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標準ひょうじゅん体重たいじゅう

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出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』

標準ひょうじゅん体重たいじゅう（ひょうじゅんたいじゅう）とは、ヒトが「肥満ひまん」でも「やせすぎ」でもなく、死亡しぼう率りつや罹患りかん率りつが有意ゆういに低ひくいなど、最もっとも健康けんこう的てきに生活せいかつができると統計とうけい的てきに認定にんていされた理想りそう的てきな健康けんこう的てき体重たいじゅうのことである。主おもに高校生こうこうせい以上いじょうにはBMI法ほうを算出さんしゅつ方法ほうほうとして用もちいることが国際こくさい的てきな主流しゅりゅうとなっている[1][2][3][4]。BMIは18.5以上いじょう25.0未満みまんが正常せいじょう体重たいじゅう[5][6]。高校生こうこうせい以上いじょうの場合ばあいは、身長しんちょう（m） × 身長しんちょう（m）×（BMI） 22が適正てきせい体重たいじゅうまたは健康けんこう体重たいじゅうと言いわれる。BMI22の時ときが一番いちばん病気びょうきにかかかりにくい[4][5]。年齢ねんれい・身長しんちょう・体からだ脂肪しぼう率りつといった要素ようその全部ぜんぶ、あるいは一部いちぶで「標準ひょうじゅん体重たいじゅう」は変化へんかし、年齢ねんれいによって算出さんしゅつ方法ほうほうが異ことなる[1][3]。　

BMI法ほう

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最もっとも主流しゅりゅうで国際こくさい的てきな「標準ひょうじゅん体重たいじゅう」の求もとめ方かたは統計とうけい調査ちょうさで有用ゆうよう性せいが確定かくていしている、BMI(body mass index)法ほうである[1][2]。成人せいじんの BMI=22時じが、高血圧こうけつあつ、高こう脂あぶら血ち症しょう、肝かん障害しょうがい、耐たい糖とう能のう異常いじょう等ひとしの有ゆう病びょう率りつが最もっとも低ひくくなるため、その個人こじんにおける最もっとも健康けんこうでいられる体重たいじゅうとされている。

このときの体重たいじゅう（標準ひょうじゅん体重たいじゅう）は理想りそう体重たいじゅうと考かんがえられ、その方程式ほうていしきは下記かきである。

標準ひょうじゅん体重たいじゅう(kg) = 身長しんちょう(m)2 × 22

で得えられる。

身長しんちょう160cmの人ひとが体重たいじゅう55kgである場合ばあい、55kg÷（1.6m×1.6m）でBMIは21.5となり、普通ふつう（BMI18.5～25）の範囲はんいとなる[1]。広ひろく世界せかい的てきに採用さいようされている。日本にっぽん肥満ひまん学会がっかいも男女だんじょ共どもに22という数値すうちの時ときか統計とうけい的てきに最もっとも病気びょうきになりにくいと明あきらかにしている[1]。日本にっぽん医師いし会かいは身長しんちょう（m） × 身長しんちょう（m）× 22を適正てきせい体重たいじゅうとしている[4]。

BMI18.5未満みまん ＝痩やせ（やせすぎ） 、BMI18.5～25＝普通ふつう 、BMI25～30 ＝肥満ひまんレベル1 、BMI30～35 ＝肥満ひまんレベル2 、BMI35～40 ＝肥満ひまんレベル3 、BMI40～ ＝肥満ひまんレベル4となっている[1]。

上記じょうきの22という係数けいすうによる数値すうちは、小児しょうに（小中学生しょうちゅうがくせい以下いか）に適用てきようできないため、後述こうじゅつの全まったく別べつの算出さんしゅつ方法ほうほうを用もちいる。

体からだ脂肪しぼう率りつの標準ひょうじゅん値ち（適正てきせい値ち）と性別せいべつによる差さ

「体からだ脂肪しぼう率りつ」も参照さんしょう

ちなみに女性じょせいの体からだ脂肪しぼう率りつについて、 19.9%以下いか で「やせ」 、20～24.9%で適正てきせい値ち、25～29.9%で軽かるい肥満ひまん 、30%以上いじょうが肥満ひまん となっている。女性じょせいは体からだ脂肪しぼう率りつ17%以下いかになると生理せいり不順ふじゅんや無む月経げっけいなどの婦人ふじん科か系けいトラブルの原因げんいんとなる[1][7]。

