ルイ＝ラザール・オッシュ

ルイ・ラザール・オッシュ

ルイ・ラザール・オッシュ（Louis Lazare Hoche、1768年ねん6月24日にち - 1797年ねん9月19日にち）は、フランス革命かくめい期きの軍人ぐんじん。

生涯しょうがい

1768年ねん、馬丁ばていの子ことしてモントルイユ（現げんヴェルサイユ）で生うまれた。1784年ねん、16歳さいで兵卒へいそつとして軍隊ぐんたいに入隊にゅうたい。革命かくめい勃発ぼっぱつ時じには、すでにフランス衛兵えいへい隊たいの伍長ごちょうとなっていた。1789年ねん7月がつ14日にち、革命かくめいの理念りねんと国民こくみん議会ぎかいを熱烈ねつれつに支持しじしてバスティーユ襲撃しゅうげきでは民衆みんしゅう側がわに加担かたん。8月、フランス衛兵えいへい隊たいの解散かいさんとともに、国民こくみん衛兵えいへい隊たいに軍曹ぐんそうとして入隊にゅうたい。10月のヴェルサイユ行進こうしんにも参加さんかした。

1792年ねん4月がつに戦争せんそうが勃発ぼっぱつすると従軍じゅうぐんして昇進しょうしんしていった。北部ほくぶ戦線せんせんの攻囲こうい戦せん、ネールウィンデンの戦たたかいに参加さんかして、1793年ねん3月がつに幕僚ばくりょう中佐ちゅうさに任命にんめいされるが、反はん革命かくめい容疑ようぎで逮捕たいほされる。しかし証拠しょうこ不充分ふじゅうぶんだったことから無罪むざい判決はんけつを勝かち取とって、ダンケルク守備しゅび隊たいに転属てんぞくし、ここにおいてのダンケルク攻防こうぼう戦せんで大おおきな武勲ぶくんを上あげて准じゅん将しょうに昇進しょうしんした。さらに勲功くんこうを重かさねて1か月げつ後ごには将軍しょうぐんに昇進しょうしんし、26歳さいにして軍ぐん司令しれい官かんに任命にんめいされた。

10月に軍隊ぐんたいを率ひきいてプロイセン軍ぐんと戦たたかい、カイザースラウテルンの奪取だっしゅに失敗しっぱいするが、体勢たいせいを立たて直なおすと、12月にはヴルトにおいてオーストリア連合れんごう軍ぐんを叩たたいて彼かれらを撤退てったいに追おい込こみ、ライン西岸せいがんを確保かくほした。94年ねん、ラザール・カルノーに罷免ひめんされるが、イタリア軍ぐん司令しれい官かんへの栄転えいてんが決きまった。

しかしサン＝ジュストの配下はいかの将軍しょうぐんの告発こくはつによって、ニースで逮捕たいほされ、パリへ移送いそうされた。1週間しゅうかん前まえに結婚けっこんした16歳さいの新妻にいづまを残のこして、しばらく牢獄ろうごくで日々ひびを送おくっていたが、隣となり部屋へやとなったジョゼフィーヌ・ド・ボアルネと愛人あいじん関係かんけいとなった。5月16日にちには処刑しょけいは目前もくぜんだったが、テルミドールのクーデターが発生はっせいしたため釈放しゃくほうされた。

その後ご、西部せいぶ方面ほうめん軍ぐんへの転任てんにんを受うけてヴァンデの反乱はんらん鎮圧ちんあつに派遣はけんされた。赴任ふにんすると寛容かんよう政策せいさくを取とり、ヴァンデ反乱はんらん軍ぐんを瓦解がかいに追おい込こんだ。1795年ねん6月がつ15日にち、イギリスの支援しえんで王おう党派とうは部隊ぶたいがキブロンに上陸じょうりくすると、これを撃退げきたいして大半たいはんを捕虜ほりょにした。1796年ねん7月がつまでにヴァンデ地方ちほうの平定へいていを宣言せんげんした。

同年どうねん、アイルランド遠征えんせい軍ぐん司令しれい官かんに任命にんめいされる。12月にブレスト港みなとを出港しゅっこうするが、暴風雨ぼうふううのために艦隊かんたいが散ちり散ぢりになり失敗しっぱいに終おわった。 翌よく1797年ねん2月がつ、軍ぐん司令しれい官かんに就任しゅうにんすると、オーストリア軍ぐんを撃破げきはして幾いくつか戦勝せんしょうを収おさめる。議会ぎかいでの王おう党派とうは勢力せいりょく拡張かくちょうに危機きき感かんを持もって、軍隊ぐんたいを派遣はけんしてパリを包囲ほうい。陸軍りくぐん大臣だいじんへの就任しゅうにんを要請ようせいされるが、短期間たんきかん務つとめたあと総裁そうさいポール・バラスの腐敗ふはいに抗議こうぎして辞職じしょくし、軍隊ぐんたいに戻もどるが体調たいちょうを崩くずして1797年ねん、30歳さいで戦地せんちヴェツラーで病死びょうし（毒殺どくさつ説せつもある）した。

ナポレオンの同僚どうりょうにしてライバルでもあり、「戦争せんそうの達人たつじん」（ナポレオン）と評ひょうされる。

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• 『聖戦せいせんヴァンデ』上下じょうげ - 角川書店かどかわしょてん（1997年ねん2月がつ） 藤本ふじもとひとみ著しる