会かい陰かげ切開せっかい

会かい陰かげ切開せっかい（えいんせっかい、英語えいご: Episiotomy）とは、出産しゅっさん・分娩ぶんべん時ときに会かい陰かげ裂傷れっしょうを予防よぼうする目的もくてきに会かい陰部いんぶに切開せっかいを加くわえる分娩ぶんべん介助かいじょ方法ほうほうの一ひとつ。

歴史れきし

1742年ねんに、アイルランドの外科医げかいフィールディング・オールドが難産なんざんの症例しょうれいに行いったのが、最初さいしょと言いわれている。

1985年ねん、WHO（世界せかい保健ほけん機構きこう）ヨーロッパ地域ちいき事務じむ局きょくおよびアメリカ地域ちいき事務じむ局きょくはブラジル・フォルタレザ会議かいぎで「出産しゅっさん科学かがく技術ぎじゅつについての勧告かんこく」を採択さいたくし、全すべての産婦さんぷへ一律いちりつに会かい陰かげ切開せっかいを行おこなうのは妥当だとうではなく、他たの方法ほうほうによる会かい陰かげ保護ほごを実施じっしした上うえでなおかつ必要ひつようとなる場合ばあいに行おこなうものとした。

方法ほうほう

切開せっかい時期じき

一般いっぱん的てきに分娩ぶんべん第だい2期きの膣ちつ口こうが全開ぜんかい大たいして児こ頭あたまが見みえてくる時期じきに行おこなう。

麻酔ますい

通常つうじょうは切開せっかい部ぶに局所きょくしょ麻酔ますいを注射ちゅうしゃして行おこなうが、無痛むつう分娩ぶんべんでない場合ばあいは分娩ぶんべん時どきの痛いたみの方ほうがはるかに強つよい為ため、麻酔ますいをしなくても切開せっかい時じの痛いたみを特とくに感かんじないという人ひとも多おおい。

切開せっかい法ほう

一般いっぱんに剪刀（ハサミ）にて切開せっかいする。

• 正中せいちゅう切開せっかい

肛門こうもん側がわに切開せっかいを加くわえる。

• 中ちゅう側がわ切開せっかい（一般いっぱん的てきに多おおく行おこなわれる）

時計とけいの7時じまたは5時じ方向ほうこうに、斜ななめに切開せっかいを加くわえる。

縫合ほうごう

分娩ぶんべん終了しゅうりょう後ごに頸管裂傷れっしょうの有無うむを検索けんさくし、必要ひつようであれば頸管裂傷れっしょう部ぶの処置しょちを行おこなってから施行しこうする。 近年きんねんでは吸収きゅうしゅう糸いとにて行おこなうことが多おおい。

議論ぎろん

会かい陰かげ切開せっかいは一般いっぱんの病院びょういん・診療しんりょう所しょでの出産しゅっさんにおいて多おおくの場合ばあい行おこなわれており、産婦人科さんふじんか医い不足ふそくに伴ともない助産じょさん師しに会かい陰かげ切開せっかいの施行しこうを行おこなわせるべきかという議論ぎろんが起おこっている。