男性だんせいの場合ばあいは体からだ脂肪しぼう率りつが14.9%以下いかが「やせ」、15～19.9%が適正てきせい 、20％以上いじょうが肥満ひまんとなる[1]。

学童がくどう以下いか向むけの標準ひょうじゅん体重たいじゅう算出さんしゅつ法ほう

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学童がくどう向むけのローレル指数しすう

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成人せいじん(高校生こうこうせい以上いじょう)は「ボディマス指数しすう（BMIと適正てきせい体重たいじゅう)」を用もちいるが、小・中学生しょうちゅうがくせい向むけとして、ローレル指数しすう（Rohrer指数しすう）がある[3]。

ローレル指数しすうは、 体重たいじゅう（kg）÷身長しんちょう（cm）3 × 107が 130 となる体重たいじゅうを逆算ぎゃくさんし、標準ひょうじゅん体重たいじゅう(kg) = 身長しんちょう(m)3 × 13で得えられる値ねを用もちいる。

子供こども時代じだいに標準ひょうじゅん体重たいじゅうを逸脱いつだつする間あいだ違ちがったダイエットをすると、女性じょせいは特とくに出産しゅっさんや妊娠にんしん時じに必要ひつような機能きのうに障害しょうがいが生しょうじたり、男女だんじょ共どもに骨粗こつそしょう症しょうなどの障害しょうがいが早期そうきに発症はっしょうする[3]。

ローレル指数しすうの欠点けってん

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小中学生しょうちゅうがくせいといった学童がくどう期き小児しょうにの体格たいかく判定はんていに用もちいられてきたが、身長しんちょうの影響えいきょうを大おおきく受うけるため、年齢ねんれいや性別せいべつによって標準ひょうじゅん値ちが変動へんどうするという欠点けってんがある。小学校しょうがっこう低てい学年がくねんでは120から140まで、高学年こうがくねんでは110から135までぐらいを呈ていする[8]。

幼児ようじ向むけのカウプ指数しすう

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3ヶ月かげつ〜5歳さいまでの幼児ようじ には、カウプ指数しすう（体重たいじゅう(kg) ÷ 身長しんちょう(m)²）が用もちいられる[3]。

その他た

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成人せいじんの標準ひょうじゅん体重たいじゅう算出さんしゅつ方法ほうほうではBMI法ほうが22となる体重たいじゅう（22に身長しんちょう(m)の二乗にじょうをかけて得えられる値ね）を理想りそうとするのが世界せかいや日本にっぽんで一般いっぱん的てきであるが[1]、BMI法ほうが普及ふきゅうするまでは下記かきのような複数ふくすうの標準ひょうじゅん体重たいじゅうが用もちいられてきた[2]。

日本にっぽんでBMI普及ふきゅう以前いぜんに最もっとも用もちいられていたのが、ブローカ式しき（身長しんちょう(cm) - 100）を京都大学きょうとだいがくの桂かつら英輔えいすけが日本人にっぽんじん向むけに改良かいりょうし、0.9 をかけた桂かつら変へん法ほう（ブローカ式しき桂かつら変へん法ほう、Broca - 桂かつら変へん法ほう）である[2]。簡便かんべんであるが、身長しんちょう150cm の標準ひょうじゅん体重たいじゅうを算出さんしゅつする場合ばあいにBroca - 桂かつら変へん法ほうだと45.0kg 、BMI 方式ほうしきだと49.5kg となり、標準ひょうじゅん体重たいじゅうが 4.5kg もの差さが出でてしまう。このように低てい身長しんちょう成人せいじんの栄養えいよう指導しどうに適用てきようするとカロリー不足ふそくになる[2]。そのため、身長しんちょう150cm以下いかの低てい身長しんちょう成人せいじんには 0.9をかけずに用もちいたり、身長しんちょう(cm)から50を引ひいて２で割わる加藤かとう法ほうが提唱ていしょうされたりした。


