マズルク語ご

マズルク語ごもしくはマズルカ語ごもしくはマズールィ語ご（マズルクご、マズルカご、マズールご、英えい：Masurian、Mazurian、Masovian、Mazovian）は5つあるポーランド語ごの方言ほうげんの1つである。主おもにマズルク地方ちほうで使用しようされている。14世紀せいきに旧きゅうプロイセンに対たいするドイツ騎士きし団だんの戦争せんそうによって荒廃こうはいした東ひがしプロイセンの南みなみの地ちに、マゾヴィア（Massovia）から移住いじゅうした人々ひとびとが使用しようしていた。この領域りょういきは他たのポーランド語ごの領域りょういきと隔絶かくぜつされていたため、新あたらしい方言ほうげんが生しょうじた。

宗教しゅうきょう改革かいかくのマズルク地方ちほうへの浸透しんとうにより、マズルク地方ちほうの人々ひとびとはポーランドとの最後さいごのつながりを失うしなった。プロイセンが大だい「ドイツ」の一部いちぶとなった後のち、自分じぶんたちが住すんでいる地域ちいきに愛着あいちゃくを抱だいていたため、この地方ちほうの人々ひとびとは自分じぶんたちの言葉ことばを捨すて、ドイツ語ごを使用しようすることを選択せんたくした。

これは1920年ねんの国民こくみん投票とうひょうにより決定けっていされた。この国民こくみん投票とうひょうでは、マズルク地方ちほうがポーランドか東ひがしプロイセンのどちらに含ふくまれるべきかを投票とうひょうし、約やく99％がドイツに投票とうひょうした。これにより、マズルク語ごを廃止はいししドイツ語ごに変更へんこうするという試こころみが開始かいしされた。しかし、これは1945年ねんにマズルク地方ちほうが赤軍せきぐんに解放かいほうされたため、完了かんりょうしなかった。

現在げんざいも、約やく半数はんすうの人々ひとびとが母国ぼこくにおいてマズルク語ごを使用しようしている。戦争せんそう中ちゅう及およびその後ごの世代せだいでは、マズルク地方ちほうの人々ひとびとの多おおくがマズルク地方ちほうを離はなれ、ドイツ（大半たいはんは西にしドイツ）に移うつった。そこで周囲しゅういに同化どうかされていったため、マズルク語ごは徐々じょじょに消きえつつある。