出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
危険 きけん 予知 よち 訓練 くんれん (きけんよちくんれん)は、工事 こうじ や製造 せいぞう などの作業 さぎょう に従事 じゅうじ する作業 さぎょう 者 しゃ が、事故 じこ や災害 さいがい を未然 みぜん に防 ふせ ぐことを目的 もくてき に、その作業 さぎょう に潜 ひそ む危険 きけん を予想 よそう し、指摘 してき しあう訓練 くんれん である。ロ ろ ーマ字 まじ による表記 ひょうき Kiken Yochi Training の頭文字 かしらもじ をとってKYT (ケーワイティー)、あるいはKY訓練 くんれん /KY活動 かつどう (KYK) とも呼 よ ぶ。ツールボックスミーティング ToolBoxMeeting およびその頭文字 かしらもじ TBM (ティービーエム)の呼 よ び方 かた も、特 とく に建設 けんせつ ・土木 どぼく 工事 こうじ 現場 げんば で用 もち いられている。
ミーティング や職場 しょくば 内 ない 研修 けんしゅう を通 つう じ、危険 きけん 性 せい の情報 じょうほう を共有 きょうゆう することで、予測 よそく できる災害 さいがい の発生 はっせい を未然 みぜん に防止 ぼうし させる仕組 しく み。毎日 まいにち の始業 しぎょう 時 じ や動作 どうさ 時 じ に指 ゆび 差 さ 喚呼 を行 おこな い危険 きけん 性 せい の再 さい 確認 かくにん をし、さらに安全 あんぜん 性 せい を高 たか める行動 こうどう も行 おこな われている。
1973年 ねん 、中央 ちゅうおう 労働 ろうどう 災害 さいがい 防止 ぼうし 協会 きょうかい 派遣 はけん の欧米 おうべい 安全 あんぜん 衛生 えいせい 視察 しさつ 団 だん に参加 さんか していた住友金属工業 すみともきんぞくこうぎょう (現在 げんざい の日本 にっぽん 製鉄 せいてつ )和歌山製鉄所 わかやませいてつしょ の労務 ろうむ 部長 ぶちょう は、ベルギー のソルベイ 社 しゃ を訪 おとず れた際 さい 、交通 こうつう 安全 あんぜん 教育 きょういく 用 よう のシートに目 め をとめる。危険 きけん を自 みずか らが危険 きけん と感 かん じることにより、各自 かくじ 安全 あんぜん 行動 こうどう に努 つと めるようになると考 かんが え、社内 しゃない にプロジェクトチームを結成 けっせい 。その成果 せいか としてKYTが誕生 たんじょう した。
種々 しゅじゅ の活動 かつどう 手法 しゅほう が用 もち いられるが、4ラウンド法 ほう が最 もっと もポピュラーである。その一 いち 例 れい は次 つぎ のとおり。
まず、職場 しょくば や作業 さぎょう 現場 げんば 等 とう の何気 なにげ ない日常 にちじょう の風景 ふうけい を写真 しゃしん に撮 と ったりイラスト図 ず を書 か いたりして、それらの図表 ずひょう を作業 さぎょう チームの前 まえ に提示 ていじ する。
現状 げんじょう 把握 はあく -- どんな危険 きけん が、ひそんでいるか どのような危険 きけん が潜 ひそ んでいるか、問題 もんだい 点 てん を指摘 してき させる。問題 もんだい 点 てん の指摘 してき は自由 じゆう に行 おこな わせ、他 た のメンバーの指摘 してき 内容 ないよう を批判 ひはん するようなことは避 さ ける。
本質 ほんしつ 追究 ついきゅう -- これが、危険 きけん のポイントだ指摘 してき 内容 ないよう が一 いち 通 とお り出揃 でそろ ったところで、その問題 もんだい 点 てん の原因 げんいん などについてメンバー間 あいだ で検討 けんとう させ、問題 もんだい 点 てん を整理 せいり する。
対策 たいさく 樹立 じゅりつ -- あなたなら、どうする整理 せいり した問題 もんだい 点 てん について、改善 かいぜん 策 さく 、解決 かいけつ 策 さく などをメンバーにあげさせる。
目標 もくひょう 設定 せってい -- 私 わたし たちは、こうする あがった解決 かいけつ 策 さく などをメンバー間 あいだ で討議 とうぎ 、合意 ごうい の上 うえ 、まとめさせる。
合意 ごうい 結果 けっか は、工場 こうじょう 内 ない に掲示 けいじ したり、朝礼 ちょうれい などで発表 はっぴょう したりして、メンバー間 あいだ の共通 きょうつう 認識 にんしき として情報 じょうほう を共有 きょうゆう し、事前 じぜん の危険 きけん 回避 かいひ を図 はか る。
このような活動 かつどう を定期 ていき 的 てき に行 おこな ううちに、日常 にちじょう の作業 さぎょう をただ流 なが すだけでなく、常 つね に、何 なに か危険 きけん は潜 ひそ んでいないかと各自 かくじ に考 かんが える習慣 しゅうかん を持 も たせることも期待 きたい できる。