソウルズ・カレッジに勤つとめている。2014年ねんショック賞しょう論理ろんり学がく・哲学てつがく部門ぶもん受賞じゅしょう。

妻つまは哲学てつがく者しゃのジャネット・ラドクリフ・リチャーズ（Janet Radcliffe Richards）。パーフィットが講師こうしを務つとめる講義こうぎに彼女かのじょが参加さんかしたのをきっかけに二に人にんは知しり合あい、結婚けっこんした。

著作ちょさく

• 1964: Eton Microcosm. Edited by Anthony Cheetham and Derek Parfit. London: Sidgwick & Jackson.
• 1971: "Personal Identity". Philosophical Review. vol. 80: 3–27. JSTOR 2184309
• 1979: "Is Common-Sense Morality Self-Defeating?". The Journal of Philosophy, vol. 76, pp. 533–545, October. JSTOR 2025548
• 1984: Reasons and Persons. Oxford: Clarendon Press. ISBN 0-19-824615-3

  森村もりむら進すすむ訳やく『理由りゆうと人格じんかく：非ひ人格じんかく性せいの倫理りんりへ』勁草書房しょぼう、1998年ねん

• 1992: "Against the social discount rate" (with Tyler Cowen), in Peter Laslett & James S. Fishkin (eds.) Justice between age groups and generations, New Haven: Yale University Press, pp. 144–161.
• 1997: "Reasons and Motivation". The Aristotelian Soc. Supp., vol. 77: 99–130. JSTOR 4106956
• 2003: Parfit, Derek (2003). “Justifiability to each person”. Ratio 16 (4): 368–390. doi:10.1046/j.1467-9329.2003.00229.x. http://www.stafforini.com/docs/Parfit%20-%20Justifiability%20to%20each%20person.pdf. 
• 2006: "Normativity", in Russ Shafer-Landau (ed.). Oxford Studies in Metaethics, vol. I. Oxford: Clarendon Press.
• 2011: On What Matters, vols. 1 and 2. Oxford University Press.

  森村もりむら進すすむ訳やく『重要じゅうようなことについて 第だい1巻かん』勁草書房しょぼう、2022年ねん／森村もりむら進すすむ、奥野おくの久美恵くみえ訳やく『重要じゅうようなことについて 第だい2巻かん』勁草書房しょぼう、2022年ねん

• 2017: On What Matters, vol. 3. Oxford University Press.

関連かんれん文献ぶんけん

• Jussi Suikkanen and John Cottingham (Editors), Essays on Derek Parfit's On What Matters (Oxford, Wiley-Blackwell, 2009).
• 森岡もりおか正博まさひろ 「デレク・パーフィットと死しの予よ感かん」 『創そう文ぶん』294号ごう　1988年ねん11月　14-18頁ぺーじ （オンライン・ペーパー）
• 伊勢いせ俊彦としひこ 「道徳どうとくはすべての人ひとのために、だがこの私わたしはこの私わたしでしかなく──『理由りゆうと人格じんかく』を読よむ──」 『唯物ゆいぶつ論ろん研究けんきゅう年報ねんぽう』第だい4号ごう（1999）所収しょしゅう予定よてい （オンライン・ペーパー）
• 坂倉さかくら涼すずか 「【研究けんきゅうノート】パーフィットの一人称いちにんしょうに関かんする問題もんだいについて：Parfit's Problem of First Person 」 千葉大学ちばだいがく人文じんぶん社会しゃかい科学かがく研究けんきゅう, no.20, pp.273-284 (2010) （オンライン・ペーパー）
• 奥野おくの満里子まりこ 「パーフィットの人格じんかくおよび人格じんかく同一どういつ性せいの議論ぎろんについて」 実践じっせん哲学てつがく研究けんきゅう Vol.18, pp.21-39 (1995) （オンライン・ペーパー）

外部がいぶリンク

• Derek Parfit - All Souls College, Oxford - オックスフォード大学だいがくにあるパーフィットの紹介しょうかいページ（英語えいご）
• Derek Parfit. パーフィットの著作ちょさくリスト・PDFへのリンク・関連かんれんサイトなど（英語えいご）
• Parfit's Climbing the Mountain reading group on PEA Soup（英語えいご）
• パーフィットにおける人格じんかくの還元かんげん主義しゅぎと配分はいぶん的てき正義せいぎ by 鶴田つるた尚美なおみ