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バンカー (ゴルフ)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

バンカーbunker)とは、ゴルフコース形成けいせいするいち要素ようそで、ウォーターハザードならぶハザードにぞくする。かたちおおきさはまちまちであるが、すなたされている。たいていの場合ばあい周囲しゅうい地面じめんよりすうじゅうセンチメートルほどくぼんでいる。

バンカーによる影響えいきょう

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バンカー

バンカーはハザードにぞくするが、ウォーターハザードとことなり、打球だきゅうをバンカーにんだ場合ばあいでも救済きゅうさい措置そちはない。バンカーからよくたますのはきわめて困難こんなんであり、スコアを悪化あっかさせる要因よういんとなる。とくに、乾燥かんそうするぶし気候きこうたいでのバンカーのすなかわいてさらさらになっており、そのようなさいにバンカーにまれたボールはすなふかまってしまい、ショットでことがいっそうむずかしくなる。

ガードバンカーguard bunker)グリーンのまわりにあり、グリーンからこぼれちたボールをアウトオブバウンズにいたらせない目的もくてきのバンカー。

フェアウェイバンカーfairway bunkerフェアウェイ途中とちゅうにあり、おおくはティーショットむずかしくさせるためのバンカー。

バンカーからの脱出だっしゅつ

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バンカーから脱出だっしゅつするためのショットを、バンカーショットう。とくにガードバンカーから脱出だっしゅつするさいには、バンカーショットのさいサンドウェッジ(SW)というやや特殊とくしゅなクラブをもちいる。サンドウェッジは距離きょりないものの、ボールにたいしてふか接触せっしょくし、弾道だんどうたか方向ほうこうせいをはっきりせる性質せいしつっているクラブである。またこの場合ばあい、サンドウェッジ以外いがいのクラブをもちいてもかまわない。よう効率こうりつよく脱出だっしゅつし、バンカーにんだこと打数だすうロスをわすことができればよい。サンドウェッジのあつかいにれていないなら、自分じぶんにとってあつかいやすいクラブをもちいてもよい。ただしどのようなクラブを使つか場合ばあいであっても、フェースやシャフトを使つかってすくいげるような行為こうい禁止きんしされている。

コース設計せっけいにおけるバンカーの配置はいち

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いちれいとして、距離きょりかせげるゴルファーにたいし、ティーグラウンドからいちはいばして1グリーンねらえるようなレイアウトをかんがえるさい、グリーン直前ちょくぜんにバンカーを配置はいちすれば「無理むりしてでも1でグリーンになんとかたたむ」・あるいは「バンカーにはまるのがこわいのですこ手前てまえねらう」といったような『まよう』判断はんだんを、プレイヤーにもとめさせることができる。

べつれいとして、初心者しょしんしゃへの(すこしお節介せっかいな)配慮はいりょで、地面じめんについたボールがながころがってアウト・オブ・バウンズ(OB)になりがちな斜面しゃめんにバンカーをもうけることで、一種いっしゅの『安全あんぜんゾーン』てき役割やくわりあたえることもある。ティーグラウンドからてグリーンの後方こうほうもうけられたバンカーは、このような性質せいしつびている。アプローチに失敗しっぱいして、グリーンをえて過度かどばしてしまったボールをキャッチすることで、OBの発生はっせいおさえる(OBするとペナルティが1えてしまう)役割やくわりっているとかんがえられる。

ルールとマナー

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以下いか、ルールについては、注記ちゅうきなきかぎり2019ねん改正かいせいのゴルフ規則きそく[1]12.2せつもとづく。

バンカーにボールがはいった競技きょうぎしゃは、ショットやその練習れんしゅうのとき、またはすなのテストのためにクラブやすなれてはいけない。アドレス(ショットをとうとかまえること)のさい同様どうようである。このようにしてすなれてしまうと、2ばっペナルティとなる。なお、たん休憩きゅうけいのためにすなてたクラブにりかかったり、バンカーからボールをせずにイライラしてすなたたいてしまうにとどまる場合ばあいばちはない[2]。また、一度いちどバンカーからボールがのちは、そのボールがのバンカーにはいったり、OBになってなおしたりする場合ばあいふくめて、そのバンカーのすなをならすなどしてもばっされない。

どうしても自力じりき脱出だっしゅつできないと判断はんだんした場合ばあいは、すみやかにアンプレヤブルをみずか宣言せんげんし、1ばっ(または2ばっ)のペナルティをうことで、適切てきせつ方法ほうほうでプレイを進行しんこうさせることができる。(ゴルフ規則きそく19.3せつ

バンカーないでは、いかなる改善かいぜんおこなってはならない。これもはんすると2ばっのペナルティになる。ただし、ルースインペディメント(枯葉かれはとう些細ささい障害しょうがいぶつ)をのぞくことはゆるされる。

バンカーから脱出だっしゅつできたあとは、すみやかに自分じぶん足跡あしあと打撃だげきあと修復しゅうふくしなければならない。脱出だっしゅつできて安心あんしんして、そのままつぎ場所ばしょすすむのはマナー違反いはんである。一般いっぱんてきなコースの場合ばあい、バンカー周辺しゅうへんには(たいていは)「レーキ」とばれる修復しゅうふくよう器具きぐいてあるので、これをもちいておこなう。のプレイヤーがつくったあとのこっていれば、それも同時どうじ修復しゅうふくする。レーキは、なるべくボールがあたりにくい場所ばしょ方向ほうこうもどしておく。

バンカーをめぐる1990ねん事件じけん

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1990ねんダンロップ・フェニックス選手権せんしゅけんの3にち。16ばんホール(パー4)でラリー・ネルソンはなったティーショットがバンカーのなかはいったのか、スルー・ザ・グリーンなのかで競技きょうぎ委員いいんいち悶着もんちゃくこしたことがあった。不幸ふこうにもバンカーとスルー・ザ・グリーンとの境目さかいめにボールがはいったためにきた出来事できごとだった。「ボールはスルー・ザ・グリーンだからばっでドロップ出来できる」と主張しゅちょうするネルソンと、「ボールはバンカーのなか。アンプレヤブルを宣言せんげんしたのだからペナルティをわなければならない」とする競技きょうぎ委員いいん主張しゅちょう対立たいりつじつは1かいでバンカーからボールをすことが出来できなかった)。えずプレーを続行ぞっこうし、ホールアウトふたた両者りょうしゃ協議きょうぎし、結局けっきょく競技きょうぎ委員いいん裁定さいていにネルソンがしたがい(日本語にほんごで「ごめんなさい」と謝罪しゃざいした)、このホールはトリプルボギーになった。なおネルソンはよく1991ねんどう大会たいかいでは4にんによるプレーオフせいして優勝ゆうしょうかざった。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 2019ゴルフ規則きそく2022ねん9がつ7にち閲覧えつらん
  2. ^ 2019ねん規則きそく改正かいせい以前いぜんは、このケースはボールがショットをしたバンカーからなかったため、つぎのショットもおなじバンカーからのバンカーショットになることから、クラブがすなれると「ショットするまでにクラブですなれた」にあたる。よってペナルティの対象たいしょうとなっていた。