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本来ほんらいてきいちざい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

本来ほんらいてきいちざい(ほんらいてきいちざい)とは、1つの構成こうせい要件ようけんによって1かいてき評価ひょうかされる事実じじつをいう。刑法けいほうがくないし刑法けいほう総論そうろんにおけるつみすう処理しょりいち形態けいたいである。

日本にっぽんにおける本来ほんらいてきいちざい

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形式けいしきてきには数個すうこ構成こうせい要件ようけん該当がいとうせいがあるかにみえても、1個いっこ(1かい)の構成こうせい要件ようけん該当がいとうせいしかみとめられない場合ばあいがある。この場合ばあいには、犯罪はんざい部分ぶぶん部分ぶぶん形式けいしきてき分析ぶんせきした場合ばあいには、中心ちゅうしんとなる犯罪はんざい以外いがいにも犯罪はんざい成立せいりつするかにえる場合ばあいであっても、中心ちゅうしんとなる犯罪はんざいのみが成立せいりつすることとなる。

本来ほんらいてきいちざいについては、いくつかのパターンがある。

たとえば、1人ひとりひとたいして、ナイフでむねしたが1あいだてもんでいなかったため1あいだ再度さいどして死亡しぼうさせた場合ばあい形式けいしきてきには当初とうしょのナイフをした時点じてん行為こういについて殺人さつじん未遂みすいざい成立せいりつし、1あいだ再度さいどすことで実際じっさいいたらしめた行為こういについて殺人さつじん既遂きすいざい構成こうせい要件ようけん該当がいとうせいがあるかにもみえるが、殺人さつじん既遂きすいざい包括ほうかつてき評価ひょうかされている(包括ほうかついちざい)として、殺人さつじん既遂きすいざいしか成立せいりつしないとかんがえられている。

またたとえば、着衣ちゃくい相手あいてむねをナイフで行為こういには、客観きゃっかんてきにも主観しゅかんてきにも器物きぶつ損壊そんかいざい成立せいりつしうるが、衣服いふく損壊そんかい殺人さつじんざい通常つうじょうともなうものとして吸収きゅうしゅうされ(吸収きゅうしゅう関係かんけい)、殺人さつじんざいのみが成立せいりつする。

殺人さつじん意図いとしたにナイフを購入こうにゅうした場合ばあいは、購入こうにゅう時点じてん殺人さつじん予備よびざい成立せいりつするが、その殺人さつじんげた場合ばあいは、殺人さつじん既遂きすいざい吸収きゅうしゅうされることになる。