違 いを除 いて
(同型 を除 いてから転送 )
たとえば
注 :少 し砕 けたい方 ということにはなるが、同 じ目的 で「— で割 って」「— を法 として」(modulo —, mod —) とい回 すこともよく行 われる。以下 に挙 げる例 であれば、「位 数 4 の群 は同型 で割 れば(mod同型 で)2種類 である」とか、「クイーンの名前 を法 として92個 の解 がある」といった具合 である。このい回 しは合同 算術 における「7 と 11 とは 4 を法 として(あるいは 4 で割 った余 りが)等 しい」というような構文 の流用 である(もちろん、き手 がこういった略式 の数学 用語 に慣 れていることが前提 )。
例 [編集 ]
卑近 な例 [編集 ]
- テトリス
簡単 な例 としては、「回転 の違 いを除 けば全部 で 7種類 の反射 型 [note 1]テトロミノが存在 する」という文 がある。これはテトロミノ (隣接 する正方形 同士 が必 ずひとつの辺 を共有 するように単位 正方形 を4つ並 べてできる図形 、いわゆるテトリスのピース) の配置 に七 つの可能 性 (box, I, L, J, T, S, Z) があることを表 している。更 に「回転 と鏡 映 の違 いを除 いて、テトロミノは5種類 である」ということもできる。これは七 種類 のテトロミノのうち、L字 の形 のものと J字 の形 のもの、また S字 のものと Z字 のものは、それぞれ鏡 映 対称 であることを考慮 した結果 である。ゲームのテトリスでは反転 (鏡 映 )操作 は許 されていないので、最初 にあげた 7種類 のテトロミノを考 えるほうが自然 である。- なお、
回転 などの操作 を行 わずにすべて数 えつくす場合 も考 えると、(正式 ない方 というものはないが)「反射 型 テトロミノは回転 を除 いて7種類 (総計 で19種類 )である」というようない方 がされることがよくある。この場合 、単純 に考 えれば7種 のピース掛 ける4種類 の回転 で28種類 となりそうなものだが、ピースの中 には回転 しても異 なる状態 が4種類 よりも少 ないものがある(たとえばboxなどは明 らかに回転 不変 である)ので実際 にはそうはなっていない(テトリスはこの問題 を考 えるにあたって素晴 らしいツールとなる)。
- エイトクイーン
- エイトクイーンパズルでは、8つのクイーンが(
名前 をつけるなどして)それぞれ別 のものと考 えることができるならば 3 709 440個 の異 なる解 がある。しかし通常 は8つのクイーンはすべて同 じものと考 えるので「クイーンを入 れ替 える違 いを除 いて、独立 な解 は 92 (= 3 709 440/8!)個 である」ということができる。ここでは異 なる配置 が、チェス盤 の向 きはそのまま動 かさず、クイーン全体 としての配置 も変 わらずにクイーン同士 で入 れ替 えを行 ったものになっているとき、それらの配置 が同値 であるものとすることになっている。 - クイーンを
同一 視 することに加 えて、チェス盤 の回転 と反転 をも許 すことにすれば、一方 が他方 の対称 変換 になっている配置 は同値 であると考 えて「対称 変換 の違 いを除 けば解 は12個 しかない」ということができる。
より数学 的 な例 [編集 ]
小 位 数 の群 の分類 群論 における文脈 で「同型 の違 いを除 いて位 数 4 の群 は二 種類 である」と述 べることがある。その意味 は、群 が互 いに同型 であるときにそれらが同値 である、と考 えたときの同値 類 (つまり同型 類 )が2つあるということである。
圏 論 と普遍 性 圏 論 では対象 の関係 性 が問題 にされ、一般 には二 つの対象 が同一 であることを示 すことは必 ずしも必要 でないし、望 めないことも多 い(本当 に同一 であることを課 す厳密 圏 という概念 もある)。よって、積 や始 対象 のように圏 論 で重要 な概念 は、それが二 つ存在 すればそれらは同型 、い換 えると「同型 を除 いて一意 に存在 する」と表現 できることが多 い。
幾何 学 的 対象 位相 幾何 学 では、ある幾何 的 対象 が複数 の表示 や定式 化 を持 つ(結 び目 はその顕著 な例 )ことが多 い。幾何 的 な操作 (たとえば球面 へのハンドルの追加 )が対象 の表示 や操作 を施 す位置 に依存 していてもその結果 は全 て位相 同型 になることがある。このようなとき、問題 の幾何 的 な操作 は「同相 の違 いを除 いて」一意 に定 まるという。
脚注 [編集 ]
注釈 [編集 ]
- ^
反射 型 (reflecting) は鏡 像 対称 なものを同一 視 しないという意味 でついている修飾 辞 。
関連 項目 [編集 ]
参考 文献 [編集 ]
佐藤 文広 『数学 ビギナーズマニュアル』日本 評論 社 、1994年 ISBN 978-4535782082 -数学 における特殊 ない回 しのひとつとして「…を除 いて一意的 」という表現 を初 学者 向 けに解説 している