箕輪みのわらの標準ひょうじゅん体重たいじゅう（1962）
元もと群馬大ぐんまだいの箕輪みのわ真一しんいちらによる、身長しんちょう毎ごとの体重たいじゅう分布ぶんぷの中央ちゅうおう値ちを標準ひょうじゅんとしたもの。[9]
松木まつきの身長しんちょう別べつ標準ひょうじゅん体重たいじゅう表ひょう (1972)
米国べいこくメトロポリタン生命せいめい保険ほけん会社かいしゃが発表はっぴょうした体格たいかく毎ごとに最もっとも長命ちょうめいが期待きたいされる理想りそう体重たいじゅうを元もと慶應義塾大けいおうぎじゅくだいの松木まつき駿しゅんらが日本人にっぽんじん向むけに修正しゅうせい。[10]
明治生命めいじせいめいの標準ひょうじゅん体重たいじゅう表ひょう（1985）
明治生命めいじせいめいの塚本つかもとが被ひ保険ほけん者しゃの生命せいめい予よ後ごから求もとめた日本人にっぽんじんの理想りそう体重たいじゅう。低てい身長しんちょうの女性じょせいで BMI＝22となる体重たいじゅうのほうが軽かるくなる傾向けいこうが目立めだつ。
厚生省こうせいしょうの「肥満ひまんとやせの判定はんてい表ひょう・図ず」
「国民こくみん栄養えいようの現状げんじょう」調査ちょうさのときに得えられた身長しんちょう毎ごとの平均へいきん体重たいじゅう。

各種かくしゅ標準ひょうじゅん体重たいじゅう算出さんしゅつの計算けいさん式しき一覧いちらん

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  • BMIによる方法ほうほう 22×身長しんちょう[m]×身長しんちょう[m] (kg)[2]
  • ブローカ式しき桂かつら変へん法ほう　　(身長しんちょう[cm]-100)×0.9 (kg)[2]
  • ブローカ式しき　身長しんちょう[cm]-100 (kg)[2]
  • ブローカの変へん法ほう
    • 身長しんちょう175cm以上いじょう　 身長しんちょう［cm]-110 (kg)
    • 身長しんちょう165～174cm 身長しんちょう［cm]-105 (kg)
    • 身長しんちょう155～164cm 身長しんちょう［cm]-100 (kg)
  • ジョーンズ式しき　　 身長しんちょう[cm]-100-(身長しんちょう[cm]-150/4) (kg)
  • 松谷まつやらの方法ほうほう　　 (身長しんちょう[cm]-100)×0.6＋20 (kg）
  • 加藤かとう法ほう　　　　　 (身長しんちょう[cm]-50)×0.5 (kg)　

参考さんこう文献ぶんけん

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ a b c d e f g h i “美容びよう体重たいじゅうとは？標準ひょうじゅん体重たいじゅう・美容びよう体重たいじゅう・体からだ脂肪しぼう率りつの基本きほんと適正てきせいを知しろう！”. [ダイエットの基本きほん] All About. 2023年ねん1月がつ19日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b c d e f g h “島根しまね県けん環境かんきょう保健ほけん公社こうしゃ - 発表はっぴょう・データ等とう|読よみ物もの|生活せいかつについて|肥満ひまんについて”. www.kanhokou.or.jp. 2023年ねん1月がつ19日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b c d e “子供こどもの肥満ひまん”. 高こう精度せいど計算けいさんサイト. 2023年ねん1月がつ19日にち閲覧えつらん。
  4. ^ a b c “日本にっぽん医師いし会かいホームページ「健康けんこうの森もり」”. www.med.or.jp. 2023年ねん1月がつ19日にち閲覧えつらん。
  5. ^ a b https://www.kenpo.gr.jp/sgh/contents/03hoken/shiryou/pdf/202003.pdf
  6. ^ “正常せいじょう体重たいじゅう肥満ひまん者しゃ（隠かくれ肥満ひまん）への健康けんこう教育きょういくプログラムの開発かいはつと効果こうか検証けんしょう | NSSA 公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん 日本にっぽんストリートダンススタジオ協会きょうかい”. www.nssa.or.jp. 2023年ねん1月がつ24日にち閲覧えつらん。
  7. ^ “視床ししょう下部かぶ性せい無む月経げっけい”. ジャスミンレディースクリニック渋谷しぶや・新宿しんじゅく・池袋いけぶくろ・東京とうきょう. 2023年ねん1月がつ19日にち閲覧えつらん。
  8. ^ 医学いがく大だい辞典じてん第だい2版はん
  9. ^ 箕輪みのわ真一しんいちほか：成人せいじんの標準ひょうじゅん体重たいじゅうに関かんする研究けんきゅう、日医にちい新報しんぽう、No.1988、1962
  10. ^ 松木まつき駿しゅん：肥満ひまんの判定はんてい基準きじゅん，日本にっぽん医師いし会かい雑誌ざっし，98(9)：916-919,1972.

関連かんれん項目こうもく

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